独身、スポーツマン、会社社長、自由と女性をこよなく愛する
49歳モテ男が出会ったのは、車いすのヴァイオリ二スト。
マテーラを舞台にしたイタリアの推理ドラマ『Imma Tataranni - Sostituto procuratore』の第1シリーズ全6話が一挙放映(2024.3.2)@ミステリーチャンネル
マテーラを舞台にしたイタリアの推理ドラマ『Imma Tataranni - Sostituto procuratore』の第1シリーズ全6話が 日本で3月2日(土)16時からミステリーチャンネルで一挙に放映されます
番組紹介:
イタリア南部の世界遺産の町マテーラを舞台に、奇抜な服装がトレードマークの検察官インマ・タタランニ(Imma Tataranni)が、家族との問題に頭を悩ませながらも、抜群の記憶力と慣習にとらわれない捜査方法で難事件に挑む!
2019年にイタリアのRaiで放送されて以来、多くの視聴者を魅了し、イタリアを代表するミステリードラマ「モンタルバーノ~シチリアの人情刑事~」に続く人気作とも評されるミステリーシリーズ!
マリオリーナ・ヴェネツィアの小説を基に制作された、型破りな超個性派検察官インマ・タタランニの活躍を描く。
番組は こちら
視聴方法は こちら
DOCに引き続き魅力的なイタリアのテレビ番組が日本で見られるなんて💕
イタリア・スペイン映画『弟は僕のヒーロー(Mio fratello rincorre i dinosauri)』ロードショーのお知らせ(2024.1.12~)
イタリアで暮らす高校生ジャコモ・マッツァリオールが ダウン症の弟ジョーを主人公に据えて一緒に撮影した5分間のYouTube動画「ザ・シンプル・インタビュー」から生まれたベストセラー小説を映画化
初めての弟の誕生に喜ぶ5歳の少年ジャックは 両親から弟ジョーは「特別」な子だと聞かされる
ジョーがスーパーヒーローだと信じるジャックだったが やがて「特別」の意味を知り 思春期になると弟の存在を隠すように
ある日 好きな子を前についた嘘が 家族や友だち さらには町全体をも巻き込んで大騒動へと発展してしまう...
『人生、ここにあり!』などのベテラン脚本家ファビオ・ボニファッチが脚色を担当するとともに 原作者のジャコモ自身も脚本開発に参加し 登場人物や出来事を偽りなく再現することに協力した
2019年製作/102分/PG12/イタリア・スペイン合作
原題:Mio fratello rincorre i dinosauri
配給:ミモザフィルムズ
劇場公開日:2024年1月12日
映画は こちら
原作本『弟は僕のヒーロー』は こちら ←原作/ジャコモ・マッツァリオール 訳/関口英子 装画/ヨシタケシンスケ 📖
世界で 60 万人が泣いた! ダウン症の弟と兄が作った 5 分の Youtube 動画から生まれた 大ベストセラーの映画化です
イタリア映画「蟻の王(Il signore delle formiche)」ロードショーのお知らせ(2023.11.10~)@ヒューマントラストシネマ有楽町他
映画「蟻の王(Il signore delle formiche)」は こちら
情報をいただきましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます
イタリア映画『シチリア・サマー(Stranizza d'Amuri)』ロードショーのお知らせ(2023.11.23~)@新宿ピカデリー他
1982年 イタリア... 2人の美しい少年が死んだ ー
心震える物語が 世界を動かした 最高純度の実話ラブストーリー!
