カントロフのリサイタルに行ってきました。
演奏される機会が決して多いとは言えない
曲目でした。
メトネルのソナタ第1番は初めて聴きましたし、
ラフマニノフも腰を据えて最後まで聴いたのは
初めてです。
深い音楽、無限に湧き上がる音。
なのに決して混沌とすることがなく、
聴いている方も、感覚が研ぎ澄まされていきます。
ペダリングも上手い!
プログラムを見た時に、
最後がブラームス編曲のシャコンヌだったので、
地味に終わるけど、なぜ?と思いました。
しかし、メトネル、ラフマニノフと聴いて
最後にシャコンヌを聴いた時に、
バッハの音楽があんなに音数の多い作品の後に聴いても
全く引けを取らない、むしろそれらの作品を超越した所に
バッハはいると感じました。
それを虚飾なしに編曲したブラームスも素晴らしい。
左手だけであれだけの音楽を作り出すカントロフも
いかに成熟したピアニストであるか。
このような3人が合体した音楽を聴かせてもらった、
と感じました。
編曲されたものは、作曲者と編曲者と演奏者の
3人の力が集結すると大変な力を生む、と
初めてそのようなことを考えました。
日本でのコンサートはリサイタルしか目にしておりませんが、
今度はコンチェルトも聴きたいです。
サン・サーンスの5番を是非、お願いしたいです!