らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「蕎麦の花」と「ソバ」について

2009-06-20 | 

「ソバ」はうどんや寿司、天ぷらなど並ぶ日本の代表的な料理の一つで、好きな方も多いのではないでしょうか?
そこで、今日は「ソバと蕎麦の花」についてご紹介します。

先日、所用で家内の実家に帰省したとき、近くの畑に蕎麦の花が咲いていました。この畑では、昨年植えた蕎麦を収穫せずに放置していたそうですが、この種がこぼれて今年再び花を咲かせたとのことでした。

・蕎麦の花が咲き乱れている畑です。


蕎麦はタデ科ソバ属の一年草で、日本のみならず、アジア内陸地帯、東欧、北欧、南欧の山岳地帯、南・北アメリカのほか、世界中で栽培され食用にされています。
原産地は中国雲南地方で、日本には奈良時代以前に渡来したと言われています。

「世界と日本の蕎麦の生産量」
・世界最大の生産国はロシアで100万4800トン次いで中国の80万トン、ウクライナの16万トンとなっているようです。
・日本の生産量は2008年度に、主要11道県の合計で23200トンとなっており、第1位は北海道の11400トン、次いで長野県の2130トン、3位に福島県の1910トンと
 続き、以下山形県、茨城県の順となっています。
・日本で消費される「ソバ」は約12万トンと言われ、そのうちの8割を中国からの輸入に頼っているそうです。

・これが蕎麦の花です


「ソバ」といえば「信州信濃のソバよりもわたしゃあなたの傍がよい」と都々逸にも謡われているほど信州(長野県)のソバが有名ですが、なぜ信州なのでしょうか?
聞くところによると、信州の気候風土が影響しているようです。

日本アルプスがそびえ立つ信州の山間地は、火山灰土で覆われて土地が痩せ稲作に向きません。
そこで米の代用作物として考えられたのが高冷地でも栽培が可能な蕎麦で、長年にわたって栽培してきた歴史に培われているようです。
高冷地では日中の寒暖差が激しく、朝夕霧につつまれる土地で栽培されるソバは特に良質といわれています。
この信州の気候風土が偶然にも良質のソバを作ったといわれています。

・蕎麦の葉と茎です


「蕎麦の語源」
古代の日本語ではソバのことを「そばむぎ」、「くろむぎ」と呼んでいました。(平安時代以降は「くろむぎ」は使われなくなり、「らいむぎ」と呼ばれています。)
「そばむぎ」は稜角(物の角)を意味する古語「そば」と「むぎ(麦)」が複合した語で、角がある麦と言う意味ですが、後世には「そばむぎ」が略されて「そば」と呼ばれるようになったと言われています。

・花が終わり、実がつき始めた蕎麦です。


蕎麦の実は殻を除き種子の胚乳の部分を粉にし、更に加工、過熱して食用にされます。

・色づき始めた蕎麦の実です。


「蕎麦の栄養と健康効果」
・ソバに含まれるルチンという栄養成分は血管を若返らせ、毛細血管の働きを安定、強化させる働きがあるといわれています。
・辛味大根やきざみネギと共に食べると成人病予防、肌あれ防止、疲労回復、冷え性などに効果が期待できるそうです。