詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

ー最新句集よりー

2008年01月23日 | 日記
神に問う風吹きすさぶ日は風に向かい

薪ストーブに腕状の薪つぎつぎと

くじ引きの好きな家系は母譲り

匕首を隠してないかと上司問い

愛語るそのたび打ち消す波の音

言い訳はしないと棒のアキアカネ

カッコウーと馬鹿につける薬無しとも

この橋はいかなる境か蛍戻る

水場横の獣の骨は喉うるおし?

山椒魚を轢き林道で天仰ぐ

奥鈴鹿鹿見送れば幾重の青

島見るとひょうたん島の歌つい口に

「国民総葬式国家ー日本」 (詩NO6)

2008年01月23日 | Weblog
国民の税金や共有財産を
掠め取ることしか頭になかったこの国の政官財の
壮大なバベルの塔も
いよいよ完成の時を迎えつつある

つい40年ほど前には
借金ゼロだった国や地方は いまや
少なく見積もっても1000兆円の借金
といったって いつの時代も
最終的に支払わせられるのは国民の血税からだ

本来年金積み立て者に支払うべきだったのに
約10兆円の年金積立金を強奪して「リゾート法」やグリーンピア以降も恥じることなく
自然破壊と人間破壊に懸命だった厚生労働省官僚たち
彼らに負けず劣らず
正当な担保をとるという資本主義の根本を覆して
バブル投資に狂奔した挙句のこの国の銀行や大企業たち

その彼らが
我々の血税からの数十兆円もの援助で息を吹き返し
いまやわが世の春楽しみ
史上最高の利益を貪り
社会貢献どころか
国民への恩返しさえも忘れて ますます
アメリカのハゲタカ国際金融資本家に瓜二つ

かなり前に読んだSF「斎藤家の核弾頭」(篠田節子)にも
そう遠くないこの国の
似たような未来の話があって
ランク付けされた国民背番号の下位の人間から
臓器移植や人体実験や食料へと
順番に抹殺されてゆく

そこでは 俺みたいに
学歴も社会に役立つ才能もない自称詩人の類の人間が
真っ先に反社会的という烙印を押されて
データー収集や管理用のマイクロチップを
体内に埋め込まれて 監視カメラだらけの
原発跡地や公害跡地・災害跡地へと追いやられる
そこで
遺伝子変異等の実験データーを十分に採取された後は
めでたく勤めを終えて
臓器移植や食料のために抹殺される
めでたし めでたし
その場所の放射能やらの安全値が確認された後に
税金ネコババに目の血走った政官財支配層の
日本低国株式会社の偉いさんたちの
豪邸がにょきにょきと建ち並ぶ

原宿には留置場よりも、国会や首相官邸の隣に税金ネコババや売国どもの留置場を作るべきだべなと思う。
あまりにも官僚・公務員・政治家・企業の犯罪が多すぎるし、これが日本人のモラル崩壊の原因だからだからだ。
いまや、政官財=税金泥棒というイメージが日本人に共通の常識となりつつある。
表題の国会に核弾頭をぶち込むという爽快なSF小説は、日本SFの金字塔、篠田節子の「斉藤家の核弾頭」。

盲目 (詩 NO4)

2008年01月23日 | 日記
冬の一本道を
ひとり歩いてゆくぼくに
さよならと微笑みながら
君の自転車が
行き過ぎていったから
なんだか後ろ向きで
歩いてゆきたくなる

どうせ両眼も 心も
とっくに盲しいているから
こんなにも
世界は美しいのかもしれない
両耳を塞いで生てきたから
たったひとつの言葉が
いつまでも
響き渡っているのかもしれない

忘れていた何かを
思い出せそうでいて
思い出せない夕暮れには
より深い群青色へと
染まりゆく風の後ろ姿を
いつまでも見上げている

かたわらを
流れすぎていったものたちよ
意味もなくお前たちを
呼び止めてしまったのは
ぼくの心も また
捨てることしか知らない
盲目だったから

サブプライムローン問題による世界同時株安とか・・

2008年01月23日 | 日記
その結果として、日本でも春ぐらいに大不況になってしまうという予想が多い。

ただ日本の場合は、政府・与党のここ数年間の無策がより一層のダメージの原因ではないかと思う。
それは、もっと金利を上げての円高(安い輸入品による輸出企業以外の国内企業や国民の富増大)への誘導であり、小泉時代以来「やるやる」と言っては、国民共有財産の強奪以外は、何ひとつ手をつけることなく・・より一層の官僚組織・○○法人の肥大化や税金浪費をもたらしたまがい物の「構造改革」だったのではあるまいか。

