アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

他人の家の食事に文句つけないでよ!

2009年06月10日 | Weblog
「クジラを捕るな!食うな!」大きなお世話です。お陰で、クジラが口に入るのは、年に1~2回。特に、クジラが好物というわけではなく、他国に捕鯨を反対する団体があるので、クジラを食べることに意欲を燃やしている…。「単なるあまのじゃくだろう」って?まあ、そう言えなくもない。

クジラだけでは飽きたらず、「マグロを獲るな」という環境保護団体が出現しています。マグロといえば、クロマグロ(ホンマグロ)。そのクロマグロが、乱獲による絶滅の危機だという。能登半島沖では、クロマグロの大漁ですよ!約1,000本、35トン!なにが絶滅の危機だ!
 環境保護団体の抗議を受け、イギリスの日本食レストランからクロマグロが姿を消し始めているという。
 どこの環境保護団体かって?決まっているでしょう、「グリーンピース(本部:オランダ)」です。ピースボートの同盟組織かって?残念ながらなのか幸運にもなのか、無関係です。

 グリーンピースは、イギリスのレストランにクロマグロの買い付けや客への提供を止めるよう再三要求してきた。なぜイギリスを標的にしたかは、別の理由があるのですが、長くなるのでここでは割愛。そのため、イギリスのレストランや寿司チェーンがクロマグロの提供を中止している。環境保護団体がクジラに続いてクロマグロの保護に力を入れはじめたことで、日本の食文化への風当たりがますます厳しくなっている。ほっといてくれよ!といいたいです。

 よそのお宅の食事内容に文句を言いますか?どうして、日本の「食」を目の敵にするのでしょうかね。金子みずずさんもおっしゃってます。「みんな違って、みんないい」と。「めふん」を食おうが、「このわた」を食おうが干渉されたくないです。「ヘアスプレー」という映画を観ました。黒人の男の子の名前が、「シーウィード(海草)」でした。多くの欧米人にとって、「海草」は、「忌み嫌うべきもの」の代名詞のようなもの。「日本人は海草を食う!信じられない人種だ!」ですから。自分たちが嫌いな食べ物は、理由をつけて排斥しようとする人が出現してくるのです。
 ナンタスティック島ヘ行くフェリーの中で、梅干し入り、海苔(シーウィード)をまいたおにぎりを食べていたら好奇の目のアメリカ人乗客に囲まれた。
 「それはなんだ?」
 「おにぎりだ」
 「その赤いのなんだ?」
 「梅干しだ」
 「その黒いのなんだ?」
 「シーウィードだ。トライしてみないか!」
 取り巻きは、そんなもの食うなよという顔で解散しました。

 グリーンピースはどうおさえているか知りませんが、クロマグロは、西欧諸国、メキシコ、オーストラリアで「畜養」したものを日本が買っている。文句をつけられる筋ではない…詭弁を使うなって?バレりゃしょうがない。「畜養」は、稚魚を獲って育てるので資源保護にはならないですね。しかし、すでに日本では、「卵からふ化させた完全養殖」をしています。資源は大丈夫です。日本人から、マグロを奪うのは、フランス人からエスカルゴ(カタツムリ)を奪うようなものです。カタツムリの資源枯渇はどうでもいいのか?ハイハイ、それも知っていますよ、レタスを餌にして養殖していますね。だから、マグロだって養殖しているからいいでしょうってことで。

 なぜ今マグロなのか?
 4歳の女児が誘拐・殺害された「足利事件」。無期懲役刑の執行が停止され、菅家利和さんが釈放された。17年半ぶりの釈放。「一からやり直したい」の言葉。前向きでいいのですが…気の毒です。失った歳月…絶対戻ってこないのです。「えん罪は、いつでもどこでも誰にでも」ですから、我々とて、いつそのような目に遭うか分からない。実に恐ろしいことです。DNA?精度が上がった?ハメられたらどうします。それこそ動かぬ証拠です。恐ろし!

 それと、マグロとどう関係があるか…。菅家さん …釈放された日の夕食では、大好物のマグロの握りずしを満足そうにほおばったという。マグロの寿司で、17年半が帳消しになるわけではないが、まだマグロが食べられる日本であって良かった。菅家さんにマグロを食べていただいて本当に良かった。

 グリーンピースに告ぐ!「えん罪とマグロの関係」を考慮して行動せよ!

芸能界も世知辛いらしい…ポー!

2009年06月09日 | Weblog
芸能界でおもしろいなあと思う数少ない一人が「鼠先輩」でした。もう過去形か!このネーミング、意表を突かれましたねえ。抜群のセンスだと思います。なんでも、アルバイトの中華料理屋でつけられたニックネームだとか。その中華料理屋で食事したくないです。鼠が走り回っているんじゃないでしょうか。
 「先輩!」と呼ばれるのは問題ないですが、先輩に枕詞がつくケースが…この場合、尊敬されているか、おちょくられているか、はっきり分かります。
 尊敬されているケース…「ゴリラ先輩」「猛烈先輩」「直球先輩」…
 おちょくられているケース…「青虫先輩」「コウモリ先輩」「タコ先輩」…
 「鼠先輩」は明らかに、おちょくられていますね。

