ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

A Thousand Splendid Suns : 40-51

2009-07-05 13:08:54 | BookClub
A Thousand Splendid SunsA Thousand Splendid Suns
価格:¥ 1,436(税込)
発売日:2008-11-25


この先、クライマックスとなるので、話の筋にはあまり触れない事にします。(^^;)
とはいえ、主な出来事をちらっとだけ書いておきましょう。。(ネタバレ注意)

Lailaは、Rsheedとの息子Zalmaiを無事に産みます。The Kite Runnerの時は、ドラコ・マルフォイのような奴が出てきましたが、Zalmaiはダドリーかいな(笑)?と思うようなかわいがられっぷり。しかし、近所の出火で商売を続ける事が不可能になり、Rasheedは仕方なく働きに出ます。が、元々気が荒く怠け者のRasheedは、なかなか職に恵まれません。Mariamは決意して、父Jalilにに無心する事にしましたが、Jalilはとうに亡くなっていた事が判明、Rasheedは、「役立たず」と罵ります。(おいっ、普通嫁さんのお父さんが亡くなったら、"I'm sorry."だろっ(怒))

ところでここでちょっと英語の勉強。(^^)この時Rasheedが発したセリフ
Like daughter, like father.

ネイティブのイギリス人に聞いたのですが、"Like mother, like daughter."(この母にしてこの娘あり)が通常の使い方。それ以外の組み合わせは、ネガティブな意味を持っている事が多い(○○が○○なら、××も××)そうです。(ま、正式な使い方でもネガティブな事はあるだろうけど(笑))思い浮かぶのは、スネイプ教授がハリー・ポッターに言うセリフ、"Like father, like son."なるほどねぇ~(笑)

で、…どうにも家族を養う事ができないRasheed一家、ついにAzizaを孤児院へ。でも、ここで一縷の望みが現れます。孤児院のオーナーZamanは良心的な人物で、女の子に勉強を教えてくれます。

しかし、ついに大事件。。(滝汗)

いろいろありましたが、まとめると(^o^;)(本読んでないとわかんないでしょ~でもネタバレなんでごめんね~(爆))、LailaはTariqと一緒にパキスタンに避難。全て終わった2002年、LailaとTariqは、アフガニスタンに戻る事を決意。途中、Lailaは、Mariamの育った小屋を訪ね、父JalilからFaizullah師、その息子へと託された遺言を受け取ります。翌年、Tariqはフランス系NGOで、LailaはZamanの孤児院で教師の職を得て新しい人生のスタートを切ってました。


A Thousand Splendid Suns : 35-39

2009-07-03 00:12:08 | BookClub
A Thousand Splendid SunsA Thousand Splendid Suns
価格:¥ 1,436(税込)
発売日:2008-11-25


アフガニスタンでどれだけ戦争が続いているかわかるリストです
1979-1989(ソビエト占領時代)
1989-1992(共産主義時代
1992-1996(Mujahideen内戦時代)
1996-2001(タリバン時代)
2001-present(Post 9.11時代)

少し急ぎます。

MariamとLailaは、現在3番目の、ソビエトと戦ったMujahideen同士の内戦時代の只中にいます。治安が極度に悪化し、こわもてRasheedすら、表に出られない日々が続きます。Mariamは、ヘラートに残してきた故郷の友人や父Jalilが気になります。

ある日、Mariamは、Lailaに、母Nanaの事、Faizullah師の事、父Jalilの家で受けた仕打ち等について、Lailaに語ります。それを聞いたLaila、Mariamに、…打ち明けます。

1994年春、いよいよ決行の日。

Mariam、Laila、Azizaは、タクシーでバス停に向かいます。男性の親族の付き添いなしに旅をする事が禁じられていた為、MariamとLailaは適当な男性を探しますが、子供連れのWakilという若い親切そうな男性に決定。バスの出発時間に待ち合わせます。

いよいよバスに乗るという時、(やっぱり?)Wakilが警官に何やら耳打ち。そして、MariamとLailaはあえなく逮捕。「法に則って君達を止めなくてはならない」という警官の言葉に、Lailaは、Mujahideenのやってきた事、殺人、レイプ、略奪、拷問、無実の人々への爆撃を思い、思わず冷笑。しかし、いずれにせよ、家に強制送還。

出迎えたRasheed。彼女達を待っていたのは、Rasheedの恐ろしい拷問。MariamとLailaは別々の場所に閉じ込められます。

でも、やがて、Rasheedが救出にやってきました。


1996年、タリバンがやってきます。
一家で出かけた広場で、Mariamは、かつて国中の人々を震え上がらせた恐ろしい元大統領の、そら恐ろしい末路を目撃します。

その後タリバンは、事細かにいろいろなルールを決めます。男性の髭の長さ、年齢別ターバンの色を規定。歌、踊り、絵画、テレビ等の禁止、変わった所ではオウム禁止、他の宗教は特に禁止されてはいないけれど、イスラム教徒に見られてはいけない、勧誘は死罪。女性のチャーミングな服は禁止。

