おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

作曲家 キーシン

2021年11月19日 | コンサート情報

昨日はちょっと面白いものを聴いてきました。

キーシンが作曲した作品のコンサートです。

キーシンは作曲家として会場に登場しただけで、
演奏は日本の若手演奏家たちです。

キーシンの作品だけのコンサートは、
キーシン自身初めてだそうです。

と、いうことは
世界初!

キーシンの演奏を未だに生で聴いたことがないのですが、
まさか作曲家キーシンに先にお目にかかるとは・・

12歳頃までは作曲していたそうです。
初めて人前で演奏したのは自分の作品だったと。

それが、14歳頃から演奏活動が忙しくなり、
作曲できなくなったと。
作曲しようとも考えなくなったと。

作風は、シェーンベルクとプロコフィエフと民族音楽が
融合した感じ。


実は、阪田知樹さんが出演するので聴きに行きました。

私は現代音楽のコンサートが案外好きです。
エマールを聴いた時のワクワクは今も忘れられません。

阪田さんのエリザベートコンクールを聴いて、
現代音楽が(も)上手だと思ったので、
聴いてみたいと思ったのです。

今回、初めて聴く若手演奏家たちが何人も出演されていました。

一番印象に残ったのが、弦楽四重奏曲。

ヴィオラの川本さん(阪田さんが伴奏しているのでお名前は存じておりました)が、グイグイ引っ張り、
チェロの笹沼さんが情熱的な音ですかさず応え、
演奏としてとても楽しめました。

プログラム最後の3人の歌手とピアノ。
こちらも楽しめました。バリトンの黒田さん良いお声。

曲としてもまた聴きたい作品です。
9曲の中の1曲が、「あれ?知ってる」で、
なんだ?「あっ、ロシアの教本に載っている民謡」
でした。

他の曲はアルメニアっぽい民謡のようにも聞こえ
エキゾチックで面白い曲でした。

伴奏の松田華音さんはロシア暮らしが長いので、
きっとその辺りのことはよくご存知なのでは、
と思いながら聴いておりました。


プログラム最初の松田さんが演奏された曲、
阪田さんたちが演奏されたチェロ・ソナタ。

まるでシェーンベルク、と思っておりましたら
チェロ・ソナタはシェーンベルクの12音技法で
作ってみようと思ったのだとか。

モチーフを思いついた時は
チェロソナタになるとは思わなかったと。


このコンサート、面白い企画でした。

演奏もみな、素晴らしかったです。
それにしても、阪田さんけっこう長身だと思うのですが、
チェロの笹沼さん、バリトンの黒田さんはさらに大きかったです。

音楽界の日本人のスタイルも
随分変わったものだと、そんな発見もあったコンサートでした。


コメント
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