アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

クエンカ

2013年10月27日 | Weblog
 「クエンカ」…「喰えんか?」「九円か?」日本語に似た響きですが、スペインの町の名前。マドリッドの東、317キロメートルの所にある。
 世界遺産になっている町で、宙吊りの家が有名。宙吊りというからには、空中にぶらさがっている家を連想しますよね。しかし、残念ながら本物は宙吊りではなく、断崖絶壁に建てられた家でした。「宙吊り」と、翻訳した人ってとんでもないホラ吹き!「崖の上の家」と「宙吊りの家」では、全然違うでしょうがぁっ!

 宙吊りの家は期待しないほうがいいですが、大きな崖の上にできた街並、大聖堂、美術館等の文化的遺産は楽しめます。我々日本人がどうしようもないもの、それは歴史です。それが、クエンカに普通にある。そのむかしは、崖の上に築かれたイスラムの難攻不落の砦だった。15~16世紀、繊維産業により町の人口は爆発的に増加、崖の上の限られた土地にはもはや余裕はなく、建物は上に伸びるしかなかった。と、いっても4~6階建てですがね。世界遺産、崖の上の中世建築群はこうして誕生した。

 クエンカでも、校外学習の小学生に会いました。口々に、「オラ、オラ!」と挨拶してくれる。子ども達の挨拶が素晴らしいのがスペイン。ところが…奴らの中の数人が、両手で目尻をつり上げるしぐさ!つまり、「あんたら日本人だろ!キツネ目だろ!やーい!キツネ目!」と、いうわけ。私も家内も、キツネ目ではない。むしろ、ドングリまなこ。それでも、彼らにはキツネ目に見えるらしい。これって、「人種差別」ですよ。小学生がこのような実態ですから、大人でも、「日本人=キツネ目」なんでしょうねえ…。

 クエンカは、「日本人が最も行きたいスペインの町」のナンバーワンに君臨する。それについては文句はないが、行けば拍子抜けするかもね。キツネ目はともかく、お目当ての旧市街は、崖の上なので広くないから散策がすぐに終わってしまう。あっけない。バルのテラスでのんびりする分には、凄くいい感じですがね。
 
 ここで、バルの料金についてのクイズでーす。
 Q:バルで飲食するにあたって、「カウンター席」「屋内テーブル席」「屋外テーブル席(テラス)」の3カ所のうち、最も料金が高いのはどこでしょう?
 正解は、「屋外テーブル席」。その理由は…
 1 日光を浴びることができるから。日本人にとって、「日光」はガンの元であり、あらゆる病気にスイッチを入れる仇のような存在。スペインの場合は(ドイツ人も特にその傾向が強いのですが)、日光を浴びるのが大好きということらしい。ところが、テラス席だとウエイターが歩く距離が長くなる。よって料金を上げている。(カウンター席だと飲み物や食べ物を用意するオヤジのほかに、テラスまで持っていくウエイターをやとわなければならない)
 2 テラス席は公共の道路を使用しているので、「道路使用料」を市町村に支払わなければならない。その分を料金に上乗せしている。

 私の場合は、顔に日焼け止めをしっかり塗り、半袖の両腕にはアームカバーをつけて屋外でのビール&ワインを楽しませていただきましたがね。小皿料理はとらなかったのかって?もちろん、いろいろいただきましたが、いかんせんしょっぱい!よって、「果物をカットして大きなカップに詰め込んだもの」を肴にしました。おかしな東洋人と思われただろうって?イベリコ豚のハムも食べましたから、それはないと思いますよ。