『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督が シチリアを舞台に実際の事件を元に描いた映画『シチリア・サマー』が公開されます
原題の"Stranizza d'Amuri"はシチリア語で「愛の奇跡」という訳が当てられています💕 このタイトルは実は 2021年に他界したシチリア出身のイタリア音楽会の鬼才 故フランコ・バッティアートへのオマージュでもあるそうです
* * *
1980年代 バチカンのお膝元で性的指向に関して保守的なイタリアで 世界的な非営利団体“ARCIGAY(アルチゲイ)”が設立されました
その原点となったのは シチリア島に住む2人の少年の身に起こった悲劇だったのです
イタリア社会を震撼させた実際の事件をモチーフに 社会の偏見や不寛容さにぶつかりながらも 純粋に愛を貫いた2人の少年の姿を 詩的できらめくような映像美で描き出した映画『シチリア・サマー』が 11月23日より全国公開されます🎥
この作品のモチーフは 果樹園の木の下で2人の若者の遺体が発見され イタリア中に衝撃を与えたジャッレ事件と呼ばれる悲劇でした
銃で撃たれた2人は 手をつないだ状態で横たわっていたといいます
彼らは地元では知られた同性愛者のカップルで 社会や家族の不寛容 偏見 好奇のまなざしなどにさらされていました...
とにかくシチリアの夏の日差しが 美しすぎる程にまぶしい...
2022年製作/134分/PG12/イタリア
原題:Stranizza d'Amuri
配給:松竹
劇場公開日:2023年11月23日
映画『シチリア・サマー(Stranizza d'Amuri)』は こちら
* 情報をいただきました(公財)日伊協会様に 心よりお礼申し上げます
キャンセル待ちでしたが 当日お昼過ぎに空きが出たとのメールをいただき すっとんで行ってまいりました~イタリア文化会館😊
アニェッリ・ホールは満席状態! 建築・デザイン・彫刻を手掛けたA.マンジャロッティの上映会には その専門の方々が多くいらしておりました
イタリア文化会館入り口
紹介文より:
建築家 (Architetto)、デザイナー (Designer)、彫刻家 (Scultore)と、アルファベット順に並んだ3つの肩書きを持つひとりのデザイナー、アンジェロ・マンジャロッティ(1921-2012)。
確かにイタリアで最も多面的であり、ある意味「非対称的」な人物のひとりであったマンジャロッティは、分野を越える研究を推進し、戦後イタリアで主流となった学派の進化に対してほとんど「孤軍奮闘」したデザイナーでした。
このドキュメンタリー映画は、アンジェロ・マンジャロッティの人物像を、20世紀イタリアデザイン文化を背景に、素材や材料に対する彼の姿勢や感性に焦点を当てながら探求することを目的としています。
マンジャロッティがデザインした建築の映像や、協力者・クライアント・友人たちへのインタビューを通じて、彼が手掛けた様々な分野の接点を探り、彼の思考の深さや革新への傾倒、そして、作品に内在する詩情の再構築を試みるものです。
なお、上映前にダヴィデ・マッフェイ監督によるイントロダクションを予定しています(日伊逐次通訳付)。
アニェッリ・ホールのホワイエの写真
アルファロメオのデザインも手がけたマンジャロッティのドキュメンタリー映画上映の前に マッフェイ監督のインタビューがありました
この作品を作ったきっかけや 思いもよらぬ氏の広い世界を 2012年に氏が亡くなられたあとで再構築するために 氏のゆかりの人々にインタビューをし続け 石の採掘現場等も訪れたこと等を語ってくださいました 司会は マンジャロッティの最後の弟子の一人でもあるコーディネーターの女性でした
* * *
映画はまず 班石を切り出す採掘場から始まります
素材を知ることの大切さを知る氏は 押し出し成型の先駆者でもあり 職人を大切にし 描く前に素材に触ってみたいと言われたそうです また デザインを仕上げて終わりではなく 職人と語り合い相互に影響し合いました
アラバスター職人のインタビューでは 加工せずにアラバスターの素材そのものを使おうとした氏に大変驚いたとのこと 1983年にヴォルテッラのアラバスター組合が危機に陥った時に氏が助けてくれたことを話してくださいました
また 美は機能であるという言葉通り グラスは氷が口に入らないようにくぼみが作られ フルーツの入れ物は取りやすいようにこちらに傾いてあり 使いやすさを考えて作られています とてもシンプルなので驚きました!
