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<知ってるようでよく知らない言葉・モノ・コト> もう一つの野球殿堂入り-米国

2025-01-29 08:48:15 | 知ってるようでよく知らない言葉・モノ・コト

 「もう一つの野球殿堂入り-米国」

 野球殿堂-米国でも書いたが、「野球殿堂入り」するためには、「全米野球記者協会(BBWAA)の適性審査委員会」で候補者が検討される。

 しかし、その条件に漏れ、期間を過ぎた名選手たちには、「復活の道」がある。

 それが「ベテランズ委員会」による審査である。

 「ベテランズ委員会」

 ベテランズ委員会(ベテランズいいんかい, Veterans Committee)は、現役を引退してから20年以内(資格を取得してから15年以内)にBBWAAによってアメリカ野球殿堂入り選手に選ばれなかった選手の殿堂入り審査を行う団体。BBWAAでは選考対象にならない発展貢献者・監督・審判員や、時にはニグロリーグ関係者まで、広範囲の選出を行う重要な任務を担っており、75%以上に達した得票者が選出される。過去半世紀に渡り、様々な形態の組織構造に変化してきた。現在は3つの時代に分け、各時代の投票を3年おきに実施している。

 歴史
 まずケネソー・ランディスコミッショナーが19世紀の選手を選出するために1939年に オールドタイマー委員会 を設立し、同年に委員会は5人の選手をメンバーに選出した。1944年にランディスが亡くなると、同年に彼もメンバーに選出した。その後に23のメンバーを追加した。

 1953年にベテランズ委員会の名称で初めて11人のメンバーが集まり、最初の投票で6選手を選出した。1955年以降は奇数年に2人まで選出した。

 フランキー・フリッシュとビル・テリーが1970年から1976年まで選出した、2人がかつて所属していたチーム(ニューヨーク・ジャイアンツやセントルイス・カージナルス)の選手8人(ジェシー・ヘインズ、デイブ・バンクロフト、ルーブ・マーカード、チック・ヘイフィー、ロス・ヤングス、ジョージ・ケリー、ジム・ボトムリー 、フレディ・リンドストロム)はビル・ジェームズらによって、いずれも他の選手に比べて目立たない成績にもかかわらず、フリッシュの影響力によって選出されたと強く批判されている。

 フリッシュが亡くなり、テリーが委員会を去った後の1982年に体制が刷新され、正常化した。

 2001年8月6日にメンバーが変更された。それまでの引退選手や有識者15人の選考委員を排除し、存命する殿堂入り選手や監督、存命するフォード・フリック賞(アナウンサーの賞)受賞者、存命するJ.G.テイラー・スピンク賞(記者や編集者の賞)受賞者など投票者を大幅に増やした。

 2003年と2007年に競技者と非競技者、2005年に競技者の選考を行ったが、3回連続で1人も選出されなかった。そのためにほぼ2001年以前の構成に戻された。

 2007年12月に殿堂入り選手や殿堂入り発展貢献者、メディア関係者を含む16人の委員会は、オーナーやゼネラルマネージャー、選手会代表などの発展貢献者部門と監督・審判員部門で各10人を候補として再び投票を行い、12月3日に新たな殿堂入りとして5人が発表された。

 2008年に殿堂入り選手の投票を2年ごとに、監督・審判員・発展貢献者の投票を4年ごとに行うシステムに変更された。

 2010年6月26日に新たなプロセスが発表された。1871年から1946年(統合前)、1947年から1972年(黄金期)、1973年以降(拡張期)の3時代に区切り、選手、監督、審判員、発展貢献者を一括りにし、候補者は3年おきに変更されることが決まった。統合前は候補者10人で最大4人まで投票が可能(0人も可)、黄金期は候補者10人で最大5人まで投票が可能(0人も可)、拡張期は候補者12人で最大5人まで投票が可能(0人も可)となっている。2010年は拡張期、2011年は黄金期、2012年は統合前の投票が実施された。

