決して米作りに適している場所とは言えない、島根県隠岐の島町。
日当たりは良い。
しかし、島と言う環境から、水がギリギリでしか使えない。
さらに、日本の土ではなく、大陸の土。
よって、栽培したお米は、個性が強い。
差別化と言うことなら、それはプラスであるが、万人受けと言うことからすると、マイナスとなるだろう。
最大の問題は、島から本州にまで運ぶ物流。
割高となってしまうコスト。
さらに、天候次第と言う、不安定な環境。
その中で、ブランド米を作って行こうというのであれば、他の産地よりも秀でなければ負けてしまう。
ひと手間もふた手間もかけて、他にない特徴を作り出す。
言葉で言っても、同じ品種なのだから、大きな差は出るものではない。
しかし、それをやり遂げなければ、島のお米は生き残れない。
ブランド名は「島の香り 隠岐藻塩米」。
写真の品種は、今年から正式にブランド米として販売する「きぬむすめ」。
栽培は、特別栽培米。
自分が知っている「きぬむすめ」の中で、一番の大粒。
そして均一に太っている。
どれだけ細かく管理をしていたのだろうか。
相当厳しい栽培だっただろう。
それが、全て米粒に出ている。
よく頑張った!と思う。
若手生産者だから、このお米を作り上げたことで、そうとう自信が付いただろう。