現在、景気回復のために最も必要なのは、ガソリン税の暫定税率廃止をはじめとする大減税によって、国民大多数の購買力を高めることだ。
円安誘導による輸出企業や多国籍企業や金融資本だけが、史上最大の利益を得るという構造や、そこでの儲けが国内への投資や国民の豊かさに回るような政策やアイデアが求められている。
例えばそれは、環境保護・再生企業への支援や、そのような試みを債権化し投資を海外から国内へと呼び戻すこと等ではないのだろうかと思う。

洞爺湖2 (詩NO5)

2008年01月22日 | 日記
約一万年ほど前
日本列島中の山が噴火してた頃
羊蹄山(蝦夷富士)が隆起して
その反動で
洞爺湖が陥没したんだという
最北端の不凍湖で
島のひとつには最北端の円空仏

中学での夏休みに 
自転車で洞爺湖一周した時に
湖岸で砂にはまって
動けなくなってた車を押してやって
千円もらったことがあった

(詩 NO3) 洞爺湖

2008年01月22日 | 日記
初めてデートしたのが洞爺湖だった
二人だけでボートに乗ったのもこの湖
君の哀しそうな瞳だけを
いつまでも覚えている

君はアイヌの痩せこけた少女で
ぼくはといえば
ランサムの「アマゾン号とツバメ号」を読んで以来
自分だけの舟が欲しくて
吹雪だろうと 嵐だろうと
休まずに牛乳配達していた

今だったら
山ほど聞きたいことがあるのに・・

湖底深く沈んだ
樹々の差し交わす枝だけを
見つめ合ってていた

遠くの対岸には
煙たなびく有珠山と
ぼくが休みの度にアルバイトしていた
ドライブインのバスの群れ

(詩 NO2) 笑え

2008年01月21日 | 日記
誰もがもう いまでは
自分の悩みや
迫り来る不安のために
挨拶も 笑うことさえ
ますます難しくなってきてしまった

脳脳梗塞と心臓動脈瘤破裂手術とで
ボケが急速に進行して
もう十数年間寝たきりの母に
ある日突然 聞かれたことがある
「死んだらどうなるんだべか」

どんな立派なことを言おうと 
どうな素敵に振舞おうと 
ぼくらは 
身近な自然についてさえ
ほとんどなにひとつ知らない
ちっぽけで傲慢な存在だ
だから
笑いで誤魔化してでもいいから
その不安に耐えて生きるべきなんだ
いつかは それが
ほんとうの笑いに変わってしまうことだって
ないとは言えないのだから

だからぼくは
もう十数年間寝たきりで
床ずれだらけの母を できるだけ
笑わしてやろうとしたんだ

笑え 笑え 
もっと笑え
もっと大きく口を開けて
笑え 笑え もっと笑え
のどチンコが見えるぐらいに
もっと もっと 口を開けて
笑え 笑え 
もっと笑え

(詩 NO1)「タンポポ」  今後このブログは詩をアップすることに!

2008年01月21日 | 日記
ぼくが生まれて初めて描いた
タンポポの野原の絵の
真ん中には
どこまでも平行な黒い線路が
大都会札幌まで

そのぼくの絵を覗きこんで
ヒゲモジャの先生がつぶやく
「線路をよく見てごらん」
それで ぼくは
この世には
遠近法というものがあるんだと知った

機嫌がいい時には
バイオリンを持ち出して
あちこち黒光りした教室で
素敵なバリトンで歌いだす
ヒゲモジャの先生
「タンポポ タンポポ
 黄色いタンポポ
 タンポポの花は 太陽の花
 タンポポは花は 平和の花」

タンポポの首飾りをそっと差し出した
ちいさな君の真上を
ふんわり ふんわり
大空へと飛んでいった
タンポポの綿毛たち

故郷北海道はいまや
全体が夕張市化しているという
廃線や 閉鎖した郵便局だらけという
あれだけ多くの与党有力政治家がいながら

灯油の値上げのために
駅や大型スーパーで一日過ごす高齢者や
病気や怪我をしても
病院に行けない人々が増えているという 

まだ タンポポは
野原一面を埋め尽くして
咲いてるんだろか
以前みたいに
微笑みあう子供たちや 老人たちの
笑いさざめき合う背景を
黄金色に染めて

そして日本列島には、吸血動物以外の誰もいなくなった

2008年01月20日 | 日記
そのうち
「日本という国があったような・・」
ということになってしまうかもしれない
現在みたいに
アメリカの一つの州以下の
奴隷国家以下なのと比べると
どっちも どっちだけど

その後の日本列島には
寄生主を食い尽くした
吸血動物だらけなのかもしれない

蛭よりも肥太った大企業
蝙蝠よりもずる賢い官僚機構
ダニよりもしつこい世襲政治屋と
累々たる
国民と国土の死骸

もはや
寄生主を失った吸血動物たちは
日本劣等から 海へどぼんどぼん
口々には 君が代を
血だらけのその手には 
ボロボロの日章旗

「自衛のための平和のための戦争です」
「欲しがりません勝までは」
「石油の一滴は血の一滴」

カモメ

2008年01月20日 | 日記
逃亡者のぼくは いつも
砂の無い
砂時計を連想している

砂時計の
湾曲した二つの空間は
さ迷える湖の岸辺
そのあわいを ただ一羽
逃亡し続けるカモメ

ときどき
砂時計をひっくり返すような
突風のなかで
カモメとぼくだけが
あとに取り残される
行く先を示す表示板は すでに
ボロボロの日章旗に覆い尽くされて

帰ろうにも
帰る道さえ見失って
重力に抗いつづける
ただひとつの生き物カモメよ

逃亡者の
哀しいこころだけを頼りに
砂時計の荒野を
飛びつづけるカモメ

阪神大震災からはや13年とか

2008年01月18日 | 日記
阪神大震災とその後すぐのオウム真理教事件は、僕の人生の中でも最も忘れられない大事件だった。

阪神大震災での被災者と、中越地震での被災者に知り合いがいた。
前者は、家が半壊したのに一円の見舞金ももらえなかったと言っていたし・・後者は、まだ家族が仮設住宅住まいだと言っていた。

国民の大多数からの見舞金は、いったいどこへ消えてしまったんだろうか?この国のセイフティネットは矛盾だらけだと痛感した。
米国のように、被災の程度にかかわらず、税金から被災者に一律に見舞金を支払うべきだと思う。そのために高い税金を支払ってるのではないのか?

そのあとで、個人からの義捐金を、様々な事に使うべきー例えば、全壊家屋への補助等へと回すべきではないかと思う。
ボランティアの熱気も全く生かされず、消滅させられてしまったのもとても残念だった。

あの頃の僕は、母の介護の真っ最中だった。
家が潰れそうな揺れで飛び起きて、隣室の母の介護ベッドへとすっ飛んで行った。
母もすでに起きていて、早速テレビをつけた。
それ以来、オウム真理教事件が終結するまで、認知症でほとんど寝たきりの母と、ずっとテレビの前に張り付いたまんまだった。

桜桃 (サクランボ)

2008年01月18日 | 日記
故郷というと
色とりどりのサクランボを
真っ先に思い出す
果実の王様サクランボ

小学生時代
休みというと
父に連れられて
植林に行った山奥の開拓地で
まるで信号みたいだったサクランボ
哀しいほどに
地面に落ちていたサクランボ

友達の家に遊びに行ったとき
牧草刈りに疲れて
見上げた空一杯に
熟れた赤い実のサクランボ

ぼくが一番好きな果物は
やっぱりサクランボ
優しい甘さのサクランボ
地球の奇跡サクランボ

「日本の面影」ラフカディオ・ハーン(角川)読了

2008年01月16日 | 政治
「日本最古の神社(出雲大社)」の章は、宮司の千家尊紀氏とハーンとの対面のシーンがとても興味深い。

けれども司馬遼太郎によると、伊勢神宮よりもはるかに古い歴史を持つ大国主命(民間信仰では大黒様)を祭る出雲大社の宮司の千家氏もまた、大和からの占領軍の指揮官のような家柄だという。(もともとの出雲族の直系の子孫が、司馬氏の勤めていた新聞社の上司にいたそうだ)

そうすると、大国主命の長男コトシロヌシの神(民間信仰では恵比寿様)が祭神の美保神社や、国譲りを認めずに戦って敗走した次男タケミナカタの神を祭った諏訪大社や、そこの宮司の方が、伊勢神宮や天皇家より古い家柄なのかもしれない。
特に国譲りを暗示しているという、美保神社の諸手船による船祭は面白い。40年ごとに新しい船を新造とか。諸手船祭事は、熊野の速玉神社でもある。
熊野神社なども、出雲と紀州熊野地方に同じ神社があって、出雲から持ってきたものだという。除福が関係しているのかも?