そしてそして、有名な、女性の就学、就労の禁止。

Lailaは「あり得ない」と思いますが、Mariamは、タリバンにとってNajinullahは、女性よりほんのちょっとだけ、より軽蔑すべき存在、なのだとわかっています。

いよいよタリバンの支配が本格化してくると、Lailaは、Babiが生きてなくてよかったと思います。何せ、人々が美術館に殺到して貴重な美術品を打ち壊し、父の好きだった本、ペルシャの古代からの詩人達の本や詩が全て禁止されたのですから。映画もテレビも禁止。

でも、Rasheedにとっては、タリバンは「予測不能な事をする超面白い奴」(なんつー表現かいな)彼はスタジアムで日々行われる、手チョンパ首チョンパ拷問処刑の数々を楽しんでいるんだな。(滝汗)さらに彼は、Azizaの目の色は両親どちらとも違うと指摘。もし君(Laila)をタリバンに突き出したら、どうなるかねぇ、と極悪な脅し。

お腹に「その気配」を感じたLaila、自転車のスポークを取り、足から刺そうと試みますが、小さな命に罪はない、と、思いとどまりました。

1997年秋、Lailaは臨月を迎えます。ところがこの時、女性を診てくれる病院が極端に不足。(もちろんタリバンの計略で)やっと1つだけ見つけた病院は大混雑。Lailaは破水を起こし、緊急事態。Mariamは、殺到する女性のけが人やら何やらを押しのけ、やっとの事でナースにLailaを診てもらう約束を取り付けますが、女医に会えたのは夜。

Lailaを診た女医さん、Lailaは破水して放置された為、赤ん坊がヘンな位置に来てしまい、帝王切開が必要と言います。
しかし、Mariamにとんでもない事を囁きます。
何と、麻酔がないとの事…!

しかし、それを聞いたLaila、
Then cut me open. Cut me open and give my baby.

またまた、Lailaの強さを見せ付けられます。
…しかも、Lailaが悲鳴を上げたのは、だいぶ時間が経ってからだったそうです。。。


A Thousand Splendid Suns : 32-34

2009-07-02 22:55:43 | BookClub
A Thousand Splendid SunsA Thousand Splendid Suns
価格:¥ 1,436(税込)
発売日:2008-11-25


Lailaは、かつて、Rasheedが息子を失った日、彼は飲んだくれていたという噂を耳にしていました。彼女が赤ん坊ができたと知らせると、彼はさっそくお参り。MariamはLailaに悪態を付きます。しかし、Lailaは、Mariamに思い知らせてやると意気込むRasheedを、必死で止めます。

当時(1992年)ますます混乱をきわめるアフガニスタンでは、Rasheedによれば、Sayyafがハザラと戦い、ハザラがMassoudと戦い、MassoudはHekmatyarと戦い、Hekmatyarはハザラと与するという、複雑な構図になっていたようです。またウズベクのリーダーDostumに至っては、彼もソビエトと戦ったのに、共産操り人形Najibullahのサイドに付き、その後再びMujahideenの側に付いたとか、まったくわけわかりません。

Rasheedは、Lailaのお腹がやけに早く大きくなったと気付いています。
Lailaは、最近自分をコントロールできず、Mariamと派手にケンカしてました。。。

そしていよいよ女の子が誕生。Rasheedは、夜泣きと散らかったおむつに悩んでおります。しかも、Lailaは赤ん坊に完全に独占され状態。(笑) 赤ん坊にはAzizaと名付けられました。

ある日、いらいらが高じて激怒したRasheed、ついにMariamにベルトで襲い掛かります、が、Lailaが身を呈して止めます。

ある夜、眠れないMariamがリビングに下りると、暗闇にLailaと赤ちゃん。赤ちゃんは起きていて、Mariamに興味ありげ。ここの赤ちゃんの描写がかわいくて、ヤラレますよ~。Mariamがもう立ち去ろうとすると、

the baby started making the eh, eh, eh sounds that Mariam knew signaled the onset of a hearty cry.

なので、立ち去れません。

一方、Lailaの方。
Rsheedは、LailaがTariqと仲良しだった事をちゃんと知っています。。。
Lailaは、ひそかに、Rasheedの財布から少しずつお金を抜き、春になったら脱走しようと思ってます。

そんなある日、Azizaの為に、かわいい服が用意されていました。Azizaは、男の子の地味な服を着せられていたんですね。Mariamから、と、わかったLailaはお礼に行きます。Mariamは、それ持ってても役に立たないから、と、素直でない返答をしますが、先日、LailaがMariamを助けた事を感謝してました。

Lailaは、まだ30代のMariamの、幸せな国で育ったなら60才でもあり得ない位な、年齢不相応な深い皺と悲しげな表情に気づきます。

Laila、Mariamをお茶に誘います。中国ではこんなことわざがあるのだそう。

It's better to be deprived of food for three days than tea for one.


何か、本の最初に書いてあった、Nanaが中国製の茶器を大事にしていたというエピソードを思い出しました。


Run!Run!Run!