おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

わかったこと

2019年03月11日 | 重力奏法
ピアノを習い始めて2年以内の生徒さん全員にロシアンメッソッドと呼ばれているものでレッスンをするようになりそろそろ丸1年が経ちます。

2015年のチャイコフスキーコンクールで優勝したマスレエフの動画を探しているうちにロシアの子供たちが演奏している動画が目につくようになり、その演奏に驚愕いたしました。

皆、美しい音で音楽を表現していました。
私の生徒を含め日本で当たり前のように耳にしている子供の音、表情のない音、何を表現したいと思っているかの意志を持てない演奏。そのようなものはそこには全くありませんでした。

それがロシアンメソッドに興味を持ったきっかけです。

どのように教えたらそのようになれるのか。

動画を見始めて、ロシアの子供たちは特別なのかとも思いかけていた頃イリーナ・ゴリン先生のレッスン動画を見つけました。

そこには普通の子供たちがいて、しかしどの生徒さんも美しい音で音楽を表現していました。

イリーナ先生のレッスン動画を拝見して導入法が全く違うことを知りました。
それを見てモスクワ中央音楽学校の先生がされていたレッスンの意味がやっと理解できました。

イリーナ先生のお知り合いの先生の生徒さんの演奏も動画で聴きました。
音楽学校の生徒さんでもなく先生のご自宅に通っている生徒さんたちです。

皆驚くほどよく弾いていました。

それでイリーナ先生のレッスン動画を毎夜拝見し勉強し自分で試しました。

自分でも学びながら生徒のレッスンで試すという状態で始めました。

今、「不思議な音の国」上巻を終えた生徒が4人。下巻修了1人。下巻使用中が9人。上巻使用中は10人。
レッスンしながら自分でも学ぶことは何年やってもあると思います。

そんな中で山あり谷あり、谷あり谷あり・・ですが分かった事をいくつか書き出してみます。

重みをのせる感覚を徹底して教えること
休みが続いたり1週おきのレッスンが1回でもあると必ず弾き方が崩れること
保護者、または大人のご家族が必ずレッスンに付き添い、練習に付き添って下さること


・重さに関しては、私の場合これが中級でも上級でも共通して求めることになっています。
自然に重さを使って弾いていらっしゃる方には当たり前すぎてなぜそこにこだわる?かと思いますが、少なくとも私自身はその事を意識したことがなく、その様に勝手に弾いている時とそうではない時が混ざっていました。

意識すると音を作り出す引き出しが増えます。響きも変えることができます。
私は長くピアノを弾いているのに発展途上で、こうかな、ああかなと未だに探している状態です・・
探すことは教える人間にとっては良いことです。(自己擁護

・休みがあると崩れる問題は、まだこのメッソドの1年目だからかもしれません。
昨日も、他の稼働先の発表会の都合で1週おきに休まざるを得なかった稼働先のレッスンがあり、やっと4月の発表会に向けて続けてレッスンできると向かいましたらおかしな弾き方に変わっていた生徒が3人いました。

手が硬くなっている生徒、叩きつけている生徒、音を出す時に手首が上がり離すときに下がる生徒・・

ハハハ・・

しかしこの状態は実は他の稼働先で経験していたので、やはりそういうものなのかと妙に納得。

今年の発表会は4つの稼働先で既に終了しましたが、ここでも分かったことがあります。

普段のレッスンでは経験者の方がレッスンはスムーズに進みません。
ところが発表会となると経験者の方がレッスンでやったことを忠実にやろうとしてくれ、実際に音も期待以上です。

発表会初参加でピアノ歴1年半位の生徒は音が浅かったです。
カスカスな音ではありませんでしたが、もっと良い音を出すことができる子たちでした。
こういう時に経験というのは大きなものだと思いました。

残りの発表会が、ピアノを始めて7~10カ月の生徒たちなのでどうなるか・・

発表会でご一緒した先生の生徒さんの保護者の方が、もう1人の先生の生徒さんの音が違うとおっしゃっていたと聞きました。
嬉しいお話です。

私の生徒の保護者の方からは全くその様な話はないのですが・・
ちょっと悲しい・・
しかも、弾きやすいピアノだったようで音が良く聞こえていたという保護者の方がいらっしゃいました。

・・

・保護者の方等の付き添いはあるとなしでは大違いです。
子供が1人で自分がどんな弾き方をしているかがわかるのは無理な話です。何の音を弾くかを教えるのが練習に付き添う意味と勘違いしている保護者の方には、何のためにレッスンと練習に付き添っていただくか知って頂かなくてはなりませんが、これがピアノ経験者の方には通じず困難です。

ご自分ももう一度覚えようと思って下さる方はそのようなことはないのですが・・
未経験の方が力になって下さることが多いです。

メソッドを変えて自分の生徒だけがこうなのかとか、教え方が良くないのかとか心配になられる先生もいらっしゃるかもしれませんが、私の場合も色々とうまくいかないことはあります。

待つのが仕事です。
できるところまで少しずつです。
コメント
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