氏のデザインした邸宅を偶然買ったオーナーは 普通の家ではないと思いつつ 買ったあとで氏の作品だと雑誌で知って驚いたとのこと
カッラーラの大理石採掘現場にて ファシズムの象徴でもある大理石を氏は使い また 切り出した石をはめ込むだけのテーブル エチェントリコを創りました
1つのブロックから11ものパーツを切り出す三次元の方法 これにより 11個のブロックを用意せずにすむようになったとのこと
すべては完成形で デザインする前に氏には完成形が見えていたそうです
生活に役立つものを創り 匿名性の高いものを流行にかかわらず生み出す氏の父はパン職人だったとのこと Giogaliという照明のオーナメントは ガラスだからこそ成立したといいます
美よりも利便性をというのは人間工学に基づくものであり 名の知れた建築家の作品ではなく 名もない所でよい仕事をすることをモットーに 生活に役立つ利便性を大切にしてきました 妥協や無駄を許さず 気難しくもありまた広い心も持っていました
ガラスの花瓶の不思議な形 単一ガラスで作られたシャンデリア 日本で出た初めての氏の作品集 兆番から作るなんて初めてだと驚いた日本人建築家
そして多くの日本人が氏の元で学び 氏の亡くなられたあとでも日本で集い団体を作ったそうです...
アンジェロ・マンジャロッティ財団は こちら
(抜粋)
アンジェロ・マンジャロッティは、イタリアの第一世代を象徴する他の人たちと一線を画している。彼の特異性は、使われる素材、ムラノガラス、大理石、ブロンゾ、セラミック、クリスタルガラス等が要求する特質や制約に応じてデザインを適応させることができる能力にある。
彼は、素材がもつ固有の特性を活かして人工物をつくりあげる術を心得ている。
* * *
満席のアニェッリ・ホールを出た一階の出口では 懇親会が始まっていました🍷
1階出口で行われた懇親会
マンジャロッティのもとでは多くの日本人も学び この日満席となったアニェッリ・ホールには おそらく氏のもとで学ばれてきたであろう多くの日本人が集い 旧交を温めておりました😊
ドキュメンタリー映画『アルファベット・マンジャロッティ』上映会は こちら
映画の紹介は こちら
マンジャロッティの作品は こちら
素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます
「旅するローマ教皇(In vaggio)」ロードショー開始(2023.10.6~)@Bunkamuraル・シネマ他
ヨーロッパ、中東、アフリカ、アメリカ、そして日本・・・。
2013年から9年間で37回、53か国をローマ教皇と共に旅をする。
ローマ教皇の旅 ― 2013年のイタリア、ランペドゥーサ島から始まり、2022年の新型コロナウイルスのパンデミック下のマルタの訪問までが本作で描かれる。
難民問題、紛争に苦しむ中東やアフリカ、アメリカでは平和について語り、世界で唯一の被爆国である日本では黙とうを捧げる。
森林火災、台風など自然災害を受けた土地を訪れ環境問題を語り、イスラム教や正教会の指導者と会見し融和を訴える。
カトリック教会で起きた性的虐待については謝罪する・・・。
「旅とは知的で精神的な修行だ」と語る教皇は、世界各国へ足を運び、笑顔で手を振るだけでなく、市井の人々と触れ合い、握手をし、直接話を聞く。
そして、夢見ることの大切さを伝える。垣間見える明るく飾らない人間性。
様々な世界の問題に耳を傾け、言葉を投げかける教皇フランシスコ。
本作を通して私たちは彼と共に旅をする。この教皇の旅は、現在の社会情勢を映し出し、私たちの心をゆさぶる。
「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」などのドキュメンタリー作品で 国際的に高く評価される名匠ジャンフランコ・ロージが、ローマ教皇フランシスコに迫ったドキュメンタリー。
映画は こちら
2019年のローマ教皇来日の時に 友人がパレードを観に行ったことを思い出します とても感動的だったとのこと(#^^#)
「DOC 2 あすへのカルテ」Stagione 2が2023.9.17(日) から始まります@NHK
「DOC あすへのカルテ」シーズン2 なんとテーマはコロナだそうです😲
DOCは シリーズ1の撮影中にパンデミックが起きたため 治療に専念すべく撮影中止となり 再開されたとのこと
ちょっと見るのが怖い... 現実とリンクしていそうで...
