ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

SPIRIT

2006-03-26 00:22:47 | 映画
南極物語(Eight Below)を観たのと同じ日,梯子して,全く対照的な映画を観ました。客層も全然違い,平均年齢が30歳位若かったかも。(笑) そんな2つの映画を梯子するとは,一体どういう趣味しているのかと言われてしまいそうですが(笑),私は特別マーシャル・アーツのファンというわけではなく,ジェット・リーがリー・リン・チェイの名で「少林寺」に出演していたと今頃初めて知った不届者ですが,それでもその「少林寺」を始めとする中国の格闘映画は結構好きで,時々観ております。

しかし,まず目が行ってしまったのは,腰の下まで伸びる見事な辮髪でした。中国の男性はこんなおしゃれを楽しんでいたのですね。それに,小さな体で大きな西洋人に精一杯虚勢を張って生きているのは,日本人だけじゃないんだよなぁと,しみじみわかって,嬉しかったです。100年前の中国のごちゃごちゃした町並みと,いかにもアジアだなあという感じの農村も,味があってよいです。

お話は,道場で育ち,両親の忠告を聞かず,ただ強くなりたいだけだった傲慢な霍元甲(フォ・ユァンジャ)という青年が,ある日家族を失い友にも絶交され,失意のまま川で入水自殺を図ったけれど,農村の人達に助けられ,彼らと生活するうちに,自然との調和を知り,自分が傲慢だった事を知り,町へ帰り,友と和解し,本当に偉大な格闘家となり,外国人との戦いに挑むという,とても判り易い話です。

戦いには善も悪もなく,克たなくてはならない最大の敵は己であるという教えを聞いて,ふと,ナルニアを思い出しました。ナルニアは徹底的に善か悪かしかなく,善は努力もなしに尊敬される王様にもなれるけれど,悪には全く慈悲も何もあったもんじゃありません。他の西洋の代表的なファンタジーである,指輪物語もハリポタもゲド戦記も,「最大の敵は己」という考えを取り入れているのですが。C.S.ルイスは一体何を考えてナルニアを書いたのかな? 急にとても不思議に思えてきました。(汗)

話が完全逸れてしまいましたが,ワイヤーアクションは控え目で,ジェット・リーの本来の生の技がかなり楽しめました。霍元甲を癒してくれる農村の盲目娘さんがとてもよかったです。ただ,目の見えない彼女が,音を聞きながら料理をする様子をじっと見ていた霍元甲が,それを技に応用するのかな?と期待してしまいましたが,ちょっと違いましたね。(笑)

中村獅童もいい味出してました。


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