詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

まるで戦前の2・26事件の頃の日本みたいな中国

2008年01月05日 | 政治
1月31日付け日本経済新聞(夕刊)は、1面トップで「中国、解雇制限へ新法。進出企業、負担増も」との記事を掲載した。
それによると、全国人民代表大会(日本の国会)常務委員会が審議中の「労働合同(契約)法草案」の特徴は以下。

この通りに決定したという記事を数日前に読んだ記憶がある。
これは日本にとって由々しい事態、相当大きなニュースではないかと思う。まるで昭和初期の2・26事件の頃の日本みたいだ。もしも、北一輝等の「昭和維新」が成功していたら・・と読むとわかりやすいかもしれない。
中国こそ現在最大の弾薬庫という印象だ。
中国でのバブルもオリンピック前に弾けてしまうのではないのか?

《その1、労働争議が発生した場合、労働組合が訴訟を提起できると定める。

三権分立を原則とする欧米・日本等と異なり、中国は共産党独裁国家であるから、司法は共産党の下部機関といってよい。したがって、労働争議が発生して、労働組合が訴訟を提起した場合は、資本家側が勝てる確率はほどんどない。とすれば、訴訟で勝てると信じて疑わない労働組合は、資本家に対し「訴訟するぞ」と脅しつけ、労使交渉を有利に運ぶことができる。すなわち、企業は資本家所有から労働組合管理に移行する。これを称して「無血社会主義革命」というのだ。特に、外資系企業、とりわけ日本企業は、反日教育を受け日本への憎悪感を抱いている労働組合から、厳しく指弾される機会が増え、いずれ「身ぐるみ剥がれて」中国から逃げ出すことになることは必至である。

その2.当該企業で10年以上、定年まで10年未満及び連続2回、期間限定の雇用契約を結んだ労働者は、雇用契約延長を申請する場合、「無期限の契約」を結ぶ権利を有する。

労働者の能力に関係なく、終身雇用を保障させる意図である。すなわち、資本家はその2記載の事項に該当する労働者から「引き続いて働きたい」との申請があれば、これを断ることはできず、無条件に終身雇用せざるをえない。経済効率性や企業の都合に関係なく、労働者の雇用を保障するという社会主義的国営企業方式の復活といってよい。

その3.企業側が、20人以上又は全従業員の10%以上を削減する場合、30日前に労組又は従業員に説明しなければならない。また、人員削減に当っては、勤続年数が長いもの及び家族の中で、他に就業者がいないものは、優先的に残さなければならない。

つまり、企業が「経済効率性」を理由に、労働者を切り捨てることは許さないということであり、かつ企業が人員削減をする場合は、人員削減の順番を、能力ではなく社会主義的優先順位にしたがって行なうべしとした。

日本経済新聞は、中国の新労働法の狙いを「中国では労働争議の頻発などで、社会不安の拡大が政権を揺るがせかねない懸念も浮上しており、今後も労働者保護の流れは強まる見込みだ」という。また「都市部の登録失業率は、4.1%だが、未登録者を含めた失業率は、その2倍前後との見方もある。失業者らがデモを起し警官隊と衝突するなど問題となっている。」とも解説している。

中国共産党指導部と特別な関係があるといわれる日本経済新聞は、これまで、中国の「光の部分」だけを報道する傾向があった。その日本経済新聞が、ようやく中国都市部における労働争議の激化、失業者と警察官の衝突で、「政権を揺るがしかねない事態が生起している」と説明したことは、特筆してよい。もはや、日本経済新聞でさえも、隠しきれない事態が起こっているということだ。

中国の混乱は、都市部だけではない。否、都市部以上に、農村では、幾千・幾万の農民が武装警察と激突している。その回数は、当局の公式発表で、年間約9万件(1日当り247件)が発生しているのだ。今や、中国は農村も都市も、大動乱の兆があるといってよい。

