白さ

"先程まで、福井県の新品種「いちほまれ」の取材を受けていた。

「いちほまれ」の魅力の１つに、「炊き上がった米粒の白さ」がある。

しかし「白さ」の幅は広い。
キラキラした白さは、多分柔らかい。
落ち着いた白さは、旨味が出ない。

「いちほまれの魅力の白さ」を正確に、解りやすく消費者に伝えて、実際に体感してもらうしか、方法はない。

大変な事ではあるが、それさえできれば、「いちほまれ」の持っている品種特徴、「コシヒカリとは違う特徴」が、しっかりと消費者に伝わると思う。"

あんぐり

"神経ピリピリの状態で寝ていると、必ず夢を見る。

今回は、「料理に合うお米対決」だった。

Ｑ.スープカレーに合うお米は
Ａ.きらら３９７

Ｑ.ビーフカレーに合うお米は
Ａ.天川コシヒカリ

Ｑ.チキンカレーに合うお米は
・・・・・・・

と、単純にカレーではなく、より具体的なＱ＆Ａの戦い。

「カレー」が終わると、次は「どんぶり」、「焼き肉」「焼魚」・・・

夢の中の対決は、１睡眠の間、ずっと続いていていた。

そんな対決も、思わぬ回答で、幕が降りた。

何の料理なのかは、言わない。
どんな品種を答えたのかも、言わない。

自分の夢で、自分と、もう一人の自分との対決。
当然、Ｑ＆Ａは出来上がっていると思う。

しかし、質問された料理に対する自分の答えが、何時もの自分でも、まず想像していない品種だったのだ。

答えた自分が、あんぐり。
もう一人の自分も、あんぐり。

そこで目が覚めた。

あまりの驚きに、起きてからも、しばらく呆然としていた。

今の自分は、どんな心理状態なんだろう。"

神経ピリピリ

"２時間寝て１時間起きて、また２時間寝て。
運が良ければ、もう１回寝る事が出来る。
駄目だったら、そのまま朝。

そんな繰り返しになってしまった。

当然、疲れが取れるはずはなく、疲れれば疲れるほど、夜になっても神経はピリピリ。

気分を変えるために、お酒でも飲んで！
と試すが、お酒では、もうどうにもならない。
つまらない、悪酔いをするだけ。

しかし、神経ピリピリの自分は、とんでもないな！

（続く）"

極秘資料

"「次の世代に農業を託すための資料」が、このＵＳＢに入っている。

当然、極秘資料。
自分の部屋でさえも隠されている。

「農業」となっているのは、もはや「米」だけではないから。

話し合っている人たちに、米業界は一人もいない。
なぜなら、視野が狭い米業界の人は、無駄に足を引っ張るだけだから。

完全に時間は足りなくなった。
限界点は、かなり前に過ぎている。

自分が出来るのは、理想を教えるのではなく、実行出来る将来を教える事だけ。"

今さら

"スズノブ プロジェクト ライスで計画・実行したのに、いつの間にか自分が距離を置かれ、それ以降、産地のブランド作りに違う人が関わるようになり、いつのまにか消えてしまった、ブランド米がある。

その消えたブランド米から、スズノブ プロジェクト ライスに合わせた、最新のブランドシートが送られてきた。

何の連絡もなかったので、何のために送ってきたのかは、全く判らないが、とりあえずブランドシートの中身を確認してみた。

ブランド米作りを始めた時に作ったブランドシートを、今に合わせて作り替えたようである。

時代がズレてしまっているので、そのままでは効果が出ないブランドシートであった。
しかし、考え方は間違っていない。
なので、修正さえすれば、直ぐに使えるだろうと思った。

でも、何故今になって？
あの時に関わっていた人は？

送られてきたからには、また自分に頼むという事なのだろうか？

だが、自分としては、もうやる気がない。
その産地にも、ブランド作りにも、興味が無くなってしまったから。

だから、シートを受け取って、確認した事は言うが、修正等を指示する事は、しない。

指示して修正をしたとしても、このブランド米の将来は、多分、もう無い。"