前回ご紹介した「日本人とリズム感」の本に、これ知りたかった!ということが書かれています。
速度標語の意味はご存知かと思いますが、元々の意味を教えて下さっています。
そのいくつかを自分のためにも書き残しておこうと思います。
Allegroには陽気な、という意味があることはご存知の方もいらっしゃると思いますが、アレグロの陽気さには深い所から湧いてくるような感情が見られるそうです。
Vivaceには心や精神が活性化している、覚醒している、といった感覚で弾むような軽さがあると。
Largoは幅広くゆったりという意味ですが、歩幅を広く取ると人の動きは自然と遅くなる、というところからこの意味が出てきたそう。
Lentoの由来lenireは柔らかいという意味があるので、柔らかさをもって演奏することを指示していると。
この他に、Grave、Andante、Presto、serioso、aperito、spiritoso、anima、agitato、con fuoco、についても書かれています。
舞踊の付属的なものとして音楽が使われていた時には、舞踊の身体的な動きで何が表現されているかを伝えることが出来ましたが、舞踊から独立し器楽のみの演奏に移行した時に、言葉を持つことのできない音を如何にして表現するかを模索し、人間の精神状態の中から言葉を探り出してくることになった、とあります。
日本とヨーロッパの呼吸の違いも書かれています。
日本人の演奏がなぜそうなるのか、そのことを書いている本ではありませんが、読んでいると納得できることが随所にあり、面白いです。
ご興味がございましたら、是非。
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この表紙、何度見ても牛に見える・・