世界の書棚から第22回『スウェーデン児童文学の今』に行ってきました (2024.4.27)@板橋区立中央図書館
価値観 コンセプト テーマとタイトル… 暗いユーモア 反抗する子供たち ジェンダー問題 冬の風景…などなど スウェーデンの児童文学や青少年文学の特徴について たっぷりお話しいただきました
この日は中央図書館の建つ平和公園で「ネパールのバザール」が開催され ネパールの人々でぎっしり😲大音響でしたが館内は静かでよかった~
展示されたスゥエーデンの児童書
スゥエーデンは神奈川県程の大きさの国土に 一千万人強の人口と少なく 公用語はスゥエーデン語の他に フィンランド語 サーミ語などの少数言語です
『ニルスの不思議な旅』(Nils Holgerssons underbara resa genom Sverige) は ノーベル文学賞を受賞したセルマ・ラーゲルレーヴの1906年の作品で教材にもなりました
スゥエーデンではアニメがほとんど作られておらず たいていは実写とのこと🎥
『長くつ下のピッピ(Pippi Långstrump )』(アストリッド・リンドグレーン作)は大人が顔をしかめるような主人公ですが 人気でヒットしたので大人の考え方も変わったそうです
「パーシーの魔法の運動ぐつ (Min vän Percys magiska gymnastikskor) 」(ウルフ・スタルク/2009年)のパーシーシリーズは日本でも出ています
「おやすみアルフォンス(God natt, Alfons Åberg )」(グニッラ・ベリィストロム)のシリーズは'70年代に日本で4冊出ています これは理想の父ではない父が子育てをする話で母親は出てきません
そしてかの有名な「ムーミン(Mumin)」 はフィンランド作品ですが スウェーデン系フィンランド人の女性作家トーベ・ヤンソンはフィンランドの中の少数言語であるスゥエーデン語で書いたためスゥエーデン作品ともいえます
標準語で読んでもつまらなくてリズムと発音に特徴のある方言を使って書かれており この日は特別に朗読していただきました📖 フィンランド語が全然わからなくとも言葉の響きやリズムはとても楽しく味わえました😊
ストックホルムには「子どもの居場所」という絵本館に雰囲気が似ているところがあるそうです 12~17才の若者向けで 邪魔されない空間となっています
スゥエーデン語は 上位2%の使用言語で トップ16の文学言語であり 最も多く翻訳される文学小説の原語10言語のひとつだそうです
21世紀はスゥエーデン文学の翻訳黄金時代とも言われましたが... 2015年頃にミステリーブームが起きて 北欧の犯罪小説が増えてきました この50年間児童文学はスゥエーデンの文学輸出の50~60%を占めており 根強い伝統があるそうです
同児童書
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コンセプトと価値観
有能な子ども 子どものキャラ描写の変化 大人の世界に反抗する子供たち(ピッピなど)
子供の視点 アバンギャルドな価値観の受け入れなどについて伺いました スゥエーデンでは難しいテーマも早くから取り入れてきました
大人と同じように子供もすばらしい芸術に値するのですね
テーマとしては 生態系の持続可能性(グレタ・サブジャンル、自然と人間の関係等) 社会的持続性(インクルージョン等) 深刻化する犯罪 遊びと想像力(画像とテキストの対位法等) 折りたたみ式やフラップのついた絵本等グラフィック戦略も豊富です📖
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まだ翻訳されていません 一度も働かない父親と息子と 毎日アイデンティティの変化する祖父という 実在するクレイジーな家族のお話です😲
質疑応答では...
日本は読書の平均時間は週4時間ですが スゥエーデンは週6時間と長い文学大国です😲 小学校では先生方が読み聞かせをすることが多く 自国の作家しか読まれず あとは英語圏くらいとのこと
また スゥエーデン大使館には図書館はないそうで ぜひ小さくとも作ってほしいものです😊
ちなみに会場となったいたばしボローニャ絵本館には 百数十冊のスゥエーデンの絵本があり この日展示されたものも蔵書に加わりました📖📖📖
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次回は アイルランドです