徒然なるままに 平和と音楽を求めて

平和憲法のもと日本は戦争しない国として、いろんな国の国民から賞賛されてきた。この日本が戦争する国に変質しようとしている。

『第三帝国のR・シュトラウス――音楽家の喜劇的闘争』から(続き)

2012-01-04 | 読書

 1914年に第一次世界大戦がはじまった。著者(神戸女学院大学教授 山田由美子氏)は、「古来、戦争に道理があったためしはないが、それでも大義名分らしきものが何らかの形で作り出されるのが通例であった。・・・第一次世界大戦は人類史上例を見ない『不条理な』戦いであった。」「ヨーロッパ各国の知識人、詩人、ジャーナリストは、戦争宣伝に協力することで集団妄想を煽り立てた。フランス語と英語は商店の看板からはずされ、シェイクスピアはドイツでは上演されず、モーツァルトとワーグナーはフランスとイギリスで演奏されなくなる。ドイツではダンテがゲルマン人、フランスではベートーヴェンがベルギー人であったとの学説が主張され始めた。一夜のうちに平和主義者はことごとく好戦家に・・変貌した。」

このとき、「シュトラウスはハウプトマンやトーマス・マンなど、ドイツの知識人と芸術家93名をまきこんだ戦争支持の署名運動を拒否し」た。このことがブダペストの新聞に掲載され、それを読んだロマン・ロランが高く評価した。

 

2004年3月公演の新国立劇場「サロメ」

 

新国立劇場2004年3月4日公演「サロメ」



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。