 鼠先輩、芸が素人っぽいところがいいです。「歌はどうだ」って?本物の歌手だったとは驚きで…「ポー…」の連続なので、ピン芸人がふざけた歌を歌っているとおもっていました。その鼠先輩が引退してしまう。惜しい人を亡くしてしまいます。引退理由を聞いて、悲しくなりました。
 「芸能界は思った以上に厳しく、そんなにお金にならなかった。収入は普通のサラリーマンと同じくらい。もっと欲しかった」

 鼠先輩はお金が欲しかった。鼠先輩に限らず、人間誰でもお金が欲しい。人が持つ欲のうち、お金に係わっては…
1 お金を得ようとする欲求(獲得欲)
2 お金を貯める、消費を少なくする、使った分を穴埋めする欲求(保存・保持欲)
3 お金を持つことで優位に立とうとする欲求(優越欲)
4 「お金持ち!」と、賞賛されたい、尊敬を得たい、社会的に認められたい欲求(承認欲)
5 社会的な評判・自尊心を維持する欲求(保身欲)
6 貧乏時代に受けた、屈辱・嘲笑・非難を回避する欲求(劣等感回避欲)
 う~ん!鼠先輩の顔が浮かんできます。 
 マレー(アメリカの心理学者)の心理的欲求の分類…全部掲げたら時間がかかってしょうがないので「お金」に関するところだけ主観で抽出して、勝手に味付けしました。マレーは、TAT(主題統覚検査)を作成した人。

 普通のサラリーマン並の収入しかないといっても、年収400万円の人も2,000万円の人も普通のサラリーマン。そのあたりどうなっているのか不明ですが、芸能界は儲からないのか?
鼠先輩の「六本木~GIROPPON」は、CD5万枚…。そりゃあ儲からんワ。テレビ出演料…「出演すれば自分のPRになるだろう。だから、タダ同然で我慢しろ!」と、言われたらそりゃあ我慢しますよ。私とて、テレビに出してくれるなら、もちろんタダでOK。目立ちたいので。
 鼠先輩、本も出しました。印税は、7~8%が相場ですから…1,000円の本が1冊売れたとして、入ってくる印税は70~80円。ところで、鼠先輩の著書をお金を出して買って読む人…いるのか?このように考えると、本人が言う通り、「芸能界は儲からん」ということになります。私も芸能界入り…やめようかなあ。

 鼠先輩、6月17日発売のラストシングルが、「おかね」というタイトル。ホントホント。今考えたネタではありません。シンデレラおじさんとして衝撃のデビュー。金持ちへの夢破れ、貧乏のうちに引退。オチとして、ラストシングルが「おかね」。惜しい芸能人でした。

 鼠先輩のようなおもしろい人が芸能界を去り、クソもおもしろくない50~60歳代が芸能界を席巻。定年制にしないと、魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界になってしまいます。定年は何歳にするか?鼠先輩の引退年齢である36歳でいかがか…。ハローワークに、定年退職したトシちゃんやらマッチやら郷ひろみやらが職をさがしに来るのっておもしろいだろうなあ。パソコンに向かって職探し。壁際に寝返りうつ、ジュリーも還暦過ぎてるし…定年後の仕事さがしに来るかなあ?鼠先輩は、「ハローワークへ行きます」と、はっきり言ってましたので会えますね。ぽー!

学園祭は模擬店のため 政治も宗教も不要

2009年06月08日 | Weblog
大学の学園祭…模擬店が軒を並べ…仮設ステージでなにやら一生懸命やっている。模擬店って、大学生にとって魅力あるものなのですねえ。これは、アンティークな人間にとっては大変嬉しいことです。自分自身も楽しいし、なにより人様を楽しませるという愛のこころがある。大学生のみならず、還暦過ぎのオヤジにも魅力ある模擬店…その魅力は
1 模擬だからバーチャル。生涯模擬店店員ではないことが無意識下に分かっているので、気持ちが楽。ハイテンションでゴォウ!
2 店員は、その通り接客業。そこには、見知らぬ人とコミュニケーションをとるという楽しさがある。
3 儲けは度外視なので、買った人の喜ぶ姿を見ることが出来る。「やってよかった」という効力感が味わえる
4 完売したら、成就感が味わえる。

 まあそのようなわけで、「学園祭=模擬店」これでいいと思います。
 3日間にわたる学園祭を終えた、H大学。「政治・宗教に関する活動は行わない」とする実行委員規則を作って実施した。あっぱれ!
 背景には、例年、強引な政治や宗教の押しつけが横行しており、来場者から苦情が出されていたため。宗教関係の大学ではない大学の学園祭に、政治や宗教を持ち込んではいけません。

 ところが、この実行委員会規則に、教員側がいちゃもんをつけた。その内容は…
 「押しつけ的な政治活動はよくないというが、政治家の演説は特定の考えの押しつけそのもの。それを聴いて自分で考えるのが訓練なのに(某教授)」
 「外国の学生はガンガン政治論議をする。日本はどうなる(某副学長)」
 この記事を掲載した新聞の論調も、明らかに実行委員会規則批判。

 この教授の見識には情けなくなります。学園祭における稚拙な政治勧誘の実態を知らないから、このように偉そうな意見が言える。「自分で考えるのが訓練」と、人を批判する前に目を開けて現実を見ろといいたい。「押しつけが悪いと言っているのか良いといっているのか」も不明。もし、押しつけが悪いと言っているのであれば、実行委員会へ「政治や宗教を持ち込め」というのも押しつけなんじゃないのか!
 また、「オマエラ、大学生にもなって、自分で考えられないのかあー」と、学生を小馬鹿にした物言いもあんまりだ。喝!

