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イッピンNHK 「これって 本当に漆器?~青森 津軽塗~」

2023-09-05 09:55:26 | イッピンNHK

 第135回 2016年9月6日 「これって 本当に漆器?~青森 津軽塗~」リサーチャー: 生方ななえ

 番組内容
 多彩な塗りが特徴の漆器、青森県弘前市の津軽塗(つがるぬり)。表面に無数の丸いくぼみがあるため、持ちやすくて、こぼれにくいと子どもから大人まで大人気のコップ。内側と外側でまったく異なる表情の塗りを施したおしゃれなワイングラス。本物の葉っぱと見まごう精巧な皿など、魅力的な漆器が続々登場。江戸時代から伝わるその驚くべき技法と、職人たちのくめども尽きせぬ創意工夫への情熱を、生方ななえが徹底リサーチする。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201609061930001301000 より

 

 1.こぼしにくいコップ(aeru・小林漆器)

 aeruの「こぼしにくいコップ」は、小さな子供が両手でしっかり持ってごくごく飲めるようにと敢えて取っ手がつけられていません。

 子供の小さな両手でも包むように持つことが出来、段差があるので、指で支えやすく、落としにくいカタチになっています。
 また大人の方も、お茶や日本酒を飲むのにぴったりサイズで、大変人気です。

 この津軽塗のコップには、知恵と技が詰まっています。
 津軽塗は、表面が滑らかになるまで研ぎ出すのが一般的ですが、「こぼしにくいコップ」は、磨き切らずに、敢えてザラザラの質感を残すことで、滑り止めとなって持ちやすく、表情も愛らしく仕上がっています。

 津軽塗の代表的な技法のひとつ「七々子塗り」(ななこぬり)は、あの独特の模様をつけるために、漆を塗った後、その上から菜種を蒔きます。
 実は青森県での菜種の収穫量は全国2位で、地元産の菜種が大活躍しているのだそうです。

 漆が固まったら、輪を壊さないように菜種を剥いでいくとクレーター状の凹凸が出来ます。
 それを輪紋がなくならないように研いでいきます。
  少しでも研ぎ過ぎると、輪が切れてしまったり無くなってしまうので、これも熟練の技が必要とされるところです。

 「こぼしにくいコップ」はきれいな輪紋を作るために、丸みを帯びた菜種だけを選別して、使用しているそうです。

 

 2.クリスタルグラスと漆のコラボ「RiCaグラス」(「松山漆工房」松山継道さん)
 
 弘前市在住の漆工芸家・松山継道(まつやま つぐみち)さんは、8歳の時から、先代である父・末久に師事し、父のもとで技術を磨き、唐塗、七々子塗、紋紗塗といった技法を用いて、文箱、棗(なつめ)、水指といった工芸品から、お椀、お盆、弁当箱などの日用品も手掛ける作家さんです。
 日本漆芸展や日本伝統工芸展など、多数の受賞歴を誇ります。
 
 「RiCaグラス」は、クリスタルグラスと漆のコラボした作品です。
 表側には紋紗塗(もんしゃぬり)を、裏側に唐塗(からぬり)が施されているため、内側と外側で全く異なる表情の塗りを楽しむことが出来ます。
 
 松山継道さんは、残念ながら、令和3(2021)年11月にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます
 

 3.漆皿 落ち葉(つがる漆スピリット/木村漆工房・木村正人 )
 
 木村漆工房の津軽塗の塗師・木村正人さんが作るのは、まるで本物の葉っぱと見粉う精巧な皿です。
 
 材料は、竹の繊維が混ざっている紙です。
 だから、とても薄手。
 紙は目止めも出来ませんので、もの凄く漆を吸います。
 薄いけれど、たっぷり吸い込んだ漆がしっかり硬化しているのでとても丈夫です。
 そこに和紙を重ねて葉の成形。
 落ち葉の質感を出すために、歪みや葉脈を付けています。
 お皿をひっくり返すと、何と裏にはてんとう虫が。
 ガタつき防止の意味と遊び心があるお皿です。
 
 葉脈の表現や色合いなどは、時間が経って透けてきたら、ますます美しい表情になるはずです。

*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Aomori/Tugarunuri より


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