こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

全農やまがた経由の流通は出来ないそうだ。

2010年12月04日 00時52分48秒 | Weblog
山形県の新品種「つや姫」は、先月初めに、まだ東京に「つや姫」が届いていないし、いつ入荷するかもわからないという散々な事態だったにもかかわらず、山形県知事が三越でお披露目をしてしまって、報道を見て買いに来た消費者に、「いいかげんだな」と言われてしまったし、山形県期待の新品種と言うことで、今までよりもシッカリとした価格で販売する予定だったはずなのだが、実際にスーパーで売られた価格は5kg2180円という特売価格からのスタートだった。

自分の店では、「つや姫」が、まだ「山形97号」という試験番号の時に、県庁のブランド推進協議会との話で、5kg4000円程度の販売価格を検討していたこともあって、4200円という価格で販売をスタートさせてしまった。

そのため、せっかく入荷したにもかかわらず、ほとんど消費者の関心は得られないままとなってしまい、農協と契約した50俵(30kg×100袋)も、わずか数俵を引き取っただけとなってしまっていた。

しかし、既に全国で完売してしまった売り場が多くなるに従って、徐々に販売数量が伸びてきて、やっと次の仕入れをする状況になったのでオーダーを、取引している卸に入れたところ、まだ引き取っていないお米の所在が、判らなくなってしまっていたのだ。

慌てて調べてもらったものの、ハッキリとした回答は得られなかったことから、もう一度産地に直接電話をして、契約したお米が、何処で行方不明となってしまったのか。再契約は出来るのか等を調べてもらった。

その結果、もう一度「農協→全農山形→コメ卸→自分の店」という、正規の仕入れが出来ることとなったというので、コメ卸に、全農山形の担当と電話で打ち合わせをしてもらって、ルートを再確認してほしいとお願いしたのだが、結果としては無理ということになってしまった。

農協としては、全農のルートが使えない場合は、農協からの直送が出来るから安心してほしいと言われているのだが、ガッカリ感が今は強くて、なかなか農協に電話することが出来ないでいる。

どうしようか。
他店と同じように、これで完売にしてしまって、来年の新米では、スーパーと価格を揃えて、ブランド米としてではなく、地域米としての販売に切り替えようか。
それとも、山形県の将来のために、魚沼産コシヒカリ並みの価格を維持したままの販売をしようか。

でも、この「つや姫」も、ホクレンの「ゆめぴりか」の販売と同じで、米屋は見ていないようだし、産地からの販売協力も求められていないので、「産地のために」なんて、自分ひとりで熱くなっても意味が無いから、完売にしてしまおうかな。

数年ぶりに出た、日本の品種のトップレベルと言われている2代新品種。
だけど、結局はこんなものなのかな。
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やっぱりホクレンにとっては米屋はカヤの外なんだな

2010年12月04日 00時18分20秒 | Weblog
11月30日に、北海道米販売拡大委員会が、有楽町の移動販売車が集まる「ネオ屋台村」で、ミス北海道米とともに試食PRをし、3日までの期間中に「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」「ななつぼし」など北海道米を食べ比べてもらい、参加者1250人に「ゆめぴりか」450グラムを贈る。屋台村の店舗には約500キロの「ふっくりんこ」を供給し、昼食の弁当などでも味わってもらったりした。

これについては、「ゆめぴりか」を消費地に伝えるためのキャンペーンにので、特に文句などは無いのだが、このキャンペーンについての報道で、自分をガッカリとさせ、失望させた新聞内容があった。

それは日本農業新聞で、「「ゆめぴりか」はホクレンのネット通販や生協の共同購入、こだわり商品を並べるスーパー、百貨店で販売する。ホクレンは「名前と味を消費者によく知ってもらい、口コミでの認知度向上を図りたい」としている。扱い店舗は、販売動向を見て今後増やしていく」という記事。

なんだ、そうなんだ、「ゆめぴりか」はホクレンのネット通販や生協の共同購入、こだわり商品を並べるスーパー、百貨店で販売することになっているんだ。
米屋での販売については入っていないんだ。

だったら、自分が実行しているSPR「北海道米プロジェクト」や、その後の「北海道米修正プロジェクト」「ゆめぴりかブランド化計画」などは必要無かったのではないのだろうか。
必要無いから、記事の中に、米屋のコの字も記事には入っていないのではないのだろうか。

記事を読んでいて、この4年間、北海道米を東北米と肩を並べるブランド米にまで育てようとしていた自分が、突然阿保らしくなってきてしまったし、惨めに思えてしまった。
なんのために、今までずっと、睡眠時間を削って夜明けまで、北海道米のブランド化を考えていたのか。

無意味な時間だったのではなかったのか。
そう考えたら、なんだか、力が抜けてしまったな。
もう手伝うの止めようかな。
どうせカヤの外だものな。
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