このごろできた店に行きました。パスタ屋さん。娘と二人で。板敷きにテーブルが幾つも列んでいる。足の短いテーブルだから、椅子はない。壁にはいかにも女性が好きそうなかわいらしい小物もいろいろ提げてある。
でね、一つ向こうのテーブルには二人の女性が座っている。こちら向きをしている人の顔が見える。その人がとっても魅力的だった。で、娘に気づかれないようにして、ちらちら盗み見をしていた。
盗み見っていやらしい?
いやらしいかもしれない。
とくにこんなに高齢者だったらね。
でも、ずっと見ていたいほどだった。
人は魅力を湛えている。
その魅力を湛えて人には、引かれてしまう。
これは不自然じゃないよね。
強くじゃないけど、微かに微かに。
微かにだけど、引かれていることに違いはない。
こちらの食事は終わった。
娘が帰ろうよお父さんとせき立てた。
で、席を立った。
手を振ることもない。もちろん手を振られることもなく。
一晩経ってまだその人の魅力が菜の花畑の白い蝶のようにちらちらちらついている。
でね、一つ向こうのテーブルには二人の女性が座っている。こちら向きをしている人の顔が見える。その人がとっても魅力的だった。で、娘に気づかれないようにして、ちらちら盗み見をしていた。
盗み見っていやらしい?
いやらしいかもしれない。
とくにこんなに高齢者だったらね。
でも、ずっと見ていたいほどだった。
人は魅力を湛えている。
その魅力を湛えて人には、引かれてしまう。
これは不自然じゃないよね。
強くじゃないけど、微かに微かに。
微かにだけど、引かれていることに違いはない。
こちらの食事は終わった。
娘が帰ろうよお父さんとせき立てた。
で、席を立った。
手を振ることもない。もちろん手を振られることもなく。
一晩経ってまだその人の魅力が菜の花畑の白い蝶のようにちらちらちらついている。