 副学長も情けない。「外国の学生」と、ひとくくりにしてしまっている。ガンガン政治論議をしない外国の学生もたくさんおりますよ!自分の偏狭な知識がその全てであるかのように偉そうに言う。恥を知れ。さらに、「日本はどうなる」ときたもんだ。憂いてくださるのはありがたいが、学園祭の焼鳥屋の前で政治議論しなくても、日本はますます良い国になっていきます。日本人をバカにするのもいい加減にしていただきたい。喝!

我が子に親をどう呼ばせるか?

2009年06月07日 | Weblog
 これから我が子に親をどう呼ばせるかを思案中の人に、アドヴァイスがあります。
 私の場合、「パパ、ママ」と、呼ばせておりました。子供達が小学生のうちはそれで良かった。しかし、BUT!中学生になると、「パパ、ママ」と呼ぶのがなんとも子供っぽく…友人達の前では呼びづらい…。困惑しているのが手にとるように分かりました。
 しかし、いきなり「お父さん、お母さんと呼びなさい」という話にもならない。そうこうしているうちに歳月が流れ…現在、我が家の子供達は、どう呼んでいるかですが…

 私、つまり父親を呼ぶときには、「ワシ」と呼びます。「ワシ」は、ないだろうって?ところがそれがあるのです。私は、自宅では自分のこと(一人称)を、「ワシ」と、言っていた時代がありまして…
 子供達は、母親を何と呼んでいるか?「えっちゃん」です。それもないだろうって?それがあるのであります。普通の家庭では、「お父さん、お母さん」。我が家は、「ワシ、えっちゃん」…。
 二十歳過ぎの子どもたちが、「パパ、ママ」は、呼びづらい。そのあたりを考えて、子供にどう呼ばせるかを決めるといいですよ。
 芸能人の家庭では、いつになっても「パパ、ママ」のようですがね。

 アイシェアリサーチの調査では…
<父親をどう呼ぶか>
第1位 お父さんor父さん 63.1%
 想定内の結果です。
第2位 おやじ 12.3%
 幼稚園児が、父親を「おやじ!」とは呼ばない。きっと思春期あたりで、呼び方を変更したと考えられます。
第3位 パパorダディ 8.6%
 パパと呼ぶ人がいても不思議はないが、「ダディ」は、なんなんだ?日本人対象の調査じゃなかったのか!まあ、どうでもいいのですが…

<母親をどう呼ぶか>
第1位 お母さんor母さん 67.3%
第2位 ママorマミー 7.9%
 プロレスラーに、「ザ・マミー」というのがおりまして…母親なのかなと思いましたが、ミイラ男でした。乱闘になると、包帯の下から白い粉が出ていましたっけ。
第3位 お母ちゃんor母ちゃん 6.8%
 「昭和」って感じです。
第4位 おふくろ 4.7%
 カンガルーじゃあるまいし!

 「父上、母上」「おもうさま、おたたさま(おたあさま)」と、呼んでいるケースはなかったようです。

 「ワシ、えっちゃん」…この呼び方、今後も変更される可能性なし。息子と友達が、このような会話をするかも…
 「うちのワシがアルバトロスをやったよ」
 「鷲を飼ってるのか?その鷲がアホウドリをやっつけたのか?」

幸福になるのは大変だ

2009年06月06日 | Weblog
6月といえば真っ先に連想されるものが、「ジューン・ブライド」。6月に結婚した花嫁は幸せになれるという(ヨーロッパからの伝承)。もしそれが本当なら、皆、6月に結婚するでしょう…まあそういうへそ曲がりなことはともかく…どうしてそのような言い伝えが出来たのか?
 一般的なのは、「6月のJuneは、ローマ神話のジューノ(Juno:結婚をつかさどる女神)からきている。そのため婚姻と女性の権利を守護するこの女神の月に結婚すれば花嫁は幸せになる」
 もう一説は、その昔、ヨーロッパでは、3~5月の3か月間は結婚禁止月間。6月が結婚解禁月であったため。
 私は、寒さが峠を越え、本格的な暑さに入る前、つまり気候がいいのが6月だからかな。と、思っていましたが…。本当のところは、「ジューノ説」「結婚解禁月説」「気候がいいから説」の複合だと思います。

 アイシェアリサーチが、「ジューンブライド」関連で、ネットユーザー547名に調査した結果…
<挙式月>
第1位  5月 14.7% 
第2位 10月 12.0%
第3位 11月 11.0%
第4位  4月 10.5% 
第5位  2月  9.9%
第6位  6月  7.3%
 サンプル数が少ないかも知れませんが、傾向は出ていると思います。つまり、6月にこだわっていないと言い切っていいでしょう。ちなみに第12位は、8月の3.7%でした。暑いからね!