胡錦濤指導部は、英明な学者、知識人を多数抱えている。さらに、孫子の兵法にも通じている。人民解放軍220万人と武装警察120万人が守護している。しかし、中国の易姓革命の歴史を見ると、中国民衆が数百万、数千万のうねりを起す時、専制的独裁政権は倒される運命にある。

しかも、胡錦濤指導部を支えるべき地方党幹部は汚職まみれで、「人民の敵」となっている。外から見ると御殿のように見えるが、土台は、シロアリに食い散らされてボロボロとなっているのだ。人民解放軍が頼みの綱であろうが、「耐用年数が過ぎて廃棄処分とすべき小銃等が、何十万丁も廃棄されず消失している」といわれるなど、軍の規律も相当緩んでいるのではないか。「金持ちが、肩で風を切っている」のを見て、安い給料で、田舎の実家に仕送りも出来ない兵士が「廃棄すべき武器を密かに持ち出して、売却して稼いだ金を、貧しい田舎の実家に仕送りした」としても、責めることはできない。兵士が故郷に帰り、家族が貧困のどん底であえぎ苦しんでいる姿を見た時、「共産党独裁体制」に疑問を感じないだろうか?

いずれ、農民暴動がさらに激化した時、農村出身の兵士が、これに合流しないとは言い切れない。日本では、青年将校の反乱だったが、中国では、土地を奪われた農民反乱に、農村出身の兵士が合流する可能性がありそうだ。》(引用先がわからなくなってしまった。わかり次第明記したい→「白髪頭でズバリと斬るーじじ放談ー」より引用)》
ブックマーク集上から二番目にリンクを。

生き抜くための智恵 (1)

2008年01月04日 | 日記
「ネバーエンディング・ストーリー」「モモ」で有名な童話作家エンデの「時間貯蓄銀行」(社会奉仕しただけの分の時間を自分・家族が高齢・病気・事故・多忙の時に誰か別の人に奉仕してもらえるシステム)がもう十数年来の僕の理想だ。でもこれらについては,以前日記に書いたことがあるので今回は省略を-

今回は、「物々交換システム」について考えてみたい。
このシステムは、豊作過ぎて捨てざるを得ない農家・漁民や、自分の作品の発表の場や流通システムを持たない芸術家や素人園芸家や物作り作家・職人にも、とても有益なシステムだと思う。

何故なら、21世紀の僕らは、江戸時代の一切ゴミのでないエコロジー社会を目指すべきだと思うからだ。
ゴミの大量放棄は社会的ロスだし、大変な労力だからだ。取れすぎた農作物だって捨てずに誰かの役に立つことが可能だ。

各市町村は、役場・役所の休日や仕事が終わった後に駐車場を開放してはどうだろうか?
この「物々交換市(バザール)」への出品者には、専用のカード(「時間貯蓄カード」と兼用)に、出品回数毎に「時間貯蓄カード」の1時間に換算するすべきだろう。

出品物の交換価値は自己申告制にして、百円の価値があると思ったら、「1バリュー」と表示して、その日の出品物の値段をインターネット上で公開してはどうか?金曜中に受け付けて。
それが欲しければ、それだけのバリュー値のある品物を持ってゆくことになる。
それらすべてを管理するボランティアにもまた、「時間貯蓄カード」のポイントを与えるべきだろう。故障とかであまり適切でない出品物には赤線でも引くべきか?

印刷物で、社会奉仕必要人のリストや寄付金寄贈者名簿&社名と一緒に載せてもいいと思う。
そのような会社の製品を買いたいと思うに違いないし、そのような企業こそ21世紀的な企業だとおもう。

日本人の特徴と日本変革を考える(1) ー合理的な仕事人間と形容すべき日本人ー

2008年01月03日 | 歴史
日本人はよく他の国の人々に、「仕事人間」と言われることが多いが、僕を含めて日本人の価値観の基層には、社会に貢献するような立派な仕事をしたいという強い欲求が潜んでいるような気がしてならない。

