会期末(8月 20日)が迫っているので感想をサクッと。
日本屈指の個人コレクション を誇る 旧ブリヂストン美術館 が、大胆な企画を。
= アブストラクション 抽象絵画の覚醒と展開
20世紀 を駆け抜け、現在に至る 抽象絵画 の「起源 → 今後」を俯瞰、にチャレンジ!
まずは冒頭、コレクション所蔵のセザンヌの名作でスタートし、キュビスム、アブストラクシオン・クレアシオン、バウハウス…
ヨーロッパを中心に19世紀初頭に高まった抽象絵画の覚醒を紡ぎ出している。
フロア変わると今度は「日本」の抽象主義。
ここかでの切り口が「時代」ではなく、あくまでも「日本」
この「日本」切り口は全体の中で約2回出てくる(12分の2)
そして次のフロアへ。
テーマは一転、抽象絵画の黄金期?に入り、一瞬「ここでそれを再現できるのか?」と不安に。
だがデュシャンからデ・クーニング、ミロ、マーク・ロスコ、サム・フランシス etc… 気合が入っていて、その不安は解消。
そのフロアの結論は、「一応ざっとひととおり、観たなあ…」(笑)
旧ブリヂストン美術館 → アーティゾン美術館 への大きな変化が、このフロアチェンジ。
(6F → 5F → 4F )
1階分フロアを降りたことで、どう展示を切り換えるかは、作品の陳列順を越えたキュレーターの腕の見せ所!
そして最後のフロアは時代が一気に飛び、「現代の作家たち」7名。
ここは議論が分かれそうなところで、「これは抽象か?」な作家も含まれていた。
が、当ブログは近々アップする予定だが「ジョージア・オキーフ TO SEE TAKES TIME」@MoMA
具象中心と見られがちの彼女が実は最初は実にアブストラクトで、徐々に自然の景色などからテーマを求めていったこと。
つまり、「具象」と「抽象 アブストラクト」の間を画家は行ったり来たりするものだという認識に至ったので気にならなかった。
× 7名の作家はそれぞれアーティゾン美術館「推し」の作家たちということもあり、それぞれ見応えはありつつ、実にチャレンジャブルに攻めてるなと感じた。
今日は1つだけご紹介。
写真:鍵岡リグレ アンヌ Reflection h-30
実際に行き、近くまで寄らないとわからないが、塗り重ねた上から色層を削り取る手法(グラフィート)で、立体的!
結論:「一応ざっとひととおり、観たなあ…(褒め言葉です)」+「実にチャレンジャブルに攻めてる」