 四つのサムシングについては…
 知っていたのは、女性47.4%、男性13.5%。男性諸君!そんなことも知らんのか!かく言う私も、40歳近くなってから知りました。
 四つのサムシング(サムシング・フォー:Something Four) は、欧米の結婚式の慣習。結婚式で花嫁が次の4つのものを身につけると幸せになれるという。
「古いもの」「新しいもの」「借りたもの」「青いもの」の4つ。

 そんなものを花嫁が身につけて、幸せになれることはないだろう!って?そりゃあそうです。しかし、おもしろいので、騙されたふりし身につけても人に迷惑をかけない。

 このサムシング・フォー、「マザーグースの歌にある」。確かにあるらしいのですが、そう言う人は「単なる知ったかぶり」かも知れません。マザーグースの歌は、特定の歌の名前ではなく、「童謡集を意味する」もの。1,000以上の歌がいわるマザーグースの歌ですから…サムシング・フォーが、何という歌の詩にあるのか。「ロンドン橋」「きらきら星」「メリーさんの羊」…「Something Old, Something NewSomething Borrowed, Something Blue…」などという歌詞…ありません。まあ、由来はどうでもいい。その程度ですから、日本では流行らないでしょう。

 幸福になれるのであれば、毎日身につけた方がいいんじゃないかなあ。
 私なら…
 古いもの…これは自分自身が古いので、すでに身についている。
 新しいもの…この1年以上、新しく買ったものは…ない…(ちょっと寂しい)。
 借りたもの…お金をはじめとして、借り物は一切なし。
 青いもの…聖母マリアのシンボルカラーの青。つまり純潔をあらわす…。浄土真宗なもので、何を着けたら良いか分からない…
 たった4つのものですが、いざ着けるとしたら思いつかないものです。つまり、簡単には幸福になれないということですね。

 日本人は、ジューンブライド、サムシング・フォーなど「幸福になれる」という根拠のない言葉に乗る人が少ない…儲け話にはひっかかる人が多いのですが…。

脳のアーカイブスの遺伝…?

2009年06月05日 | Weblog
 実験動物中央研究所と慶応大のチームが、世界で初めてサルの遺伝子組み換えに成功した。人間の難病解明へ一歩近づいたわけで、とうとうここまで来たかという感慨があります。しかし、これは新皮質で獲得したものを、遺伝子としたものではない…当然だろうって?…ハイ当然です。

 私は、新皮質で得て古皮質で保管されたデータのうち、「良いもの」を遺伝子に…そのようなことが出来ればいいなあと考えているのですが。どうしてそのようなことを考えるのか?
 人間が悪くなっています。殺人事件など、日本ですら毎日ですよ。その昔…というと、「また、昔の話かよ!?」と言われそうですが、殺人事件は年間数えるほどしか起こりませんでした。大ニュースでした。今では、「ああ、またか」程度の反応でしょう。
 遺伝子に、「人を殺さない」を組み込み、「本能」として遺伝するようにする。「サルの遺伝子組み換え成功」から、このようなこともいつの日にかできるのではないかと考えたわけです。

 無人島に上陸すると、初めて人を見る野鳥が、何の警戒心もなく近づいて来る。頭に留まり、肩に留まり、「遊ぼうよ!」と誘っているかのよう。人に対する恐怖がない。(…いつ無人島へ行ってきたのかって?テレビで観たんですけどね…)
 自身の観察では、同じことが、「食」にもいえます。我が家の子供達の幼児期に、「はじめての食べ物」をあげたときの反応ですが、見た目で判断することはありませんでした。イカの塩辛、ホヤ酢、ナマコ酢、このわた、めふん…喜んで食べました。視覚、嗅覚の経験が浅いので、(見てくれがグロテスクなものでも)食べるのよそうか?美味しくなさそう!などの判断基準がないのです。ですから純粋に、「味覚で旨いもの」が解るのです。

 もう1か月も前になりますが、キトピロを採りに行ったとき危うくアオダイショウを踏みそうになりました。そのとき、私は、(脳を介することなく)反射神経だけで1m程飛び跳ねて、危機を回避しました。2m飛べたら、高跳びの選手になるのですが…。例年、ヘビが出てくるのは、「ワラビ(蕨)が出るころ」なのでまだ出ないだろうと油断していました。61歳のアンティークマンでありながら、予期せぬ出来事に対しては、研ぎ澄まされた神経細胞が常にリスクの発生に備えている。天賦の危機管理能力が健在でした。自慢するなって?実は、私だけでなく、人間は皆、そのような力を持っているのです。

 私は、好んでヘビと仲良くしたいタイプではありません。見つけたらすぐに叩き殺します。土地の人は、「アオダイショウは、ネズミを退治(食う)してくれるから殺すな。マムシはムシ(虫)だから殺しても良い」と言います。もっとも、アオダイショウは、放っておいても逃げていきますからかまわなくてもいいです。マムシは、ムシだから殺せという言い方をしますが、殺す理由をつけるために「ムシ」などと言っているのです。危ないのです。マムシは巣穴から、せいぜい半径10mぐらいの範囲でしか活動しません。見つけたということは、近くに巣穴があるということです。ですから直ちに叩き殺さなければなりません。一度に7~10匹程度の子を口から出しますから(卵胎生ですから、体内で孵化)。どんどん増えます。