 2016年に新たな選考方法が発表された。これまでは3つの時代に区切っていたが、2017年以降は4つの時代に区切って選考することとなった。

 1871年~1949年 Early Baseball
 1950年~1969年 Golden Days
 1970年~1987年 Modern Baseball
 1988年~    Today's Game
 選考された選手

 2017年 Today's Game (選出者:ジョン・シャーホルツ、バド・セリグ)
 2018年 Modern Baseball (選出者:ジャック・モリス、アラン・トランメル)
 2019年 Today's Game(選出者:リー・スミス、ハロルド・ベインズ)
 2020年 Modern Baseball(選出者:テッド・シモンズ、マービン・ミラー)
 2021年 新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより延期
 2022年 Early Baseball Golden Days(選出者:バック・オニール、バド・ファウラー、ミニー・ミノーソ、ギル・ホッジス、ジム・カート、トニー・オリバ)
 2022年に選考方法が一新された。これまでは4つの時代に区切っていたが、2023年以降は1979年以前のClassic Baseball Eraと1980年以後のContemporary Baseball Eraに区切って選考することとなった。

 今後の選考スケジュール

 2023年 Contemporary Baseball Era Players(選出者:フレッド・マグリフ)
 2024年 Contemporary Baseball Era non-players(選出者:ジム・リーランド)
 2025年 Classic Baseball Era(選出者:デーブ・パーカー、ディック・アレン[3])
 2026年 Contemporary Baseball Era Players
 2027年 Contemporary Baseball Era non-players
 2028年 Classic Baseball Era
 資格要件
 野球界の不適格リストには含まれない10年以上プレーした選手で、引退してから21年以上経過している。
 10年以上監督や審判員を務め、引退してから5年以上経過している(65歳以上の候補者は引退6か月以上経過)。
 発展貢献者は引退してから5年以上が経過している。65歳以上で現役の場合は候補検討の対象となる。

*Wikipedia より

 今年の野球殿堂入り6人 知っておきたいFACT MLB nation by 豊浦 彰太郎 JSports 2019年7月25日

 現地時間2019年7月21日、ニューヨーク州クーパーズタウンで2019年の野球殿堂入り記念式典が開催された。今年も前年に並ぶ6名ものかつての偉大なプレーヤー達が選出されたため、式典が開催されたクラーク・スポーツ・センターには史上2番目に多い約5.5万人のファンが詰めかけた。

 ここでは、殿堂入り6人のキャリアと選出のポイントを解説したい。

 まずは、野球殿堂入りのシステムを紹介しておきたい。野球殿堂入りには2つルートがある。ひとつは「王道」とも言える元選手のみを対象とする全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票によるのもので、もうひとつは、時代委員会(Eras Committees)による選出だ。「敗者復活戦」の側面もあるこちらは、BBWAAでの資格を失った選手に加え、監督、審判員、経営者などの選手以外もカバーしている。ともに、得票率75%以上で殿堂入りとなる。

 今回、BBWAAから以下の4名が選出された。

 ■マリアーノ・リベラ
 歴代最多の652セーブを記録した。ポストシーズンでの圧倒的なパフォーマンス(141投球回で防御率0.70)もあり、一発選出は間違いないと見られていたが、史上初の満票を得た。

 それまでの史上最多得票率は2016年のケン・グリフィー・ジュニアだが、彼の場合も99.32%で3名が彼に投票しなかった。歴代2位の98.84%のトム・シーバーの場合、5票を逃している。常にへそ曲がりはいるものなのだ。リベラの場合も、投票結果発表1ヶ月前の昨年12月下旬にマサチューセッツ州ローカル紙記者が「救援投手は殿堂入りに値しない」との考え方から白票を投じると発表し物議を醸したが、結局彼も翻意した。「悪者」になるだけの覚悟もなかったということだろう。そして、リベラの満票選出は来年殿堂入り対象となるデレク・ジーターの満票への道筋をつけたとも言える。

