徒然なるままに 平和と音楽を求めて

平和憲法のもと日本は戦争しない国として、いろんな国の国民から賞賛されてきた。この日本が戦争する国に変質しようとしている。

吉野弘のこと

2014-01-31 | 読書

吉野弘が亡くなった。数々の詩を残して。

吉野弘の詩に曲をつけて、歌われた。

吉野弘が、労働者を語ったことを知る者も多い。

次の詩もそのひとつだ。

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ハミング

一九五九年メーデーのために

 

鼻唄まじり

口笛ふいて

数々の不作法を働き乍ら

颱風の言う挨拶がいい

―― わたしは役に立つでしょか.

 

人を食ったこの挨拶が

労働者のものになるといい.

 

このユーモアが

労働者のものになるといい.

労働者の自信に裏打ちされるといい。

 

古い主人は

もはや

労働者を使いきれなくなっている.

もて余している。

 

労働者が

そのことに気付いてくれるといい.

 

デモのとき

ストライキのとき

労働者は

ハミングで

軽く

唄うといい.

誇りを

唄に流すといい。

 

颱風を気どるといい。

――ぼくらは役に立つでしょか



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