pacific0035'写真BBS

文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

磯田道史著「内村鑑三『代表的日本人』を貫く精神」

2012年03月16日 09時02分11秒 | Weblog
磯田道史著「内村鑑三『代表的日本人』を貫く精神」。少し古いが『文藝春秋』 2004年5月号に掲載の「特別企画 名所入門」を随時、読んでいる。

 磯田氏が紹介する『代表的日本人』。サブタイトルに「節を曲げなかった人物に学ぶ『幸福な生き方』」と、ある。

 『代表的な日本人』は、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮であることは、著名。
 著者は「彼らは代表的日本人ではなく、『例外的日本人』である」と、書く(275-278p)。
 「例外的」であるかどうかは別にして、本当にそうかとは、考え続けてきた。鷹山、藤樹、尊徳はともかく、隆盛・日蓮をどう位置づける、か。
 共通するのは「良心に生きる姿」であり、それを内村は「美しく描いている」(277p)とする。

 最後に、札幌農学校で同級生であった内村と新渡戸稲造を対比して紹介する(278p)。
 成績優秀ながら、社会での処遇では新渡戸に注目される内村に、磯田氏は「この本を手にとっていただければ、幸いである」と、結ぶ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤原正彦著「新渡戸稲造『武士道』は魂の書」

2012年03月13日 06時58分28秒 | 書評
 藤原正彦著「新渡戸稲造『武士道』は魂の書」。『文藝春秋』2004年5月号に掲載されていた特集を、あらためて読んでいる。

 著者は勤務先の大学で、新入生を相手に開くゼミで読む本として、本誌でその模様を紹介していたものを読んだ。前後関係からすると、この特集のあとに藤原ゼミの公開が続いたとおもう。

 原著を読んだ記憶はない。「記憶はない」など恥ずかしくて書いてはおられないのかも知れないが。藤原氏は申される。「桜の花のごとく世界に誇るべき日本の民俗精神」、と。

 「二十一世紀は、武士道が発生した平安時代末期の混乱と似ていないでもない」とする(273p)。「武士道なくして日本復活なし」ともするなかで、救済のモデルとその哲学はなにか?。
 
 人物に吉田松陰をあげ、「行き着く先はわかっていても、正しいと信ずることをせずにはおれない」(272p)の生き方。
 世はアメリカ化の趨勢。「日本復活」というより、日本の主体性が求められているのに、その芽が出ないかの感。
 
 ≪新渡戸の発言に注目を≫ということなのかも、知れない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金子勝著『セーフティーネットの政治経済学』

2012年03月13日 06時36分20秒 | Weblog
金子勝著『セーフティーネットの政治経済学』。著者は政治・経済の機能や役割を、「将来不安を取り除く」ことに求めているかのように、見える。
 そこで、書名に採用した「セーフティーネット」を「再構築することによって」「(将来不安を取り除く)制度改革」(44p)が、必要だと主張する。世に「閉そく感」ということを、言うではないか。そこのところに、経済学の立場で展望を開こうとしている、ようだ。

 「市場競争そのものは、セーフティーネットとそれに連結する制度やルールと切り離して存在しているのではない」(70p)とも、書く。
 市場原理や自由化、規制緩和、自己責任(新古典経済学派と括るらしい)を求めう学者、政治家、官僚が、他方で金融機関救済のために公的資金注入に対して、口をつぐむのはおかしいとも、言う。

 1999年の著作。その後の、あるいは直近の政治・経済状況に寄せる、最近の著者の見解を読んでみたい。 (ちくま新書 1999年)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

画像の添付02

2012年03月13日 04時45分50秒 | Weblog
 本ブログではいろいろな可能性が提案されて、楽しめる要素が多い。

  要素が多いのではあるが、さてそれを使いこなすとなると。

 写真の添付もそのひとつ。「画像を選択・削除」から入り、「320×240ピクセル 」を選んでアップロードしてみると。掲示のような大きさに。フムフム。→こちらは重いためか、スムーズに開かなかったようで。

 ペイントというソフトで、あたかじめサイズを変更し、(たとえば)15%にサイズを変更してから「オリジナルサイズ(変更なし)」の機能をつかってアップロードする方法もあるようで、こちらをやってみました。

 さて、どうなりますかね。→こちらの方は、はるかにスムーズにすすみました、が。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月11日