 人間は、ヘビに対して(好き嫌いにかかわらず)過敏な反応をします。サルも同じだと言う実験結果が発表されました。名古屋大のグループが、アメリカの科学誌に発表した実験は…
 一度もヘビを見たことのないニホンザル3頭を使って、ヘビの写真を見せた。実験手順は割愛しますが、「ヘビを認識するスピードが速い」ということが解ったということです。つまり、人間と同様の反応をするという結論です。

 これはどういうことであろうか?ヘビを見たことがないのに、特別に速く反応した。見たことがなければ特別な反応をするはずがない。と、いうことは見たことがあるということになる。実験した名古屋大が、「一度もヘビを見たことのないニホンザル3頭」と、虚偽を?それはあり得ない。では、どこで見たか?

 3頭のサルの「祖先がヘビを見たことがある」と考えることは出来ないのか。つまり、ヘビ嫌い(好き)が遺伝したと。
 当然反論が来ますね。「脳には新皮質と古皮質がある。新皮質は生まれてから発展する皮質。古皮質は生まれたときすでに持っている(完成されている)皮質。『本能的欲望や個体維持・種族保存の本能』が収納されている。遺伝するのはこれだけだぞ。後天的に獲得したもので、古皮質に保管されたものは遺伝するはずがない」と。

 その通りです。しかし、粘らせていただくと、「後天的に古皮質に収納されたものでも、子孫へ受け継がれることがある」とすれば、不可解なものも合点が行きます。ニホンザルが、生後ヘビを見た経験がなくても、先祖の古皮質に入っていた「ヘビは個体維持に係わる注意すべき動物」という情報が、遺伝していた。だから、速く反応した。

 では、冒頭の野鳥のケースはどう説明するか?「鳥頭だから」でオチにしたいところですが…野鳥たちの先祖にも、「人にいじめられた」経験がないと考えるのが妥当でしょう。
 子供達の嗜好…間違いなく遺伝です。イカの塩辛、ホヤ酢、ナマコ酢、このわた、めふん…私の好物ばかりです。

 遺伝子に、「人を殺さない」を組み込み、「本能」として遺伝するようにする…この実現は、手始めに後天的に古皮質に入ったものでも、遺伝子とすることが出来る研究をすること…
 人が本能として、「悪事をはたらかない」「人を殺さない」を持つようになると…いいと思うのですが…

「純粋」を求めて命を燃やした、佐伯祐三

2009年06月04日 | Weblog
今年、大阪が生み、パリに逝った画家、佐伯祐三の没後80周年(30歳という若さで亡くなっています)。そして、大阪市、淀川付替えから100周年にあたる。この双方を合わせた記念行事が行われております。「佐伯祐三展」へ行ってきました。

 なぜ、わざわざ佐伯祐三か?それは、40年前にさかのぼりますが、当時の画学生は、知れる限り全員が、「パリ」を目指していました。藤田嗣治、佐伯祐三、川島理一郎、前田寛治、里見勝蔵、小島善太郎、木下孝則、荻須高徳、山口長男、大橋了介、横手貞美…みなパリで学びました。画家以外でも、 金子光晴(詩人)、薩摩治郎八(作家であり、大富豪。華麗な暮らしから「バロン薩摩」と呼ばれた)、島崎藤村もパリへ行きました。もちろん、モディリアーニ、スーティン、パスキン、ピカソ、ザッキン(雑菌ではない)…。ルソー、キスリングも。
 パリヘ行けば何とかなる。画学生達は、いつ創作活動をしているんだか知らないけど、とにかく会うたび、「パリへの夢」を語るのでした。その話に必ず登場するのが、「佐伯祐三」 名前はあまりにも有名ですが、作品を知っているとか、生涯を知っている人は少なくなってしまいました。還暦過ぎ御用達の画家でしょうか。

 祐三のアウトラインは…
 大阪生まれで、高校まで大阪に。東京美術学校(現・東京芸術大学)卒業後、パリヘ。一度帰国し、再びパリヘ。パリで死去、享年30歳。

 6年間の画家生活で、およそ550点の作品を描いた。油絵を描いたことがある人は、6年間で、550作品は、「アンビリーバブル」でしょう。しかし、本当なのです。そのことを物語っている事実があります。それは、あまりにも描くのが速いため、カンバスが間に合わない。祐三はどうしたか?完成した作品の裏(カンバスの裏)に、また別の作品を描いたのです。祐三展では、裏面の絵の写真を横に掲載したり、壁に飾らずにフロアについたて(衝立)のように立て、「裏表の絵が見えるように」展示しています。

 祐三の絵ですが・・・
 渡仏したときすでに、シュールレアリズム、キュビズム、素朴派などがありました。影響を受けないはずはありません。日本の風景は、私(アンティークなオヤジ)の目から見まして、「印象深いものがない」。ただ一枚、カンバスのほぼ中央に立木が配され絵が真っ二つにわれている風景画がありました。私は、立木でも電柱でも、中央付近で画面を分割してしまうのには賛成できません。自分で描く風景は、絶対にそのようにはしません。しかし、祐三はもちろん意図的に、風景を割ってしまった。驚きました。