近隣諸国民を大雑把に表現するとー
アメリカ人は、様々な欲望の充足(恋愛欲・性欲・出世欲等)を、中国人は金儲けを、朝鮮半島の人々は民族を最優先するような気がしてならない。
それゆえに日本の変革とは、日本人にいかに生きがいを感じられる仕事を与えることが可能か・・という事が政治の最優先課題なのではと思われる。

敗戦後の日本統治のためにやって来たマッカーサー元帥が、「日本人は10歳くらいの子供だ」等と日本人を形容したのは、非常に的を得た言葉ではないかと思う。

今や、地球の運命も日本同様に、青年期を迎えることなく・・風前の灯火というべき破滅の危機に瀕しているのではと思う。
そしてそれらを防ぐために真っ先になすべき事は、おのれ自身を知る事ではないだろうか?
日本の歴史・文化の中や、それによって歴史的に形成されてきた日本人の特徴の中に、未来の変革のためのヒントがいくつも隠されているのではないかと思う。
最初にまず日本人の特徴を考えてみたい。

(1)「日本人という言葉でまず連想するのは合理的仕事人間」
日本列島を逆さまに眺めてみると、色々な事がわかる。
第一印象としては、ユーラシア大陸東岸にそった橋のような形をしていて、フィリピン沖に源を発する黒潮という氷河期以来の海のハイウェーが南北両端を洗って、循環しているという点だ。
太平洋岸の黒潮は、関東の犬吠崎沖でアメリカ大陸へと向かい、ほぼ一年間くらいでぐるっと太平洋を一周してくる。これが魏志倭人伝の一年かかるという黒歯国の記述の理由や、江戸期のスペイン支配のメキシコやフィリピンとの交易に利用された黒潮の道だった。

一方日本海の樺太西岸から沿海州に沿って南下する黒潮は、縄文時代以来ずっと利用されてきた日本海を一周する交易路(古くは黒曜石や琉球の貝製品と大陸のアスファルト等の交易)であり、中世の津軽安東氏に利用された海の交易路だった。

これは日本列島民にどのような歴史・文化や性格をもたらしたかというとー交易のための、世界一古い蛇紋土器や、世界最古とも言うべき巨木文明や世界最大の古墳や・・
現代にいたるまでの漆や絹織物や焼物や鉄等の金属加工業への飽くなき製品開発を始めとする製造業へのエネルギーの基だったのではと思う。

さらに日本人に特徴的な左右対称重視や合理性重視は、縄文時代以来の二つ以上の中心を持つ東西の文化・文明の中心という・・二重権力&多重権力構造にあったのではと思う。
明治維新でヨーロッパ的な絶対君主制が成立するまでは、日本列島はずっと、二重権力的&多重権力的であった。
更にそれが加速されたのが、戦前の軍事官僚戦時体制であった。

日本人は、日本列島本来の二重権力的&多重権力的構造へ戻るべき時代なのではと思う。
日本にはかって歴史上6つの文化的な中心があった。
それは、皇族が約千数年間支配した畿内と、平将門や開拓農民というべき武士が支配した関東と、倭人の中心地だった九州と、藤原三代に代表される蝦夷の中心東北と、独自の王国によって東南アジア・中国との交易の中心だった琉球と、東北北部から北海道・樺太・千島列島の先住民で独自の交易路をもっていたアイヌ民族だ。

それらの独自な歴史・文化をもつ地域毎に、21世紀のの変革案を考えるべき時代が再び廻って来たのではないかと思う。
地方毎に役割分担すべき時代の到来ではないかと思う。

とりあえずの第一歩として、税金ネコババの伏魔殿と化してしまった天下り官僚制度を変革するための・・
天下り官僚の受け皿として、スウェーデンの各省庁の上に立って21世紀のための政策立案を協議したり、それを各省庁に具体案作成を指示する四つの「21世紀省」が必要ではないかと思う。
それは、軍事・外交等の国際関係に必要な「国際関係21世紀省」「国民生活保護21世紀省」「社会システム21世紀省」「地球環境21世紀省」等だ。

日本と中国との関係は、戦前の中国と日本との関係になりつつあるのでは?

2008年01月03日 | 政治
以下にアップした内閣府発表やロイター記事によるとー06年の日本の1人当たり名目GDPが、OECD加盟国中18位に後退中だという。ただこれは、下記の理由が原因なので、まだまだ日本を立て直す事は不可能ではないと思う。

《[東京 26日 ロイター発] 内閣府が26日発表した2006年度国民経済計算確報によると、日本の1人当たりの国内総生産(名目GDP)は2006年(暦年)に3万4252ドルとなり、経済協力開発機構(OECD)加盟国中で18位に後退した。順位は今基準で算出を開始した1980年以降最低となった。
 順位の後退は6年連続で、2005年は15位だった。内閣府によると、欧州通貨が対円で上昇傾向だったことなどが影響しているという。》

日本における生活費の世界一の高さは尋常なものではない。(詳しくは、リンク集最下段の一橋大学教授の『「加藤哲郎のネチズン・カレッジ」へようこそ!』のサイト参照を)

食費の高さ(若者の貧弱な食事にもかかわらずエンゲル係数の異常な高さ)は先進国中でトップだし、住居費は世界一だ。さらには、ガソリン税・酒税や高速道路料金・・年金・保険等の税的等の負担増は世界でもトップクラスだ。

これはどういうことかと言えば、収入や実質収入が徐々に減っているにもかかわらず、世界一ともいうべき生活費や税的負担増のために、日本がもっとも生活しにくい国になりつつあるということだ。

国民共有財産(国鉄、大学、高速道路、郵便局システム等)のほとんどは今や政官財に強奪されてしまった上に(残るは国有林のみ)、公共的サービスのほとんどが切り下げられつつある。
現在東京都で問題になっているような・・公立大学・幼稚園・保育園の民営化推進の次には、黒字の莫大な水道部門さえもが私企業への公的財産強奪の犠牲にされようとしているという。
これの流れは他地方へも確実に波及してゆき、日本人の生活費をダントツ世界一のものにすることだろう。

これらの原因としてはー
国の基本である食が農林官僚族によって滅茶苦茶に破壊され・・環境・地方・生産現場等が政官財の食い物にされ・・税金・年金の大半が厚生官僚や軍産複合体によって伏魔殿化している事が最大の原因ではないかと思う。

余市海岸 (手塚治虫の「シュマリ」や会津藩士開拓で有名)

2008年01月02日 | 日記
君はまだ
海を最初に見たときの感動を
覚えてるだろうか

ぼくが初めて海を見たのは
学校に上がるすぐ前の夏
売れない画家の伯父さんの
海辺の一軒家でだった

朝になって外に出ると
一面の澄み切った日本海と
両端に聳える白い岬の連なり
ぼくらは一日中岸壁沿いの道を
町へと出かけたり
景色のいい岩場へ行ったりした

「途中に蟹がいたよ」という従兄弟の言葉で
引き返して探していると
「死んでるからこの蟹はたべられない」と
伯父さんが言う
ポッチャーン
赤い甲羅の大きな蟹は
右に左に傾きながら沈んでいった
「母さん、沈んでゆくよ」
「馬鹿だね、死んだ蟹は食べらないんだよ」
足許では
ぬるぬるした黒い海草が 
花のように
開いたり 縮んだり

遠い水平線に向かって
まるでさよならと言い続ける難破船たち
積丹半島行きの遊覧船が
ぽっかりぽっかりと その間を
煙を吐きながら去ってゆき
ハタハタなびく母さんのスカートに
夢中でしがみついては
遠い遠い沖の上の
空と雲とを見つめていたっけ・・

その日の夜 星もない浜辺で
酒臭い父に抱きかかえられて
真っ暗闇の海の中で手を離された
ー最初の遊泳ー

ほの暗い海の底には
幾千もの瞳がきらきら輝き
塩辛い水が
ぼくの涙だったのか・・
それとも 数え切れないほど多くの
溺死者たちの涙だったのか・・