~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

ポゴレリチのプレリュード

2010年02月15日 15時10分42秒 | ピアノ
やっとプレリュードの音源でも聴いてみようかという気になり(本番が近づくと音違いがないかの確認をかねて聴いてみることが多いです)、ポゴレリチの1989年録音のCDを聴いてみました。

21番:遅っ。このテンポだと私はメロディー切れてしまいます
22番:一箇所、ズレ気味の部分がありますが、文句ないです
23番:右手、電波系の音がします
24番:左手、かなりインパクトあります

ポゴレリチは1980年のショパンコンコールで、21~24番を取り出して弾いていて、録音は聴いたことがあったのですが、画像がないかなあ・・と思って転妻よしこさんにきいてみましたら、YouTubeをご紹介くださいました。
それがこれ↓




いやあ見てみるもんです。
まずカッコがすごい。服装チェックに引っ掛からなかったのか(オリンピックじゃないから大丈夫か)・・・髪もすごい・・・椅子もよくわからない。
テンポは1989年のCDより21番は速く、23番は遅いように思います。
で、22番の最後なんですが、ショパンコンクールの方はアルペジオではないんですね。私の楽譜もアルペジオだし、89年のCDも思いっきりアルペジオなんですが・・・。
この曲の勢いからするとガツンと終わるのもいいような気がします。
あとライブのせいか、24番はかなりキテますね。ミスタッチもあるし、正気と思えないような部分もあって、・・・・・これはイイ(爆)。
同じ24番をポリーニやブレハッチで聴いて(見て)みると、その異常ぶりがわかります。

今回、私がプレリュードを選んだのは、たまたま昔ざざーっとやったことがあったからなのと、20番を弾く人がいたので、7分程度でなにか弾こうかと思って続き21~24番をやることにしたのですけど、よしこさんから「80年にポゴレリチが4曲やってますよ」と伺い、ちょっとびっくりしたんですよね。
(そういえば、「ピアノの森」でもカイくんが、そのあたり弾いてませんでしたっけ?うちにはそのあたりの単行本がないので確認できません)


・・・・あとは弾きたいようにやろうっと(逃)


追記:転妻よしこさまが関連記事を書かれています。



いつのまにか始める

2010年02月15日 01時46分36秒 | ピアノ
最近私がけっこう指摘を受けることのひとつに
「『始めます』みたいな打鍵で始めない」ということがあります。
・・・なんのこっちゃ・・(笑)
ジャーンとかバンとか始まる曲なら問題ないことですけど、ゆるゆると始まる曲、どこかから湧いたように始まる曲の場合、「コツ」という打鍵でなく「・・あれ始まってる」みたいなタッチで弾けないですか?あなたの場合グラデーションなく「今ここから」音楽が始まってしまうわけですが・・ということです。
私に限らず、難しいことだと思います。なにしろ鍵盤楽器ですからねえ。弦や管のようにジワジワと圧を加えていくことができないですもん。でも、ピアノでお世話になっている二人の先生から交互に・・といっていいほど指摘されることなので、かなり、いやマジでどうしたもんかと考えています。

これはおおいに手のアクションも関係あるので、「では始めます」というように、指が上下に動く、あるいは手首から落とすということであれば、これをまずなんとかしないと音には表れないと思いますが・・・・簡単にできるわけないでそ。
じわっと、あるいはスルっと始めるには、指先の感覚が研ぎ澄まされていなければならないし、打鍵の深さと音の出るポイントがわからないと無理だと思うのですが、特に自分の楽器でない場合、これは難しいというかオソロシイ。音出なかったらどうするんですか(泣)。
たとえうちでは意識しても、よそで弾くときは「出ないより出たほうがマシ」という選択を無意識に体がやってしまうわけです。

そういえば、昨夏の大野和士さんのオケ(アマオケのボランティア活動)の時、新世界2楽章の冒頭の管楽器のところ、何回も何回も「息の途中から音が鳴るように」ということで練習させられていました。こちらは降り番で(ピアノもハープもないので)ただ見ているだけでしたけど、見ているだけでも酸欠になりそう・・・・クラクラきました。

金曜の松本さんのレッスンでは、プレリュード21番の冒頭を「息が落ちたところから音を出すのではなくて、また(吸って)上っていく途中から始める」と言われて、何回もやってみましたけど、レッスンの時間中にはつかめず。
「似たようなことをインヴェンション2番でもmiwako先生に言われたような・・・」と思い出しても、こちらもまだ出来てないのでとっさの参考にならず。

この部分の参考としてではないですけど、レッスンの中で松本さんがソナタ3番のフィナーレを弾いてくださったのですが、冒頭8小節のオクターヴのあとのフェルマータ・・・そして・・・シーファソーラ・・
まさに忍び寄るというかどこかから音が湧いたというか、ゾクゾク~っときましたねえ。
当たり前ですが、私には一生かかってもこの音は出せません。


でもこの際なので、ちょっとでもこういう「いつの間にか音がそこに来ていた、湧いていた」みたいなものに近づきたいもんです。
・・・自分で乗り越えていくしかないですね・・・・・