寒い日が続いています。
テレビに映る雪景色の中の長靴が目に留まり思い出しました。
里帰りで、JRから路線バスに乗り換えます。始発から終点まで約1時間。
キャリーバックを押さえつつ、景色を見たり、乗客観察したり、、
乗り込んできた青年は、ちょっと微笑みを浮かべて暖かそうなゴム長靴にリュックをしょっていました。
どれもちょっとお洒落な拘りがあるようなもの、
長靴を買うつもりだった私は、その長靴に目が行ったのでした。
それにしても誰に微笑んでるのだろう?
乗客は少なかったし、誰とも言葉を交わす事も無く、私の後方の席に座りました。
突然、運転手さんが左腕を横に突き出し、指を動かしました。
何?
その後、OKと言うように グーにして、腕を引っ込めました。
振り返ると、あの青年が笑顔で合図を送っていました。
降りるバス停が近づいたことを知らせていたようです。
何度か乗ったバスで、あの青年に また会うことがありました。
今度は、乗り込むときに運転手さんに笑顔で合図を送っていることに気が付きました。
その時の運転手さんも合図を送り、降りるバス停が近づくと、やっぱり合図を送っているのです。
降りるとき、お互いに笑顔で会釈していました。
それが手話だったのかもしれません。とっても微笑ましく、温かな心を貰いました。