放送決定のお知らせ「新シーズン!イタリア発『DOC(ドック)2 あすへのカルテ』NHK総合9/17スタート」は こちら
シリーズ1の紹介記事は こちら
DOC のHP(イタリア語版)は こちら
イタリア映画祭2023オンライン第二部で「キアラ」を観ました(2023年7月)@イタリア映画祭2023オンライン
イタリア映画祭オンライン上映第2部は 何はともあれ観たかった「キアラ(Chiara)」を観ました🎥
聖フランチェスコに帰依して 清貧の女性修道会を創立した アッシジ出身の「聖キアラ」の半生を描いたこの映画
特に印象的だったのは 帰依した人々が夕日を浴びつつ 草原の上で踊りながら祈りを捧げる幻想的なシーンでした
また 数々の奇跡の中で キアラの叔父が やはり帰依した妹アニェーゼを連れ戻しに来た時に 妹の身体が突然重くなったり 子どもの病気を治したり... それでもキアラは自分がカリスマ的存在であることを嫌うのですが
女性は財産で守られるべきで清貧の暮らしはできず 外に出るなとキアラを説得する枢機卿ですが やがて彼が法王となり キアラが逡巡の末に 最初の女性の修道会のための独自の会則を書くことを許すことになったり キアラが帰依した聖フランチェスコとの長年の信頼関係等 この時代に信仰に生きた稀有な人々の生き様が こちらにも伝わってきました
特にラストの (ネタばれですが)「(パンは)足りるから」とのキアラの言葉通りに 小さなパンの塊が 切っても切っても決してなくならない不思議なシーンは圧巻でした🍞
* * *
他にも 2011年の試写会に行ったことのある「我々は信じていた/Noi credevamo」(イタリア統一のエピソードを描いた長編)や 2012年にイタリア文化会館の映画会で観た「見わたすかぎり人生/Tutta la vita davanti」(イタリアの若者のプレカリアート(非正規)の問題を描いた作品)その他 またぜひ観たいですね🎥
イタリア映画祭2023オンライン上映は こちら ← 2023.8.20(日) まで🎥
イタリア映画「奇妙なこと(La stranezza)」を観ました(2023年6月)@イタリア映画祭オンライン
イタリア映画祭オンラインが始まり まず最初に トニ・セルヴィッロがルイジ・ビランデッロを演じる『奇妙なこと(La stranezza)』を観ました🎥
「トニ・セルヴィッロ朗読劇 ダンテの声 “Le voci di Dante”」に行き 初めて生でトニ・セルヴィッロを見たので とにかくまずはこの作品をと😊
シチリア訛りがたっぷり聞けて 20年代のシチリアのゆったりした流れの映画を楽しみました
あらすじ:
芸術性と娯楽性を兼ね備えるR・アンドー監督(『修道士は沈黙する』)の新作は、ノーベル文学賞受賞作家ルイージ・ピランデッロ(戯曲『作者を探す六人の登場人物』など)が主人公の喜劇。
主演に再び名優トニ・セルヴィッロを迎えた本作はヒットした。
1920年、創作の危機に陥っていたピランデッロは 彼の師である有名な小説家(Giovanni Verga)の誕生日のために シチリアに帰郷する。
そこで昼は墓堀人で、夜はアマチュア劇団を率いる二人の男との出会いが、大きな驚きをもたらすことになる。
以下はネタバレあり:
墓堀人(becchini) 兼アマチュア劇団(teatro amatoriale)主催者の2人(NofrioとBastiano)が ピランデッロが誰かを全く知らずに自分たちの劇に招いてしまい... 一方でピランデッロ自身は 自分のシナリオがうまく進まずスランプに陥っていたこともあり お忍びで観に行くのですが...