2012年03月11日 10時31分12秒 | Weblog
 昨年の3月11日は、バス停でバス待ちのときに、揺れを覚えました。

 ほどなく家から出てきたご夫妻が、見知らぬ私にも声をかけてくれました。
 「今の揺れひどかったでしょう。TVが報じています、東北はたいへんなことになりそうです」。
 顔見知りでもない小生に、これほどの話題。余程のことと、思いめぐらしたものです。

 バスから降りて、幣舞橋。河口まではおだやかでも、海上保安部の広報船が、非常事態をつげていました。
 橋をわたり、ビル街をゆくと入口に土嚢を積む社員の姿が。

 街頭放送が告げる「大津波警報発令」を聞いて、向かっていた所用先にも告げられず(携帯電話が不通)、「橋の通行閉鎖前に、自宅付近へ」。Uターンしたものでした。

 9月9日。石巻市を訪問。被災地に足跡を残すことができました。一年の記憶。そして震災とのかかわりです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栄養満点カフェ・ループ 3月30日OPEN

2012年03月09日 09時35分29秒 | 地域
根室国の軸になる中標津町。その中心街に「栄養満点カフェ・ループ」が、この3月30日(土)にオープンします。

今、開業に懸命なのが、あゆ美さんとおっしゃる女性のお方。
地方公共団体の《起業助成制度》の後押しをうけ、2年間の学生生活から一転、地方都市でのコミュニティCafé「開業に踏み切りました」と、ご挨拶をいただきました。

「今日のランチ」「今日のスイーツセット」「お飲み物各種」と記載の案内を手に、船出にむけた決意と新しい試みにとりくむ起業家としての構想を話して行かれましたが。

《Café Loop》。冠に《栄養満点》とあります。2年間、栄養士資格取得に向け、授業のあいまには熱心に図書館かよいする、姿がありました。
新オーナーは5年ほど前、取材であらわれた女性です。地域の祭祀をフリーペーパーに掲載し、手際と周到な取材態度に目をみはった記憶があります。



photo by pacific0035 from Café Loop 開店地 OCNフォトフレンド
 
  お店の所在地は中標津町東5条界わい。トーヨーグランドホテルさん、ツルハドラッグさん、松実自動車整備工場さんなどの存在が、お店への道案内をしてくれそうです。

 中標津といえば、首都圏からの著名人が来道し、季節を楽しむことで知られています。
そこにまた、ひとつの《出合いの場》がくわわると、いうことでしょうか。

 あゆ美さんが、フリーペーパーの取材でつちかって見通した地域観、ぬくもりのある取材態度で示したペンの力を調理道具に置きかえ、学窓で学んだ食品と調理の知識・技術で、地域からも外からも中標津を訪れる人びとに、愛されてほしいと願っています。
 《栄養満点カフェ・ループ》。当面の営業は、週末の木曜日から土曜日に午前11時30分から午後4時。中標津町東5条界わいのお店に、どうぞ。笑顔で迎えてくれるはずです
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手前味噌

2012年03月08日 22時24分46秒 | Weblog
 手前味噌。朝食後、ポツリと言い始めた。「今年は3キロの大豆が必要かなー」と、思案顔。

 自家製味噌に切り替えて10年。腕もあがったか、そちこちから引き合いがくるようになった味噌つくり。

 3キロ必要なわけは、十勝に住む孫娘が、「味噌は婆ちゃんの作ったのが、おいしい」。
 その一言で、母娘してやってくるたびに、「また、お願いします」。

 手前のページにコメントをくださるペンさんが、「手作りの味噌は、置いておくと熟成します」。そう、書いてくださった。

 天然の藍染めが、時間とともに風合いを増すと聞かされたことを思い出し、出来あいよりも自家製。記載しておくことに。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オオジロダイズ

2012年03月07日 21時17分44秒 | 地域
 オオジロダイズ。尾瀬の大豆として紹介されたものではなかった、か。

 そこでは、「大豆=宝、命の親」とさえ、申しているらしい。味噌を熟成する。「塩味がピリッとこない」という味噌に仕上がる。

 「冷たくなく、あったかい」とも形容される。本当に良い素材を使って、先輩たちが造った味を受け継ぐ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蕎麦 日本酒

