女房と買い物に行った帰りの、車の中での会話。
「あの、いろんな雑貨や食品など安いものを売っている東京に沢山ある店・・・」
「なんて店?」と私が聞く。
「あれ、あるじゃない、あの店って、この辺のホームセンターのほうが安いよね」
「だから、なんていうお店?」
私もなんとなくあの店のことだな、とは思うのだが名前が出てこない。
女房は必死になって思い出そうとしているが、わからない。
私は、なんとか思い出す糸口を必死で探した。
「たしかヨーロッパの人の名前なんだが・・・」
「ナポレオン」と意気込んで妻が言う。
「そんな店ないよ」
「あ~思い出せない」と真剣に思いだそうとしている我が伴侶。
「小説の主人公なんだけどな。けらいの名前がたしか・・・サンチョ・パンサ」
「そんなのわからないよ」
「おれより、沢山外国の小説読んでるんじゃないか、わからない?」
「わからないな」
「馬に乗っている人なんだけどな」
「・・・・・」
「馬の名前は・・・、ロシナンテ」
「そんなの思い出せないな」
「おれもこうなるとダメなんだよな。名前が出てこない」
「そうなんだよね。もう2人ともボケちゃったね」
「あ、思い出した」
「なに?」
「・・・ ドン・キホーテだ」
https://news.goo.ne.jp/article/dailysports/sports/20190818116
> エース奥川はベンチスタート。荻原、寺沢の継投で仙台育英の強力打線を1失点に抑えた。
今日、手話ニュースを見ていたら、ある地方の田んぼの景色が写った。
そして、アナウンサーが、「これは、はざがけといって…」稲をこうして乾燥
させている、とかなんとかいった。
私は、どうもこの「はざ」という言葉が馴染めない。それは、私の生まれた
茨城ではそういういいかたはしなかったからです。私のふるさとでは「おだ」
といっていた。
私は小さい頃、両親が稲刈りをするところで、イナゴを捕ったりして遊んで
いた。高校生の頃は、私も稲刈りを手伝った。現在のように稲刈り機などなく、
左手でつかんだ稲をノコギリガマで切っていった。ノコギリガマというのも、
みなさんは馴染みのないものだと思います。普通のカマではなく、三日月のよ
うな形をしていて、刃は鋸のようになっているカマです。私も、テレビや映画
でノコギリガマを見たことがない。
稲刈りに行くときは、田んぼに「おだあし」をリヤカーに積んで持って行く。
これが重かった。
刈り取った稲は田んぼに寝かしといて、刈り終わってからそれをある太さに
して、前の年に脱穀した藁でまるく(結わく)。それをあらかじめ立てておい
た「おだあし」に束ねた稲を架けていく。
私など、稲刈りをはじめて30分もすると腰が痛くなり、腰を伸ばして「あ
あ~、いてェ」なんてうるさいのに、父と母は、黙々とカマを動かしていた。
10時とかの休憩に、親父はうまそうに煙草を吸っていた。おふくろは、私
が手伝うのが嬉しいのか、ニコニコしてお茶をいれていた。
しかし、なぜ一般には「はざ」といって「おだ」といわないんだ。
角川書店の「合本 俳句歳時記」を見ても、「はざ」はあっても、「おだ」
はない。
この文を書くにあたって、私はくやしいので、CD-ROMの広辞苑で調べ
てみた。
>はさ【稲架】
> (新潟・富山・福井・岐阜などで) 稲掛。稲架(トウカ)。はざ。 季・秋
>おだ >
(茨城・千葉県で) 稲架。おだかけ。その脚となる二本の立木を
>「おだあし」という
と出ていた。
な~んだ、「おだ」もあるんじゃないか。じゃなぜ、「おだ」は一般的に使
われないんだ。どうして歳時記にないんだ。茨城・千葉だからか、私は面白く
ない。
いつか私は、「おだ」で俳句を作ろう。ダレモ、ワカンナイダロウナ。