いろいろなハプニングがあって 実に面白かったのが ようやく迎えたアマチュア劇団"Compagnia Filodrammatica Siciliana Principato e Vella"の初日に 街の人々が総出で観に来るのはよいのですが 墓地の管理を取り仕切る職員(実は裏金をせしめて都合をつけてやったり...)が 自分そっくりの役を見て 自分がモデルだと思いこんで客席からブーイング!
それをきっかけに 次々と明るみに出てくる街の人々のスキャンダルに 客も役者も入り乱れて 劇がすっかり台無しになってしまい...😲
そのシーンを観ていたピランデッロは 真実と演劇の融合(fusione di realtà e teatro)に 観客たちがいかにポジティブに反応するかに気づき 突然インスピレーションを得て...
そして数か月後 ひそかに駆け落ちを企てていたSantina(Bastianoの妹)とNofrio(Bastianoの元相棒)の2人が カターニャの駅でローマ行きの電車を待っている
彼女はすでにお腹が大きくて...👶 そしてNofrioが汽車に乗り込むとそこには あの喧嘩別れをした相棒Bastianoがじっと彼を睨みつけながら座っていて... そう ピランデッロが自分の劇のローマのTeatro Valleでの初演に この2人を招待したのでした😊
この「作者を待つ6人の役者たち(Sei personaggi in cerca d'autore)」の初演(1921年5月)は不評でした (ちょっと難しいかもしれませんね...)
ですがのちにピランデッロはノーベル文学賞を受賞(1934年)し この作品は代表作となるのですね 初演は不評でもあとから評価されるものですよね (モーツァルトの「魔的」もそうですよね)
20年代のシチリア とりわけ ピランデッロの故郷アグリジェント(シチリア語でGirgenti)が舞台の 古き良き時代のイタリアを堪能いたしました
ちなみにこのアマチュア劇団が実在したかどうかは不明だそうです
* * *
そして次に この映画のラストに出てきた演劇「作者を探す六人の登場人物」について調べてみました:
『ピランデッロの戯曲が演劇史上重要な意味を与えられるのは、それが近代以後の演劇、つまり現代の前衛演劇や実験演劇に通ずる部分を持っているからである。
例えば、最大の傑作とされる『作者を探す六人の登場人物』という作品は、ピランデッロの別の芝居の稽古をしている最中に、「登場人物」と称する家族が現れるという奇想天外な幕開けで始まる。
彼らは全員喪服を着け、演出家に対して自分たちの物語を劇にしてくれと頼む。
そこで、彼らの話をもとに俳優たちが物語を再現しようとするのだが、「登場人物」たちが生きた「真実」と 俳優が演じる芝居つまり「虚構」とのズレが明らかになるという筋書きである。
この作品が初演された1920年代には、リアリズム演劇の枠を越えた奇抜な設定が注目を集め、前衛演劇の先駆として各国で上演された。(後略)』
出典: 『イタリアの味わい方』(田之倉稔著/総合法令) 第7章 演劇より 「演劇の近代化へ向けて ー ゴルドーニとピランデッロ」
映画「奇妙なこと(La stranezza)」は こちら
次は「乾いたローマ(Siccità)」を観ようと思います🎥
イタリア映画祭は こちら
(オンライン上映 第1部6.15[木]~7.17[月・祝] 第2部7.20[木]~8.20[日)
EUフィルムデーズ2023(2023.6.2~6.30/東京) のイタリア映画は「シチリア―ノ 裏切りの美学(il traditore)」です
EUフィルムデーズ2023 (2023.6.2~6.30/東京)が 国立映画アーカイブ他にて開催されます
うちイタリア映画は『シチリアーノ 裏切りの美学(il traditore)』です
監督: マルコ・ベロッキオ/2019年/イタリア、フランス、ドイツ、ブラジル/152分【DCP】
