ドーブレウートラ
前回の夏の交流準備会の話ですが、
びっくりしたことがありました。
まあ、ホームステイに行くための準備会というと、世間では
持ち物の注意、現地の気温、気候、飛行機の機内持ち込みの注意 などなど、想像できますが、
ヒッポでの準備は全然違います。
ホームステイでのホストファミリーとの関わりをどう作るか
「目を見て話そう」とか、「大きい声で話そう」とか、基本的な注意事項
こういったところに焦点を合わせて準備会を重ねます。
これは毎年あるのですが、
これをなんと今回は全編ロシア語で説明したのです。
ぶわーっとロシア語。しかもヒッポ育ちで、ロシアに交換留学に行ったユース世代の子が
ロシア人かっていうぐらい、きれいな音で説明してくれました。
まあ、それはそれで、面白かったのですが、すっごい大事なことをロシア語でやるんだーーって
びっくり。最終的には日本語でも補足されていましたが・・・・。
でも、なぜそれをやったか、その意図はよくわかりました。
実はその前に、面白い実験がありました。
子供たちに、あるお話を読み聞かせて、これは何の話でしょう?と
クイズが出たのです。
それは昔話ですが、全編韓国語、そのあと全編スペイン語で読み聞かせて、
子供たちに これはなんのお話ですか?と質問したのです。
すると驚いたことに、子供たちが 「桃太郎だと思います、なぜなら おじいさん、おばあさんとか言ってたから」とか
ちゃんとキーワードを拾って、タイトルを当てていました。
第2問はロシア語の読み聞かせでしたが、
しょっぱなに 3という数字を子供たちは聞き逃さず、そのあと 狼やら、ドーマという音も拾っていて
「三匹の子豚」とすぐに当てていました。
その問題は2回目には英語で読まれたのですが、「では、次は英語で読みます」とインターン生が言ったとたんに、
なんだ英語かーー!と会場はがっかりの声。
もはや英語は、わかる言語で面白味がない的なリアクションでした。
で、話を戻して、なぜ、ロシア語で説明したかというと、
ホームステイに入ったら、もう朝から、晩までその国の言語が聞こえてきて
その国の言語の中で生活するわけで、
わからないーー!と耳も心も閉じてしまったら、
本当にわからなくなってしまいます。
なので、こうやって、わからなくても ぶわーーとロシア語の音の中に浸ることが
いい準備になる、そんな意図があったのでしょう。
想像力を全開にして、わかることを見つけていくことの大切さが感じられ
いい準備会でした。
思い起こせば、ヒッポに入る前、私が初めてホームステイに行った20代の頃のこと。
初めての海外で、初めての一人旅で、初ホームステイ。
ニュージーランドに行ったのですが、
一番やられたのは、英語でした。
朝から英語、夜まで英語、ホストファミリーの小さい子供も英語を話すし
おばあちゃんまで英語なので、もう それに参ってしまい、
まさか、飼ってた犬も英語話すの?と思うとすごい息苦しくなり
ずっと部屋にこもり、ほんと、へぼへぼなホームステイをしてきました。
そんな、体験があるからこそ、今のヒッポの活動ににつながっているのかなとはおもいますが。
まずは、知らない音の世界を楽しめることができるか、それが大事なことですね。