スイセンの花が咲き始めました。
今日は、我が家の庭に咲いている「ニホンスイセン(日本水仙)」の花をご紹介します。
スイセン(水仙)は、ヒガンバナ科スイセン属の耐寒性多年草です。
原産地は地中海沿岸地方で、日本には平安時代に中国を経由して渡来したと考えられているそうです。
別名の「雪中花」は、雪の中でも春の訪れを告げることから、この名前がつけられたようです。
早咲き品種の「ニホンズイセン(日本水仙)」は、12月中旬から2月頃まで楽しめますが、ラッパスイセンなどの大杯(たいはい)品種系は3月~4月が花期となります。
・庭の「ニホンスイセン」です。
「スイセン」という名前は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもので、その由来は「仙人は天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典からと言われており、水辺に咲く美しい姿を仙人に例たものだそうです。
・ニホンスイセンの花です。
葉と茎は緑色で細長く、厚みがあってショウブの葉を小さくしたような形をしており、葉の間から20~40cmの花茎を出し、1茎に5~8個の白い花を横向きにつけます。
白色の花弁は5枚で、黄色ものは副花冠です。
きれいな花に似合わず全草が有毒で、特に鱗茎(球根)には毒成分が多く含まれています。
水仙の致死量は10gといわれています。食中毒症状と接触性皮膚炎症状をおこすようです。注意してください。
水仙の群生地としては、伊豆の爪木崎、淡路島の淡路市、福井県の越前海岸などが知られています。
・桃の木の下に植えている水仙です。 桃の落葉と共に、冬の陽射しを受けて、毎年この時期には咲き始めます。
スイセンの英名「narsissus」は、ギリシャ神話に登場する美少年「ナルキッソス」に由来すると言われています。
伝説では、ナルキッソスはその美しさに、たくさんの女性から言い寄られますが、傲慢にもはねつけて恨みを買います。
彼は、女性からの恨みを聞き入れた復習の女神「ネメシス」によって、水面に映る我が姿に恋をします。
そして、決して応えることのないその恋に憔悴して死に、その体は水辺でうつむきがちに咲くスイセンに変わったと言うものです。
スイセンが水辺であたかも自分の姿を覗き込むように咲くといわれている所以はここにあります。
また、自分の美貌に酔いしれる人を「ナルシスト」と呼びますが、この言葉の由来もこの伝説からのようです。