風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

似て非なり

2005年09月13日 | 清水ともゑ帳
今月に入って私が働いているのは、市内の某デパートです。
ここ数年間、この店で中元歳暮の時期にも働いていたのですが、今回は売り場が違うので戸惑うことばかりです。

先日、仕事が終わり、従業員用エレベーターに載ったときのこと、乗り合わせた人たちの会話が聞くともなしに耳に入ってきました。
私と同世代くらいの女性が、
「明日、松原智恵子が店に来るんだって」
と、はずんだ声で言いました。
するとちょっと年輩の女性が、
「ああ、あの泣きそうな顔した人でしょ」
と、答えました。
その瞬間、私も含めエレベーター内にいた人たちから、クスクスと笑いが起こりました。
松原さんの特徴をうまく言い当てた表現に、みんな納得してしまったんです。

翌日、松原さんが来店されました。
白い着物を清楚に着こなし、エスカレーターを下っていく松原さんに、私も偶然お目にかかることができました。
テレビに映っている以上に美しくて、圧倒されました。

休憩室に行くと、やはり松原さんの話題がそこここで盛り上がっています。
50代くらいの女性が、30代の女性に話しかけていました。
「ねえねえ、見た見た?松原智恵子」
「あっ、その人ってさぁ、ライオンに噛まれちゃった人でしょ?」
「違うわよ、それは、松島トモ子
私も同じツッコミをしたくなりました。
50代の女性が続けました。
「松原智恵子ってさぁ、この前のドラマで…ほら、『汚れた舌』とかいうので、飯島直子のおかあさん役をやってた人よ」
「ああ、あの人がそうだったんだぁ」
30代の女性はやっと名前と顔が一致したようでした。

私が一番最初に松原智恵子さんを知ったのは、小学生のころです。
『ある日わたしは』という番組を見てのことでした。
美しい姉役を松原さんが、かわいい妹役がジュディ・オングさんだったかと思います。
このドラマが好きになって、原作者の石坂洋次郎氏の作品を片っ端から読むきっかけになりました。
『青い山脈』 『寒い朝』 『陽のあたる坂道』などなど。
当時、私は石坂洋次郎氏と石原裕次郎、石坂浩二がいつもこんがらがっていました。
その上、現在都知事の石原慎太郎氏が作家でもあるので、ますます混乱してました。
名前…似てるけど、全然、違うんですよね。

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