 パリおよび郊外の風景画は、ユトリロに酷似しています。見た瞬間、「ユトリロの模写か?」とさえ思いました。モチーフとして「文字」が登場する風景が多いです。街角のポスター、看板など。自分のサインを絵の中の文字に同化させたりという、「茶目っ気」なのか「芸術」なのか?…文字を造形要素に取り入れている。これは祐三の特徴と言えましょう。再渡仏する前の祐三の言葉として残されているのは、「日本の風景は、ボクの絵にならん」です。

 自画像をはじめとする人物画ですが、目元が暗い。中には、わざとに擦ってぼかしてしまったものも。目がはっきりと描かれた人物画は、死ぬ直前、郵便配達夫にモデルになってもらって描いたものと、同じ頃ロシア人の少女を描いたものだけ。

 佐伯祐三を世に出したのは、「山本發次郎」です。祐三の死から3年後、画商から無名だった祐三の絵を見せられた。そのときの様子を、發次郎自身がこう書いています…
 「あの時のことは今でもよく覚えています。胸に動悸が打つ異様な感じで、長い間我を忘れて眺め入りました」
 發次郎は、106点の祐三の作品を蒐集しました(第二次世界大戦で、64点を焼失…)

 祐三は、どうして比類なきスピードで次々と作品を仕上げていったのか?なぜ、そのように急がなければならなかったのか?
 再渡仏する前に、「肺結核」の兆候が出ていました。そんな中での寸暇を惜しんでの制作活動。二度目のパリ在住8か月で、結核が悪化。さらに、精神不安定に。自殺未遂のあと、精神病院へ。精神病院で、祐三は「一切の食事を拒んだ」。もう結末は見えていた。衰弱による…死。
 祐三の筆の速さは、寿命を、「30歳」と、知っていたからではないでしょうか。

 祐三の絵、「どれか一点あげるよ」と言われたら、ミーハーなもので有名な、「郵便配達夫」にするでしょう。祐三は、「黄色いレストラン」と「扉」の2作品だけは自信があると言っていたそうです。「黄色いレストラン」は焼失してしまっています。
 郵便配達夫は、制服を着て椅子に座っているのですが、左に、微妙に傾いているのです。目は前述の通り、「カッ!」と見開いています。傾いている身体を右足が、ガッチリと支えています。この作品こそ、佐伯祐三の30年という短い人生を象徴したものではないかと思います。

 祐三は、自分の絵についてしばしば友人に問いかけ、芸術家としての自分自身を律していた…何と問いかけていたか…。
 「この絵は純粋か?」

「空気」は平等に吸えるもの

2009年06月03日 | Weblog
5月31日は、WHOが制定した、「世界禁煙デー」でした。いつもより注意深く、喫煙者を観察しましたが、普段と何も変わりなかったです。「WHO?誰?それ?」ってところでしょうか。

 タバコを吸う権利が、気持ちよく行使できるといいなあと思います。私自身は、喫煙の習慣がありません。しかし、愛煙者を排除するつもりもありません。「いつもの論調と違うぞ!」って?私は、未成年者、仕事が出来るのに仕事をしようとしない人がタバコを吸うのが嫌なだけで、勤労している大人が喫煙することに反対したことはありません。但し、副流煙を他人に吸わせる権利はありませんから、そのことだけは注意していただきたい。もっとも、そのことに注意する人は、とやかく言われる前に人前での喫煙はしないでしょうけど。
 なお、喫煙に関わる健康への被害については、本人の問題であって、これも第三者がとやかく言うことではありません。思う存分吸えばいいと思います。「吸うことによって、税金を払ってやっているんだ」という人がいます。こういう愚かな人は、ダチョウにつつかれるといいと密かに思っています。

 JRが首都圏の駅で全面禁煙にしたことに関して、一部で論議になりました。その問題、「駅の全面禁煙」を超越し、「タバコ」の問題となって来ています。

 駅全面禁煙反対論では、「タバコが迷惑なら、子育てだって迷惑だ!」というフリーライター氏の発言が強烈です。それについて、いいとか悪いとか、かまびすしい。「子育て迷惑論」は、かなり練られた論で、「タバコと子育てを一緒にするな」というだけの反論では歯が立たない。
 日本の良さです。「言論の自由」がこれほど守られている(?)国もないだろうとつくづく思います。私もその恩恵を被って、飽きもせず駄文を書いておるのですが。

 駅全面禁煙については、日本パイプクラブ連盟の方々が猛烈にかみついている。内容は…「うまいなあ!」と思えるほど高度。「子育て迷惑居士」に負けず劣らずです。愛煙家って、頭がいい人が多いのかなあ?そんなことはなですね。
 日本パイプクラブ連盟の方のことば…「あなたの身近な人たちをよく眺めて御覧なさい。たばこをモクモク吸う人は皆、健康で長生きしています。たばこは吸わない、酒も飲まないような人に限ってストレスで早死にしているんじゃありませんか」…この文章自体、狡猾です。「そんなことはありません」との反論が出来ないようになっています。客観的な根拠がない…主観ですから…反論したところで水掛け論。私の知人に、ヘビースモーキングで肺ガンに罹り亡くなった人が2人おります。「肺」ですから、脳は何でもない。最期まで、きちんと会話をして亡くなりました。「モクモク吸う人皆元気」論者に、このことを言っても、「それはタマタマ」と、一笑に付されておしまいでしょう。

