風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

牛乳泥棒

2007年05月05日 | 清水ともゑ帳
昨日、夕方のニュースで牛乳泥棒のことが伝えられていた。
犯人は67歳の主婦で、ペットへ与えるために牛乳を盗んだとのこと。
主婦は一人暮らしで、ペットは犬、猫合わせて30匹ほどいたらしい。

それを見て、夫が、
「もう20年くらいかもっと前にさ、蒲原(かんばら)で牛乳泥棒があったっけだよ」
と、話し出した。
蒲原とは、清水から東へ東海道線で三つ目の駅になるあたり。

「うん、それで…」私は先を促した。
「その牛乳泥棒はな、ビンの口から5cmくらいしか飲まないんだとさ。それで、飲みかけの牛乳はそこへ置いたままにしていくんだってさ」
「え~、何それ。5cmしか飲まないって気持ち悪いよねぇ。どうせなら全部飲むとか、ビンごと持ってけばいいのに」

単なる牛乳泥棒の話と思って軽い気持ちで聞いていたけど、謎めいた事件だ。

「なぁ、そう思うら? それで張り込みして、犯人を捕まえたんだと。そしたら、そいつはどうしたって5cm以上は牛乳が飲めなかったんだってさ」
「えっ? なんで、なんで?」
私は身を乗り出して聞いた。


「犯人はな、猫だったんだと。猫だもんで、どんなに舌を突っ込んで飲もうとしたって、せいぜい5cmくらしか飲めねぇんだ。飲めなくなると、また次の牛乳を探して飲んでいくんだってさ」

「アハハハハ」
私は飲んでいたお茶をふき出しそうになった。
「なぁ、おもしれぇことするよなぁ」




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