 ■エドガー・マルティネス
 ミスターDH。被投票資格を保持できる最終の10回目での選出だった。彼の選出は、近年のセイバーメトリクスの急速な普及の賜物だろう。2010年の初回から20〜30%台で足踏みを続けていたが、7年目に43.4%に達してからは、着実に票を伸ばし、今回85.4%を得た。守備の貢献がないDHの選出は昔から議論の的だった。しかし、彼の場合、通算のOPS+(OPSがリーグ平均に比べてどれだけ傑出しているかを示す、これにより時代を超えた比較が可能になった)が147で、WARが68.4など偏見を打ち破るに十分なセイバー的実績があった。数字の裏付けが「DHは殿堂入りに値するか?」といいイデオロギー的議論を駆逐したのだ。

 プエルトリコ系の彼は、式典でのスピーチの冒頭部分をスペイン語で行った。昨年のブラディミール・ゲレーロ(ドミニカ出身)に次ぐ、史上2人目の英語以外でのスピーチだった。これで、2025年と予想されるイチローのケースも日本語で行われる可能性が高まった、とも言えそうだ。

 ■ロイ・ハラディ
 2017年11月に飛行機事故で死去したロイ・ハラデイも、リベラ同様に引退後5年が経過したため今回候補者となり初回選出となった。

 通算勝利数は203だが、2度のサイ・ヤング受賞、完全試合、ポストシーズンでのノーヒッターなどハイライトが多い。しかも、通算WAR64.3はリベラの56.2を大きく上回る(先発投手とリリーフ投手の違いはあるが)。しかし、初回での選出に関しては、非業の死の影響も否定できない。彼が存命でもいずれは殿堂入りする可能性は高い。しかし、初年での選出があり得たかどうか?それは疑問だ。

 ■マイク・ムッシーナ
 こちらは6回目でようやく75%に届いた(76.7%)。通算270勝でWAR82.8は投手として歴代23位だ。これらは、ハラディを文句なしに上回るが、一方でサイ・ヤング受賞などの突出した成績を残したシーズンはなかった。20勝以上も18年のキャリア最終年の一度だけだった。現役を継続すれば、300勝は十分可能だったろう。

 概ね下馬評通りだったBBWAA経由に比べ、時代委員会選出の2人には多くの疑問符と感嘆符が寄せられた。

 ■リー・スミス
 16人の委員から満票を得た。1980年から18年間の現役生活で478セーブを挙げた。93年に358セーブ目を挙げてからは歴代1位だったが、その後トレバー・ホフマン、マリアーノ・リベラに抜かれた。また、セーブ王には4回輝き、シーズン30セーブは10度達成しているが、圧倒的な全盛期や語り継がれるべき名場面に欠ける。そのためBBWAA経由では規定の15年(現在は10年)を経ても選出には至らず、昨年資格を失っていた。

 その実績が殿堂入りに値しないと言うつもりは毛頭ないが、15年という長きに渡って散々議論(投票だが)を尽くした結果がNGだったのだ。それが、翌年に別ルートではいきなり満票では、BBWAAでの15年は何だったの?との思いは拭えない。両ルートでの評価は時間軸では接近しすぎている割には結果は極端すぎた。

 ■ハロルド・ベインズ
 そのキャリアの中盤にはすでに背番号「3」がホワイトソックスで欠番化されたシカゴサウスサイドのヒーロー。通算成績は2866安打&384本塁打だ。打率3割を8度記録しており、最後は40歳での達成だった。ただし、30本塁打以上のシーズンはなく、タイトル獲得等のブレイクイヤーもない。実際、BBWAA経由では最高で6.1%の票しか獲得できず、ノミネート後5年で翌年以降に資格を継続するために必要な5%を割り、候補者名簿から消えていた。正直なところ、彼の選出は殿堂入りのバーを大きく下げたと言えるだろう。

 摩訶不思議な選出結果が図らずとも露呈した選出の問題点として、この時代委員会の構成がある。

 まずは、その投票者数の少なさだ。BBWAA経由での400人以上に対し、時代員会では16人のみだ。もちろん選出は投票式だが、その前に討議のセッションがある。声高に主張する者がいると、この人数だと全体の投票に影響を与えてしまうことは充分考えられる。