 ともあれ、喫煙への包囲網は…「禁煙スペースの拡大」「JRが首都圏の駅で全面禁煙」「成人識別ICカード、タスポ」「顔認証方式」「売り上げ7割減でたばこ屋さん廃業進む」「電子タバコも禁止(JR北海道)」「コンビニは、タバコの値下げ競争(売れないので安売り)」…ますます厚くなり狭められてきています。
 「顔認証」では、小学4年生の男の子(京都府城陽市)がまんまとタバコを購入しましたねえ。自転車のチェーンカバーとフレームに両足を乗せて、身長を高くして自販機設置カメラの認証を受けていた。顔で識別?出来るはずがない。身長で?幼稚園児でも身長160センチあれば、喫煙OKという法律にするのであればそれもありかな。

自販機メーカーは、「顔認証式自販機は、顔のしわや骨格といった特徴を読み取り数値化して、入力されている数十万人分の顔のデータと比較して年齢を判断する」と、していますが…。人生色々、顔も色々という歌を知らないんじゃないか?自販機メーカーは!
 閑話ですが、「ヘビースモーカー」を「ベビースモーカー」と、言った町議さんを知っています…。彼は、自分が間違えたとはみじんも思っていないのです。むしろ「どうだい!オラは、こんなハイカラなカタカナ言葉を知っているんだぞ」と、自慢げでした。赤ちゃんがタバコを吸ってはいけません。

 喫煙を法律で禁止したらどうなるか?私は、真っ先に「タバコ農家にとって死活問題に」と考えました。タバコ農家は、北海道、東京、神奈川、埼玉、山梨、奈良、大阪を除いた40府県におります。ただ…「たばこ事業法」の定めによって、JTと契約した農家だけが栽培できる。スパッと栽培契約が切られても大きな問題にならない様子。過去のタバコ論争では、タバコ農家については全く問題になってこない…。

いつまで「愛煙・嫌煙論争」をするんでしょうか?決着がつくのは、「法律での全面禁煙」しかありません。「タバコがダメなら、酒もダメにしろ!死なばもろともだ」 タバコと酒の決定的な違いは、「飲酒による呼気では、他人の健康を害することがない」ということです。副流煙とは違います。
 マナーが悪いスモーカーには…目をつぶります。副流煙さえ人に吸わせなければ、喫煙に対して意見はありません。

日常会話にオチをつけよう

2009年06月02日 | Weblog
日本人!いいぞ!やはり期待通りでした。「オチ」のない話は、聞きたくないですよ。ラジオカフェ(東京)が、4,603人にインターネットで調査した結果です。我が意を得たり!実に素晴らしい調査であり結果です。
 日常会話で「オチは重要」だ・・・83.9%
 愉快、痛快!オチをつけても解らない、自分ではダジャレを言う能力もないのに、人のシャレに対して、「寒っ!」という低レベルな人たちは、悔い改めていただきたい。マジョリティのつもりでいるようだが、16.1%なんだぞ!いやはや愉快だ!

 会話で、必ずオチをつける人・・・8.1%
 会話で、時々オチをつける人・・・37.4%
 あわせて、45.5%、ほぼ2人に1人が会話でオチをつけようと努力している。努力しているけど、なかなかオチがつけられないという人が27.2%。まあ、努力はいつか報われるかもしれない。報われない人の方が多いけどね。(ここで、突き放してどーする!)

 「オチ」については、若者が気を遣っているようです。20歳代の半数は、日常会話にオチをつけるか、またはつけようと努力しているという結果になっています。還暦過ぎ世代がだらしがない。30.7%ですから。60年以上の人生キャリアがあるのですから、気の利いた「オチ」がいくらでもつけられると思います。努力していただきたいです。

 オチの技法は、古典的なものから、現代物までたくさんあります。たくさんある…それは、「分類の視点が不統一」だからたくさんあることになっています。どんなのかあるかって?書ききれません。
桂枝雀が、「オチの4分類」なるものを完成(?)させました。要約すると…
○ 結論が見えて、ホッとしたところへ、どんでん返し。
○ 常態から突如不安定な方向へ逸脱させる。
 上記の2つと、それぞれの裏の合計4分類。まあ、これでほぼ網羅できます。全然たくさんじゃないじゃないかって?
 …間抜けオチ、にわかオチ、ぶっつけオチ、拍子オチ、逆さオチ、考えオチ、まわりオチ、見立てオチ…池にオチ、ドブにオチ…たくさんあるのです!