東京: 6/6(火) 15:00 6/15(木) 18:20 ほか
ストーリー:
1980年代初頭 マフィア間の抗争が激化するシチリア
パレルモ派の大物トンマーゾ・ブシェッタは 抗争の仲裁に失敗し国外に逃れるが 残された家族や仲間がコルレオーネ派の報復により 次々と殺害されていく
その後 逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは失望し ついにマフィア撲滅に執念を燃やすファルコ―ネ判事に協力することを決断する
* * *
監督インタビューは こちら
私は字幕なしで観たことがありますが マフィアの歴史を知るにはとてもよいですが 突然殺戮シーンが出てきたりしてドキドキ...( ;∀;)
遺灰は語る(Leonora addio)ロードショーのお知らせ(2023.6.23~)@ヒューマントラストシネマ有楽町他
イタリアの名匠タヴィアーニ兄弟の弟 パオロ・タビアーニが 兄ビットリオの死後初めて単独でメガホンをとり ノーベル賞作家の遺灰を運ぶ波乱万丈な旅の行方を 美しいモノクロ映像と 鮮烈なカラー映像を織り交ぜながら描いたドラマ
1934年にノーベル文学賞を受賞した文豪ルイジ・ピランデッロは 自分の遺灰を故郷シチリアへ移すよう遺言を残すが 独裁者ムッソリーニは彼の名声を利用するため 遺灰をローマに留め置いてしまう
戦後 ピランデッロの遺灰はようやくシチリアへ帰還することになり
シチリア島特使が その重要な役目を命じられる
しかし アメリカ軍の飛行機に搭乗拒否されたり 遺灰の入った壺が
どこかへ消えてしまったりと 次々とトラブルが起こり……
エピローグには ピランデッロの遺作「釘」を映像化した短編を収録
2022年・第72回ベルリン国際映画祭で 国際映画批評家連盟賞を受賞した
2022年製作/90分/PG12/イタリア
原題:Leonora addio
配給:ムヴィオラ
イタリア映画祭2023 でも 特別上映されました🎥
映画は こちら
ネオレアリズモのイタリア映画「ミラノの奇跡」を観ました@アマゾンプライム
「ミラノの奇跡」は 「自転車泥棒」のヴィットリオ・デ・シーカ監督の1951年度作品で 同年の第4回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しました
彼の協力者チェザーレ・ザヴァッティーニの原作『善人トト/Totò il buono』を映画化した ネオリアリズムを寓話として描いた作品で 自転車泥棒とはまた違ったファンタジー映画です
ストーリー:
捨て子だったトトは 老婦人のロロッタに拾われ可愛がられるが トトが6歳になった時にロロッタ婆さんは死に トトは18歳になるまで孤児院に入れられた
ミラノの街に放り出された青年トトは 自分の鞄を盗んだ男に同情して鞄を渡し 代わりに街外れの広場にある堀立小屋に泊めてもらう
(掘っ建て小屋というよりは 寝られるだけのドラム缶のようなもの...)
春になりトトはこの広場に あり合せの材料を集めて 貧しい人々のための集落を作りはじめた トトは彼らの間を飛びまわっては喧嘩の仲裁をしたり 宿の割り振りに心を砕いたりと活躍した
集落完成記念の祝賀会の夜 広場の真ん中から石油が噴き出すという事件が起った 広場の所有者の資本家モッビは それまで貧民の友のような顔付きをしていたが 早速広場の接収にかかり 住民の抵抗を武力でおさえつけた
その時天から降りて来たロロッタ婆さんの霊は すべての望みを叶える天の鳩をトトに与えた
トトはこの鳩を使って広場を救ったが 住民達はその鳩の威力を知るや それぞれに私腹を肥すための金品をほしがり始めた
気のいいトトは言うなりに鳩を利用したが それを傍から心配しつづけたのは彼に想いを寄せるエドウィジェという娘だった
天使は広場の乱脈ぶりを見て トトの知らぬ間に鳩を取り返してしまい魔法が使えなくなり...
