
僕の経験では、本物のGTAmって案外普通で驚く
ぱっと見てとてもスペシャルなところがあるかと思うけど
オタフクフェンダーと13インチの太いホイールぐらい
そこいらにあるGTAmレプリカと大差ない、何だったらレプリカの方がカッコイイぐらい
悪口のようで本物はそうゆう感じ

たとえばこのGTA

狭角エンジンにスピカインジェションで当時のワークスカーだけど

室内をみると普通に感じる方が多いと思う
僕が見たGTAmも内装は控えめなロールケージがあるぐらいで普通のGTVのだった
もっとレーシーでメーターバリバリでスイッチも沢山あって・・・
って妄想してしまうのは90年代以降のレースカーのイメージで勘違いしてるから
当時の本物の内装はいたってシンプル

ETCC4連覇など輝かしく1980年以降も戦ってたこのワークスカーは
外観こそ80年代の派手さがあるけれど

内装はドア内張どころかコラムカバーもウィンカーも量産車のままで
メーターもたいして増えてなくヒーターユニットすらそのまま!
よく考えればレギュレーションに準じればこうなるはず
量産型ベースからの変更箇所の規制はあって当然
後付けメーターや、内装変更なんてのはルール違反になる可能性もあっただろう

これはMyジュリアの内装だが、いかにも今時のレーシースタイル
社外メーター沢山にごついロールケージとスリップダウンした内装
こんなGTAmは無い
本物に寄せるなら内装は純正のGTVのままでバケットシートとステアリングだけ変更が良かっただろうと
今更若干後悔している
テスト走行なら多くのメーターも測定に役立つが
実践でこれらのメーターを見てドライブなんて当時のレーサーはしてないだろうし
毎回整備のスプリントレースに計器など不要
ドライバーは勝つために走るだけ、気にするとしてもタコメーターだけだろう
耐久仕様ならば少しゴチャってしてても良いのだろうが、
それでもレギュレーション上変えられない部分は多かったと思う


こちらはアウトデルタなフェッタだが、やはり内装はシンプルで
外装にいたってもフェンダーとホイールは特別だが他には特に見分けるものは少ない
案外いかにも改造してますよ~的なののほうがレプリカだったりする

特別なところは見えないところにあるのが普通
アウトデルタが出してたSPパーツもバネやクロスミッションやバルブ
見えるとしてもリアのCRBBやラヂエター横のオイルクーラーやキャッチタンクぐらい
当時のワークスカーやレーシングカーって見た目も内装も思ったより普通が基本のような気がします


この内装もアバルト3000スポルトスパイダーのもので
やはりシンプル&必要なのはタコメーターのみ


市販車ベース(?)のTipo33フレロンは豪華なパネルをもってるけど
実際使ってたのは正面のタコメーターのみだったろうし


Tipo33TT12でもメーターパネルはシンプル
本物かなぁって悩んだ時は内装をみて判断することも多くあります

本物のほうがシンプルでレプリカの方が迫力満点ってのは
ハコスカRではよくある事
レプリカが悪いと思わないけど、GTなのにGT-Rって言ってはアカンよね
知らない人はそれをRだと信じちゃう
今みたいにネットの情報が無い時代、イベントにGTA来るらしく楽しみに行ったら
GTAルックでガッカリしました

ポルシェ356が欲しいと、本物356を見に行って「なーーんか違う」
って言ってたIチャンが気に入り買ったのはレプリカの356だった
実際見比べると本物の方がシンプルで線が細いん
レプリカは素人目に押しの強さがあってキャッチーなかんじがする
356や550やコブラのレプリカの多くがそれで
似せてるようでまるで別物、多分作る人の好みが反映されすぎてます(笑)

どこまでこだわってもレプリカはレプリカ
本物にはなれません、本物を見ることは大事
ご存じのとおり僕のジュリアは2000GTVと明記しておりますし
どのイベントにもGTAmの記載はしていません
憧れのGTAmの感じを少し楽しむための改造をしましたが、どこまで行っても邪道

今回久々にこれらの本をだして調べましたが
外観の写真は多くあれど、室内やメーターパネルの写真は1枚もないものも多く
取材側も絵にならないから撮らなかったのだろうと察しがつきますし
当時のレーシングカーの室内の写真はほとんどないと思う
Myジュリアをカスタムする際、室内の写真が無く真似できなかった事を
ふたたび思い出しました。