 実際、委員の中の重鎮であるジェリー・ラインズドルフはホワイトソックスのオーナーで、同球団に3度、都合14シーズン在籍したベインズの大ボスと言える存在だ。他の委員には、ベインズにとっての監督(トニー・ラルーサ)、同僚(ロベルト・アロマー)、GM(パット・ギリック)が含まれていたことも見落とせない。

 スミスの場合も、ジョー・トーリとオジー・スミスははカージナルス時代の監督と同僚だった。グレッグ・マダックスもカブスで同じ釜の飯を食った仲だ。

 ベインズ&スミスには何の責任もないが、制度の在り方が大いに問われているのは事実だ。

*https://news.jsports.co.jp/baseball/article/20190310217141/ より

 “イチロー超え”なのに「私は認められなかった」 失った資格、元スターの譲らぬ主張 Full-Count 2025/01 

 ロフトン氏はわずか9人だけの600長打&600盗塁達成者
 イチロー氏の殿堂入りにより“落選”した超大物が脚光を浴びている。インディアンス(現ガーディアンズ)などで活躍したケニー・ロフトン氏は通算打率.299、出塁率.372、2428安打、622盗塁をマーク。現代野球で評価される勝利貢献度WARは68.4を記録し、イチロー氏の60.0を上回る。それでも、殿堂入り資格初年度で即権利を失った。同氏は「私の活躍は認められなかった」「少し傷つけられた」と当時を振り返る。

 ロフトン氏は1992年から5年連続盗塁王を獲得した他、1993年からゴールドグラブに4度輝き、1994年から6年連続でオールスターに選出された。2007年に現役引退し、2013年に殿堂入り資格を得たが、同年はバリー・ボンズ氏ら37人もの候補者がいて票が分散したことも影響したか、得票率わずか3.2%にとどまった。得票率が5%に届かなかった候補者は、その時点で資格を失う

 22日(日本時間23日)に米メディア「FOXニュース」で掲載されたインタビューで、ロフトン氏は「私の活躍は認められなかった。なんとなく悲しいよ。私はまだ認められていない」と主張した。また、今回殿堂入りしたイチロー氏についても「本塁打がすべてじゃないと考える体が小さい選手たちは、こんなことができるんだ、と示すチャンスを得たイチローの姿を見た。そして私の成績とイチローの成績を比べると、自分たち(イチロー氏とロフトン氏)はそこまで離れていない」とした。

 実際に両者のシーズン平均の成績を比較すると、盗塁&本塁打&打点&得点はロフトン氏が上回り、打率&安打数はイチロー氏が上回っている。また、ロフトン氏の622盗塁は歴代15位で、同メディアは「彼が出塁すれば、盗塁の能力が脅威となった」と言及する。加えて、600盗塁&600長打を記録した選手はロフトン氏を含めて過去に9人しかいないが、同氏だけが殿堂入りしていない。

 「私が求めているのは、もう少し成績を見てくれってことだけ。私の望みはそれだけだった。なぜなら、成績を見ると、私のWARは球界史でも上の方だし、特に中堅手においてはそうだ。(殿堂入りしている)バリー・ラーキンと話をしたんだけど、彼は『君がプレーしていた時代に、君が一番だったよ』と言っていたんだ」と振り返る。ロフトン氏は全米野球記者協会による殿堂入りの資格は失ったが、時代委員会での選出の道は残っている。果たして稀代の韋駄天がその時を迎えることはできるだろうか。(Full-Count編集部)

*https://www.msn.com/ja-jp/sports/other/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%AD%E3%83%BC%E8%B6%85%E3%81%88-%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%AB-%E7%A7%81%E3%81%AF%E8%AA%8D%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F-%E5%A4%B1%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%A4%B1%E6%A0%BC-%E5%85%83%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%AD%B2%E3%82%89%E3%81%AC%E4%B8%BB%E5%BC%B5/ar-AA1xUezc?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=ca603cbf755c4a6f937ba391857279a8&ei=12 より


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