「経済」11月号に、静岡大学教授の鳥畑与一さんが、「『カジノ推進法案』批判 略奪的ギャンブル合法化を許すのか」という論文を書いている。
そのなかで、「IR型カジノ」の問題を明らかにしている。新聞やカジノ推進者たちの論調では、このタイプのカジノは、カジノだけではなく、複合施設なので、街全体が潤うようなことを言っていた。
が、この論文では、収益極大化を目指して、依存状態を誘導するテクニックを凝縮させた典型的な「略奪的ギャンブル」であることのべている。
その手法を3つ上げている。①時計も窓もない空間や刺激的な音楽などで演出した独特な陶酔空間で、②短時間で繰り返し賭けをを、長時間延々と続けさせること、③大金を得る快感と失う喪失感を交互に味あわせることで、脳内に物質的依存症と同じ状態を作り出して、「有り金無くなるまで賭けさせる」というもの。
しかも、「IR型カジノ」は、ギャンブルでの収益で、宿泊代や交通費、飲食費を大幅に割引き、宿泊日数を長引かせるというものである。
このアメリカ型ギャンブル、導入されれば日本ではもっとひどくなる。