当ブログの感覚的に、昨今こんな感覚が…
深層心理ってそんなに深いものなのか?
実感的には、もっと「即興的」なものじゃないか?!?
そんな想いがカタチになったような本が目の前に現れた!(笑)
主張はとてもシンプル。
思考・感情・欲望 はあくまでも「その瞬間に」生み出されている。
(× 心の奥底には何かが隠されている 深層心理とかいうような高等なものではない)
この主張って、超「刺激的」な論述ではないか!
その論述は、全 ×12章を使って、多彩な角度からこの実証を試みている。
その内容を各章ごとに、当ブログなりに一言で表現してみる。
第2章 = 現実という実感 → 視覚という感覚が、いかにスカスカであるか
第3章 = インチキの解剖学 → ヒトが断片的な情報から、如何に結論をでっち上げるか
第4章 = 移り気な想像力 → 錯覚が生むでっち上げ
第5章 = 感情の創作 → アドレナリンの量が、瞬間的な恋愛感情を生む(一目惚れ)など
第6章 = 選んだ理由の捏造 → (ここ面白すぎるので後述 笑)
第二部:即興が「心」を作る
第7章 = 思考のサイクル → 瞬間ごとの意識体験がロックオンし、意味のあるまとまりを見つける
第8章 = 意識の経路の狭さ → 目の前にあっても注意を向けていなければ見えない「非注意性盲目」など
第9章 = 無意識的思考という神話 → 一度にできる作業は一つ、記憶の思出しも一度にできるのは一つ、な脳
第10章 = 意識の境界 → 意識的体験とは、あくまでも脳が解釈した「結果」
第11章 = 原理ではなく前例 → 知覚と記憶)が共鳴するのは、あくまでも「前例」主義
第12章 = 知性の秘密 → 比喩における偏在性と中心性が、人間の脳の奔放な創造力の一番良い例示
最後にこの主張をもう少し硬い表現で言うと、
「心は実体というよりは、外界と接する接触面(インターフェイス)における即興演奏の ”手癖” である」
結論:思考・感情・欲望 の根本にあるのは「即興」だという、今年有数の、超「刺激的」読書!(汗)