2012年03月07日 08時58分52秒 | Weblog
 十勝国のJR拠点駅。昼食時に乗車のため、時間待ち。

 昼食はお蕎麦屋さん。メニューに「鰊蕎麦」とあり、間をおかずに発注。聞くと、「常時提供」とのこと。
 メニューは関西風ながら味は関東風。リピーターになるかというと、ちと躊躇。味が塩辛すぎる、か。

 列車に乗ったらと、「丹頂鶴」なる銘酒。300CC600円。名は釧路の「丹頂」ながら、醸造元は札幌で、がっかり。
 無表情に売ってくれた女性店員。周囲をみまわし、「車内でラッパ飲みはねー」と、申したが「無関心」。

 紙コップを無料でとはいわない。駅の売店、車内での飲み際のエチケットに配慮があっても。あまり売れて居る風でもなく、休憩中のところ購入したもので、「不機嫌」になられた?。今度は、行くまい。

 旅。今回は、楽しむためのものではなく、お弔いへのお付き合いであった、が。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紺屋の白袴

2012年03月04日 11時22分50秒 | Weblog
 紺屋の白袴。世にそのように言う。

 で、「紺屋は染物業に忙しく、自分の袴を染めるいとまも、ない」。多用で身のまわりの整理が追い付かない譬(たと)えに申して来たと、記憶する。

 一書にあったかと、思う。確かイギリスかの話。
 「真っ白な作業着に身をつつんだペンキ屋がやってきて、壁に養生をするでもなく、いきなりペンキを塗りはじめた」。
 「一滴も飛び散らさず、流れおとさず、作業衣をすこしも汚すことなく、見事に壁を塗りあげた」
 「壁塗りを眺めに三々五々あつまった市民が、見事な腕前に拍手を贈った」。

 紺屋の白袴。洋の東西、視点が異なる、か。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大塚滋著『食の文化史』

2012年03月02日 06時56分45秒 | Weblog
 大塚滋著『食の文化史』。世界の東西、食志向の相違を海外生活の経験、食品化学の専門の立場から考える点にはじまる。

 「(血だらけの豚の頭)残酷だなー」の著者に、若き女性は「牛や豚は人間に食べられるために神様がつくって」と、一人のお嬢さん(3p)。
 洋の西では小鳥を串焼きすることこそ残酷と受け止められると、する。

 本書は食関係雑誌に連載した文が集大成された。肉食、魚、菜食、米、麺、パン、牛乳、醤油、オセチ、日本の味と香りと、17話。

 イモ類と穀類のカロリー比較に関心。目方の割に、カロリーに大差があるというのだ(180p)。
 100グラムあたりでの対比。米・麦=330cal、サツマイモ=120cal、ジャガイモ=80calと示す。

 箸とフォークの文化。箸の使用が可能なのは調理段階で小分けに仕立てるからで、食卓に出てきてから細分化する必要がないから、だ(181p)。
 日本の地方で、民がしきりに官の役割にに期待するのは、そもそも「細分化した形で、用意されて出される」に、そもそもあるのかも。(中公新書 1986年)。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

OcnCafe 閉鎖

2012年03月01日 07時15分19秒 | Weblog
OcnCafe 閉鎖 Category : 社会
OcnCafe掲示板が2月まです閉鎖となり、二つの移転先が示された。

 OcnはNTT系列の掲示板。確か日経新聞系のGoo掲示板が廃止になったおり、その移転先として指示されたのがOcnであったと記憶する。

 Gooにしても、Ocnにしても、開設のサイトが軌道にのったあたりで閉鎖する。「無料掲示板」の「やむをえない」とはいうのかもしれないが、これまで広告をあつめて機能が維持されたわけだから、開設者にとってもIT人口拡大のためには、十分に役割を果たしてきたはず。

 参加したはじまりは2001年10月のことゆえ、移管するべき情報は多かった。指示にそって移管しようとしたOcn→Goo間では「文字化け」をおこして、移管情報はまったく使いものにならない。

 エリート社員のもとで、庶民は「自己責任とガマン」ということなのだろうから、そのままにしながら代替策は考え、それはそれなりにうまく行った。

 新居のサイト。足跡が残らない。お付き合いをいただいた方には、「移転先URLをWordにコピー」。そこから訪問することにした。煩わしさがなくてよいのかもしれない、が。

 永年かけてできあがったネットワークとは別に、これからは「われ、関せず」に移行。世相を反映しているようにも、おもえるが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする