「水かけ菜の漬物」
主な伝承地域 御殿場市、小山町
主な使用食材 水かけ菜、塩
歴史・由来・関連行事
御殿場市と小山町は、冬寒く夏涼しい準高冷地域である。この辺りでは、富士山の雪どけ水が湧き出した地下水が豊富で、年間を通して水温13度を保っている。「水かけ菜」は、この地域の伝統野菜であり、2~3月の早春にしか味わえない特産物である。冬季の水田に高畝を作り、湧水を流して保温し栽培する。名前の由来は、「水を流す」ことを「水をかける」ということから、「水かけ菜」と呼ばれるようになったという。
栽培は、明治19年、北郷村(現在の小山町)阿多野の戸長が越後(新潟県)より種子を持ち帰ったことにより始まったとされる。明治中頃、東海道線(現在のJR御殿場線)施設工事の労働者とともにやってきた、越後の女性により水かけ菜の漬物が作られ、以後、御殿場・小山地域で広く栽培され、食べられるようになったといわれている。
食習の機会や時季
日常の食事やお茶請けとしても食されている。
飲食方法
洗った水かけ菜に塩を振り、重石を置き、翌日、水が上がってきたら、重ねていた水かけ菜の上下を置き換えて漬ける。漬けて3~4日後が食べ頃。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
御殿場市グリーン・ツーリズム協議会では、消費者を対象とした水かけ菜の収穫体験や、水かけ菜の漬物づくり体験の実施をしている。
御殿場小山水かけ菜生産組合が「水かけ菜漬」を販売している。また、フリーズドライにしたお茶漬けやふりかけも市販されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_5_shizuoka.html より
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