よもや、こんなタイトルで書く日が来るとは。
思えば今年の正月、店のスタッフと出会ってなければテンちゃんはあと数日も生きてはいなかったろう。人間と同じ社会で暮らし、人間と心が通じ合えるのに荒んだ生涯を強いられるノラたち。人間に翻弄され被害者だったはずが邪魔者扱いされて、餓死か事故死か、捕まればガス室での悶絶死が待っている。我々人間は、いまだにナチスのようなことをしているのかと心が痛みます。
さて、紙一重で救われたテンちゃんは、とても穏やかなニャンコになりました。ちび太にもやさしく接しています。自身の境遇をそれなりに把握したのか、落ち着いてあまり鳴かなくなった。これまで一方通行で要求を訴えていたのが、保護者の目や表情を観るようになって、鳴き方や目線で店のスタッフとコミュニケーションを試みるようにもなりました。
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トシ相応に落ち着いてきた?
ヤンチャだったテンちゃんのこの落ち着きは、スタッフとの信頼関係が醸成したからだと思います。スタッフたちの愛情を感じ、少々のことがあっても自分を邪険にするはずがないという安心感が、テンちゃんの中に芽生えたのではないだろうか。
テンちゃんは最近、昼間はあまり動かなくなりました。日陰の移動とともにちょくちょく場所を変えてもらって、休みながら周りで飛び跳ねるちび太を見守っています。
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お客さんの間で評判になったこの光景
北風が吹く日は園芸用土のコーナーで日向ぼっこ。ニャーやシャッポも、寒くなるとここでよく過ごしました。それを知っているお客さんは、テンちゃんを起こさないようにそっと商品を選ぶ一幕も。 もうひとつ、ちび太はまだ高いところには登れないので、纏わりつくチビ太から解放されたいときもこの場所です。
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用土コーナーにて、北風や雨の日は絶好の休憩所
夕方になると見回りを始めるテンちゃん。自分(オジン)を中心に手の空いたスタッフが同行しますが、やはり気になるのはダイフクやミケの通り道。ときどき唸りながら念入りにチェックします。でも、以前のように我を忘れるほど気が立つことはなくなりました。
ダイフクたちの通り道が店の裏口から外へと続くので、やはりそこから出たがるテンちゃん。リードを張れば諦めますが、わかっていても何度も何度も行きたがる。自分のテリトリーはここまでだと、急に言われても納得できるわけがない。これだけは、テンちゃんのために心を鬼にするしかなさそうだ。
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見回りの途中、何故か1度だけスプレーします
「テンちゃん、繋がれちゃってかわいそう」
ポツッと呟いたK君の言葉にギクっとしました。裏口から出れないテンちゃんとは対照的に、自由なちび太が駐車場の車の下へと裏口から出て行きます。恨めしそうに見守るテンちゃん。そして何とかちび太の飛び出しを防止したい保護者の悩みを尻目に、ちび太は無邪気に遊んでいます。
ニャンコの幸せとは何だろう。もしテンちゃんが「安心・安全」の価値を理解できたら、それを最優先に思うだろうか。それとも、それより大事なものがあると言うのだろうか。かつて「ノラの矜持」をはじめいろいろ書いてきた保護者は、いまだに同じ悩みを続けているようです。
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先日はリードをつけたまま物置の屋根にいました
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辺りを見回しながら、自由だったノラの時代を懐かしんでいるようでした
思えば今年の正月、店のスタッフと出会ってなければテンちゃんはあと数日も生きてはいなかったろう。人間と同じ社会で暮らし、人間と心が通じ合えるのに荒んだ生涯を強いられるノラたち。人間に翻弄され被害者だったはずが邪魔者扱いされて、餓死か事故死か、捕まればガス室での悶絶死が待っている。我々人間は、いまだにナチスのようなことをしているのかと心が痛みます。
さて、紙一重で救われたテンちゃんは、とても穏やかなニャンコになりました。ちび太にもやさしく接しています。自身の境遇をそれなりに把握したのか、落ち着いてあまり鳴かなくなった。これまで一方通行で要求を訴えていたのが、保護者の目や表情を観るようになって、鳴き方や目線で店のスタッフとコミュニケーションを試みるようにもなりました。
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トシ相応に落ち着いてきた?
ヤンチャだったテンちゃんのこの落ち着きは、スタッフとの信頼関係が醸成したからだと思います。スタッフたちの愛情を感じ、少々のことがあっても自分を邪険にするはずがないという安心感が、テンちゃんの中に芽生えたのではないだろうか。
テンちゃんは最近、昼間はあまり動かなくなりました。日陰の移動とともにちょくちょく場所を変えてもらって、休みながら周りで飛び跳ねるちび太を見守っています。
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お客さんの間で評判になったこの光景
北風が吹く日は園芸用土のコーナーで日向ぼっこ。ニャーやシャッポも、寒くなるとここでよく過ごしました。それを知っているお客さんは、テンちゃんを起こさないようにそっと商品を選ぶ一幕も。 もうひとつ、ちび太はまだ高いところには登れないので、纏わりつくチビ太から解放されたいときもこの場所です。
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用土コーナーにて、北風や雨の日は絶好の休憩所
夕方になると見回りを始めるテンちゃん。自分(オジン)を中心に手の空いたスタッフが同行しますが、やはり気になるのはダイフクやミケの通り道。ときどき唸りながら念入りにチェックします。でも、以前のように我を忘れるほど気が立つことはなくなりました。
ダイフクたちの通り道が店の裏口から外へと続くので、やはりそこから出たがるテンちゃん。リードを張れば諦めますが、わかっていても何度も何度も行きたがる。自分のテリトリーはここまでだと、急に言われても納得できるわけがない。これだけは、テンちゃんのために心を鬼にするしかなさそうだ。
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見回りの途中、何故か1度だけスプレーします
「テンちゃん、繋がれちゃってかわいそう」
ポツッと呟いたK君の言葉にギクっとしました。裏口から出れないテンちゃんとは対照的に、自由なちび太が駐車場の車の下へと裏口から出て行きます。恨めしそうに見守るテンちゃん。そして何とかちび太の飛び出しを防止したい保護者の悩みを尻目に、ちび太は無邪気に遊んでいます。
ニャンコの幸せとは何だろう。もしテンちゃんが「安心・安全」の価値を理解できたら、それを最優先に思うだろうか。それとも、それより大事なものがあると言うのだろうか。かつて「ノラの矜持」をはじめいろいろ書いてきた保護者は、いまだに同じ悩みを続けているようです。
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先日はリードをつけたまま物置の屋根にいました
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辺りを見回しながら、自由だったノラの時代を懐かしんでいるようでした