小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



前川地区で毎年1月の第2日曜日を中心に行われる道祖神祭りは趣向をこらした人形の飾り付けが行われるので、このブログの当初から毎年出かけては紹介している。今年は1月12日と13日に道祖神祭りが行われたので宵宮の12日の夕方に出かけた。前川の道祖神祭りは3つの自治会がそれぞれ人形を山車に飾り付けて披露が行われる。夕方前の明るい時間から見ることが出来るが、日が暮れて照明が灯るとさらに飾り付けの雰囲気が出るので日が暮れた午後5時半頃に現地へ。今年はあいにくの雨で向原道祖神の山車はブルーシートで養生されていた。向原道祖神の今年の飾り付けは小栗上野助がテーマ。飾り付けは日米修好通商条約の批准の遣米使節団の一員として渡米するシーン。渡米するために乗船した米艦ポーハタン号が配置されていて、背景には富士山。写真ではわかりづらいが富士山の裾野部分では電飾がピカピカとしていてユニークだった。続いて訪れたのはJA横の駐車場が会場になっている中宿道祖神。向原道祖神よりも大きな山車で毎年手作り感のある小物が見所の飾りつけがされている。中宿道祖神の今年の飾り付けは水戸黄門がテーマ。水戸黄門が疲れたので米俵に腰掛けたところ、老婆から献上する米に腰掛ける無礼を叱られているシーン。中宿道祖神は例年、手作り感あふれる小道具が配置されるが今年は米俵と岩以外はさっぱりとした書割のみ。書割の背景は遠近感のある描写で結構上手。自治会の方に聞いたところ美術教師を招聘して書いてもらったとのこと。最後に訪れたのは新聞販売店の駐車場が会場の西道祖神。ここだけ飾りつけがトラックの荷台で独自路線。西道祖神の今年の飾り付けは西郷どんがテーマ。西郷隆盛と妻お糸との団欒のシーン。西道祖神の飾り付けの見所は背景の書割。軒先から陽光が差し込んでいるような描写で朝のような感じが出ていた。西郷どんの人形は眉毛が太くて西郷隆盛の肖像画に似ていた。自治会の方に聞いたところ、人形をレンタルしていた業者が廃業してしまい、前川地区の道祖神祭りの飾り付けは存続の危機にあったが、自治会で人形を譲り受けてこれからも続けていく目処がたったとのこと。西道祖神の飾り付けの楽しみは、裏側にも劇画タッチの人物像が描かれているところ。今年は結構な力作で迫力がある。写真を撮っていると絵を担当した画伯がやってきて色々と話を伺えた。今年は特に気合を入れて描いたので仕上がりが満足とのことだった。最後に画伯と握手を交わしてから会場を後にした。今年の前川地区の道祖神祭りも様々な趣向を凝らした飾りつけが見れたので楽しかった。

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