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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

砂糖の賞味期限

2009-12-13 | 雑学

私は、数年前に発生した食品偽装事件から、賞味期限や消費期限など食品表示に関心を持つようになりました。
そして気付いたことは、砂糖の袋には『砂糖は長期保存が可能な食品ですので賞味期限は記載していません』と表示してあり、塩にも賞味期限については何ら
記載がされていないということです。
食品では1年先の賞味期限はよく見かけるし、農薬も有効期限が3年くらい先でも表示されています。
農薬と食物は比較できないにしても、砂糖がそんなに長期にわたって保存できるものなのか疑問に思い、調べてみました。

先ず、「腐敗」について調べました。
腐敗すると言うことは、食物が微生物の作用によって変質することであり、その微生物の増殖を不可能にすれば腐食しないということがわかりました。
では、どのようにすれば微生物の増殖を不可能にすることができるのか?
微生物は水分があるから増殖するのであって、水分がなければ増殖はすることは不可能です。

では、砂糖には水分はなのでしょうか?
固体の砂糖の結晶構造は、非常に密で、微生物の生育に必要な水分である「水分活性」が低いだけでなく、「微生物」自体が持っている水分をも結晶の間に吸着させてしまう「脱水作用」も持ち合わせているそうです。
このため、「微生物」は増殖できず、物質の変質が起らないことから砂糖は腐食しないそうです。

次に「砂糖の賞味期限」
食品の日付表示は、平成15年(2003年)7月31日に「食品衛生法施行規則」が改正されて、それまでの「製造年月日表示」に代わって消費期限または賞味期限を表す「期限表示」になりました。

この改正で、砂糖は品質が非常に安定していて、通常の保存状態では腐敗や品質劣化の極めて少ない食品ということで、食塩や氷などと同じように「賞味期限を表示しなくてもよい食品」として認定されており、このため賞味期限の表示がされていないようです。
この認定の根拠は先に説明したとおり、砂糖は「水分活性」が低いので「微生物」が増殖できず、このため腐敗、変質が起らないということからのようです。

「賞味期限」と「消費期限」
・「賞味期限(Best-Before)」とは、JAS法によれば、定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる
 期限を言います。
 一般的に「美味しく食べられる期限」として認識されていますが、この期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとされて
 います。

・「消費期限(Use-by-date)」とは、定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い、安全性を欠くこととなる恐れがないと
 認められる期限です。
 なお、この二つの期限は開封する前の期限なので、開封した場合は期限にかかわらず早めに消費するほうがよいそうです。