
リオ・オリンピック・パラリンピックで活躍するアスリートの驚異的な肉体の秘密に迫る、番組シリーズ「ミラクルボディ」の 第1回は、シンクロ(写真)
通常、メダル争いをするライバルの徹底取材を受ける、というのは非現実的。
だが、シンクロの世界ではあまりに1位 ロシア が圧倒的。
かつ2位 スペインもロシアにはかなわないが、3位とは水が空いている。
この構造によって初めて、この番組が成立している。
そして世界初!?、ロシアペア、スぺインペアへの、科学的アプローチを元にした 密着取材 が許可されている。
チームで許可されているゾーンに少し違いがあるのも、考えかたの違いが浮き彫りになっていて面白い。
地上から水中から、最新の「4Kカメラ」で選手達を追う。
そして科学者から導く答え「人類が失ったはずの“水生ほ乳類”としての潜在能力が覚醒されている」という指摘は新しく、興味を引いた。
その一方で、当たり前のことだが、
・1日10時間にも及ぶこともある、地味な「練習」
・8歳からエリート教育を受ける子ども達の9割が練習の厳しさに脱落
・自己決定力・向上心の強さが、ロシアペアの相性の秘密
この当たり前さを愚直に徹底できるところに「強さ」がある。
この方程式はほぼ常識のような話だが、それができないのが人間。
勝利の道に「近道」だぞ 全くないことを、この番組を通し改めて実感した。
それを心底理解し、若い選手たちを叱咤激励するのは、日本代表に復帰の 井村 雅代。
番組にその姿は全くないが、だからこそこの夏の活躍を祈念したい!