MOMAで開催中の、‘PICASSO SCULPTURE’ RETROSPECTIVE
この魅力的な展示をシリーズで紹介していく第2回です。
前回の写真のフロア告知から右に曲がり入場口まで行くと...
その直前の右側スペースに晩年のピカソの作品群が、外からの光に照らされながら輝いている(写真)
そしてそのどの作品もが、眩しすぎるのだ!
絵画の人だったピカソにとっての彫刻は、彼にとって従来の枠にとらわれず、自由に飛べる領域だった。
彼のその実験精神が、老境に入ってさらに自由に飛翔している作品郡。
これは実は時代を追った企画展の最後の展示、
7. SHEET METAL SCULPUTRES 1954-1964
展示を追っていくと分かるが、彫刻の素人だったピカソは時代ごとに「素材」で模索を続ける。
このコーナーに展示されているわずか11点(約140点中)は、造形美において全体のハイライト。
タイトルにもあるように、金属の板を巧みに加工することで造形している作品たち。
例えば中央の、Chair。
絵画に登場するキュビズム的世界を、3次元に引っ張り出したかのよう…
またシカゴから来た右奥の、Maquette forRichard J.Daley
実物は、シカゴ市中の屋外で展示されているが、その制作のためのミニチュア (from シカゴ美術館)
etc…
私のように、ピカソの「彫刻」だけの企画展と聞き、「ふーん」レベルだったヒトはここで殴られたようなショックを受ける。
「こっ、こんなに豊かな世界があったなんて!」
追記:今後実際に行っても、このゾーンがこんなに空いていることはないと思われます...
冒頭にこれを持ってくるのもキュレーターの戦略で、まんまとハマったな!!!
その(3)はコチラ