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ナタリー・ポートマンがオスカーを獲得した今作が、やっと日本登場。
まず、やはり彼女の素晴らしさを褒めないわけにはいかない。
主役に抜擢されたものの、精神的に追いつめられていくサマがキリキリ迫ってくる。
だいたい、バレエはやや自虐的な芸術だと認識しているが、その感覚が次々と。
足の指先、足首だけに留まらない、日々の「肉体の痛み」がキリキリ伝わってくる。
この肉体の痛々しさのリアルさは、ダイエットと猛特訓した成果だろう。
(最近巻き起こったボディダブル論争なんて、ホント意味ないなと思う)
そして最も印象に残るのは、彼女の「表情」そしてそれが映り込む「鏡」
終始不安げな面持ちがどんどん深彫りされていく様(写真)
そして遂に黒鳥になりきる彼女、そして先に待っていたもの。。。
予告編だけで彼女のオスカーは間違いないとなぜか確信していた。
(これほど受賞にふさわしいと言い切れることはめずらしい)
結論=今年有数の1作、ではある。
が、 ただし「サイコ・スリラー部門」または「ホラー映画」として、と注釈もつけたくなる。
というのは、先にも書いたように「バレエの自虐さ」を徹底的に「煎じ詰めた」ような作品なので、「圧倒的」ではあるが、観賞後の後味が極めて微妙なのだ。
その人のこの映画への評価を判断するのに、ひとついい質問があると思う。
それは「この映画を観て、ホンモノのバレエが観たくなったか」
私がどうかは、言うまでもないだろう(笑)