彼らは、国を譲れといわれたもともとこの列島の支配者のスサノオの子孫の大国主命の子孫たちなのだから。
ただ古代では、神社で祭られるのは自然か祟る恐れのある敗者の側だったという点が微妙だ。

この国がますます弱肉強食の国、無法者たちによる糞まみれの国となりつつある原因とはー

2008年01月15日 | 政治
その原因はやはり、日本のピラミッド型で一極集中的な官僚制度ではないかと思う。
その点では、江戸時代が世界でも最もすぐれたシステムだったと思う。

さらに日本では、昨日の日記で書いたようや前近代的な「天皇制」を、明治以降官僚が支配し続けているがために、残りの社会財部分で国民が生活せざるを得ないので・・生活コストが世界一という事が原因ではないかと思う。

それは、責任ある地位にある者たちが、自分たちがなすべき義務や、その存在価値でもある仕事を放棄していることが最大の原因ではないのだろうか?

ただ憲法上は日本も、国民主権の法治国家であり、民主的共和国であるのだから・・富者や権力ある者たちが既得権益のままにやりたい放題するために、国家があるわけではないし、そのために国民が高い税的負担を我慢しているわけではない。むしろ現在の日本のような国家や政府などは、百害あって一利もない存在であり、かえって無い方がいいものだ。
アメリカの利益第一で、日本国憲法・法律を破ることしか考えない政治家や官僚や財界などは、とっととアメリカへ出てゆくべきだ。

そんな訳で、この国で緊急に必要なのは、最低でも10年後を見据えた国家目標ではないかと思う。
僕が特に重要と思うのはー
(1)従来のドイツ型生産技術にプラスして、北欧型の社会福祉システムや自然環境保護&資源節約型社会への生産技術の高度的応用が必要だ。米国型国家はあらゆる意味で日本の手本にはなり得ないし、アングロサクソン的や国際金融市場・軍事・外交重視性は、中国・中東産油国・ロシアへの役割分担への協力程度でいいと思う。
何故なら日本のアジアでの役割分担は、日本が得意な分野での・・生産技術や様々な情報・文化・ソフトの北欧型未来的応用性にあると思うからだ。

(2)そのためには、国内外の役割分担と競い合うようなシステムの新構築が急務だ。
そのキー・ポイントとなるのが、幕末に坂本竜馬が構想した「海援隊」のような・・人材育成と災害救助・自然環境保護へと特化させたアジア唯一の国際機関の「国連大学」の拡充だ。
アジアのために一肌脱いで、未来の手本となるような研究開発・人材育成・生産技術の応用等をアジア全域へのネットワークでの指導的役割を、EUでの北欧のように果すべきではないかと思う。
ここに、防衛省から災害救助用の人材を投入したり、国内の公立大学や、国民の未来的技能アップを図る「敗者復活システム」とつなげて、国内での一極集中的従来システムとは違う、もう一つのシステムを作りあげるべきだと思う。

さよなら青函連絡船とSL、そして解雇され裁判中の数千人の旧国鉄労働者・家族の皆さんへ

2008年01月14日 | 日記
北海道での子供時代
通学は蒸気機関車でだったし
本州への修学旅行は
青函連絡船でだった

蒸気機関車の声や
健気な蒸気や煙が
どれほど励ましてくれたことだろうか
青函連絡船で寝そべったり
船と平走するイルカに歓声をあげ
甲板で独りすすり泣く
君と出会えりもした

ついさっきのNHKの映像では
約20年前に
青函連絡船の大半は
8000万円前後で売られて
あるものは北朝鮮へと売られ
そのほとんどは
スクラップにされてしまったのだとか

世界遺産は
自然ばかりのことじゃない
ぼくらを楽しませてくれた
文化や機械や物や人こそ
僕等らを力づけてくれるものだ
青函連絡船や蒸気機関車のようなものや
それを運行していた労働者や職人こそ
明日の時代への水先案内人なのだから

つい最近
数百億億円もの税金で造られ
毎年約5億円という赤字を生み出す
厚労省の「仕事体験館」などという
何の感動もない官僚の浅智恵のまがい物よりも
実際に使われてた本物を残すべきだと思う

百の偽者よりも
ただ一つ本物をこそが
人間を感動させるものだ
後世に残すべきものだ
それこそが
文化や文明というものだと思う