 調査の中に、「地域別」というのもありました… 日常会話にオチは重要と考えている地域別の結果。第1位 東北地方 89.0%。第2位 近畿地方 88.4%。オチに頓着ないのが…「北海道地方」「中部地方」「四国地方」

 東北が第1位!こ、こ、これは、何と全国学力学習状況調査の結果と一致します。しかしBUT! 近畿が第2位。こ、こ、これは、全国学力学習状況調査の結果と逆です。考察は、学力の最上位の地方および、最下位をウロウロの地方は、日常会話に「オチ」を入れる努力をしている。両極端が、「オチ」を求めている。非常に興味深い結果です。

 「落語を演じたら似合う有名人」…私的に、「落語を演じたら似合う有名人」のイチオシは、「鳩山由紀夫さん」です。
 鳩山さんは、「出オチ」が使えます。「出オチ」は、登場と同時に笑いをとること。あのびっくりしたようなお顔で、高座へ登場する。もうそれだけで、大受けです。「顔オチ」も使える。志村ケンのバカ殿が、顔オチの典型です。「三段オチ」が使える。三段オチは、「フリ・小オチ・大オチ」の三段。自民党相手に慣れています。
 「スカシ」が使える。東大卒、スタンフォード大大学院卒、スタンフォードで、博士号取得(Ph.D.)。その背景があるのに、だじゃれ落語で苦戦する…鳩山さん、スカシで笑いがとれる数少ない日本人です。

調査結果の上位は、麻生太郎、西田敏行、タモリ、国分太一、ビートたけしとづづきます。5人まとめてかかっても、鳩山由紀夫さんにはかないませんよ。

 さて、今日の話どうオチをつけるか?
 「オチは人を越えるものです。越智越人(オチエツジン)なんちゃって」これが今日のオチです。わけが分からんって?越智越人という人がいたんですよ!(越人は、芭蕉の門下生十哲の一人です。宝井其角、向井去来、杉山杉風、内藤丈草、服部嵐雪、各務支孝、立花北枝、志田野坡、森川許六&越智越人。説明したらオチにならないべってがぁ!)

機内検疫…パフォーマンスだった?

2009年06月01日 | Weblog
 「茶番劇」は、北朝鮮の専売特許かと思ったら、日本の政治の世界でも行われております。笑わせていただいたのは、参院予算委員会(5月28日)の新型インフルエンザ対策などに関する集中審議。
 民主党の鈴木寛氏の質問の参考人として、厚生労働省職員で羽田空港の検疫官、木村盛世さん(女性)が呼ばれていた。厚生労働省職員だから、政府に不利なことを証言するはずがないという、ステレオタイプの私の予想は外れた。証言の途中、私は自分の耳がおかしくなったと思いましたよ。
盛世:政府の当初対策が水際対策に偏りすぎた
 …お?政府批判だが、そのあと繕うのだろう!
盛世:マスクをつけて検疫官が飛び回っている姿は国民にパフォーマンス的な共感を呼んだだろう
 …パ、パフォーマンス?政府にケチをつけるために応召したのか?
盛世:(水際対策を、人気取りのために)利用したのではないかと疑っている …おぬし、ど、ど、どっちの味方だ?これなら、政府の敵だべ!
盛世:厚労省の医系技官の中で十分な議論や情報収集がされないまま、検疫偏重になったと思う
 …アレアレ、内部の悪口まで…日本国政府を参議院予算委員会で批判するとは、失業覚悟の狼藉だな。

 結局、新型インフル対策など、どうでもよかったのですね。政権争いで少しでも優位に立つことしかない。「こんなに一生懸命頑張っている人でも、政府を批判するのですよ」というところを見せたかった。国民中心、国民のためと言っている割には、国民不在のパフォーマンス。
 冷静に考えると、民主党が呼んだ参考人ですから民主党に有利な証言をすることに何の不思議もなかった。私の想定外の証言だったというだけか…。
 政府にとっては、「飼い犬に手を噛まれた」というわけ。木村盛世さん、「私は犬じゃない」と、反論してくるでしょうね。

 鳩山邦夫総務相、草なぎを、「最低の人間」と罵倒して世論を味方につけようとしたら、逆効果で敵に回してしまった。それにしても、公務員が酔っぱらって公園で裸になって騒いで警察に捕まって新聞報道されたら、信用失墜行為で懲戒免職でしょう。人生終わりですよ。草なぎなら、1か月の謹慎で復帰してくる。これだもの、「特権階級」と勘違いし、横柄きわまりない態度をとる芸能人があとを断たないはずだ。

 そして、草なぎ問題でも、政権交代劇の糧にしようとするパフォーマンスが!
 鳩山邦夫総務相の兄の鳩山由紀夫さん(民主党代表)が、草なぎの復帰について語った。弟の「最低の人間」を十分意識してのものだった。
 「やっぱり、失敗というのは1つの、人生における経験ですから。わが党もいろんな失敗しましたけれども…、その失敗のもとで、経験が生かされるんですよね。だから私は、こういった失敗をある意味ではプラスに転じてね、草なぎ君が再出発してもらいたいなと。そう思って期待してます」

 この草なぎへのエールは、民主党の政権奪取の断念を意味しています。
 「失敗のもとで、経験が生かされる…」日本の政治、失敗しないでくれよ!失敗しちゃだめじゃないか!経験が生かされるだぁ?失敗する政府の犠牲者は誰?国民ですよ。政権を執ろうとする党の党首が、あいだみつおの色紙に書いてある文を引用してはいけません。