* * *
古い時代のモノクロ映画は 観ていてやすらぎを感じるというか 主人公がとにかく無垢で前向きでお人よしで まわりの人々も あんなに底抜けで貧しい中にあって 小さなことに幸せを見つけたり かと思えばあくまでもお金に執拗にこだわったり こんなことでお金を取ろうとするのかと驚いたり(笑)...
すごいバラックに住んでいて貧富の差が激しく ミラノの中心街には 大地主が大会社を構えて裕福に暮らし 貧乏人から搾取するという図式... 古い時代とはいえ最初はこれがミラノ!?と不思議でした
ラストシーンのほうきに乗って空を飛び回るシーンは かのスピルバーグ監督の「E.T.」にも影響を与えたそうです🎥
Milacolo a Milanoは こちら (イタリア語)
このラストに ガルシア・マルケスの「百年の孤独」にも影響を与えたとあります:
Gabriel García Márquez rivelò, in un'intervista, che al cinema non sapeva proprio negarsi perché era stato il neorealismo di Miracolo a Milano ad ispirare il suo modo di far letteratura, di dar vita al "realismo magico" o "fantastico", che avrebbe reso mitico il suo mondo, e caratterizzato la sua scrittura e quella di un'intera generazione. Furono le immagini del neorealismo italiano a dar vita al mondo magico di Cent'anni di solitudine[9].
アマゾンプライムの映画「ミラノの奇跡」は こちら
「イタリア映画祭プレイベント「結婚演出家」上映会&「永遠の映画大国 イタリア名画120年史」のプレゼンテーション」で買った「永遠の映画大国 イタリア名画120年史」の中でも紹介されていました🎥
講師は若い頃私のいた職場にいらした方で 本当に世界は狭いものです😲 40年近い昔の顔を忘れてしまっており...互いに思い出せませんでした(笑) 「イタリア連帯の星」勲章騎士章を受章されたとあり驚きです😲
まずは上映会 2007年のイタリア映画祭で上映された マルコ・ヴェロッキオ監督の「結婚演出家(Il regista di matrimoni)」は 不思議なストーリーで 現実なのか空想なのか判別のつかないシーンもありましたが魅力的な映画でした🎥
ライバルの老映画監督が 事故死と見せかけて姿をくらまし それまでは手の届かなかった賞をようやく受賞するも 結局最後は崖からとびおりて... 「この国では死者がすべてを支配する」とのセリフは印象的でした
* * *
次は 古賀氏による著書「永遠の映画大国 イタリア名画120年史」のプレゼンテーションです
著書にサインをしていただきました📖
これは イタリア映画の歴史を 19世紀から現代までの120年を 約800の作品とともに通覧した本です
「イタリア映画祭」を立ち上げた著者が その豊かな文化的土壌と 映画の本質を明らかにする一冊で 実は70年前にイタリア映画を通覧する本が出て以来ほとんどなかったとのこと
なので今自分が書かなくては...と思いたち 200本以上のDVDを買って鑑賞しながら仕上げていったエピソードをお話いただきました 名前も今回はイタリア語表記に近づけたそうです
イタリア映画のネオリアリズム(neorealismo)が 現代映画のおおもととなっており それをはずすと現代映画は語れない なのでイタリアは映画大国なのですね🎥
ひとつ前の著書『美術展の不都合な真実』がきっかけで出版の運びとなったそうで そちらも読んでみたくなりました😊
昔の知人が イタリア好きには欠かせないあの「イタリア映画祭」を立ち上げたこと知り 驚きと感動でいっぱいです💕
イベントのお知らせは こちら
著書『永遠の映画大国 イタリア名画120年史』は こちら
素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます