先日、1時間ほど座布団に正座する機会がありました。
そこで今日は座布団のマナーについて調べました。
「座布団の始まり」
座布団は鎌倉時代の頃に始まったようであり、現在のような形となって広く庶民にも普及したのは江戸時代中期と言われています。
古くは権力者や高僧などの権力の象徴として用いられたようです。このため丁寧語として「御座布団」と呼ぶこともあります。
現在、「御座布団」と呼ばれるものは、宗教的行事などにおいて僧侶などが座る際に用いるための特別に弾力性に富んでいたり、装飾が施されてた物を指す場合に使われているようです。
「座布団の種類」
座布団にはその大きさによって「茶席判(43cm×47cm)」、「木綿判(51cm×55cm)」、「銘仙判(55cm×59cm)」、「八端判(はったんばん59cm×63cm)」、「緞子判(どんすばん63cm×68cm)」、「夫婦判(めおとばん67cm×72cm)」等、独特の名称がつけられています。
日本工業規格(JIS)では、「木綿判(51cm×55cm)」をSサイズ、「銘仙判(55cm×59cm)」をMサイズ、「八端判(はったんばん59cm×63cm)」をLサイズと定めています。
これらの内、一般に最も広く流通しているのが「銘仙判(団地サイズ)」と「八端判(旧式サイズ)」と言われています。
「座布団のマナー」
座布団は表を上にして、正面をお客様の膝頭が来るほうに向けて準備します。
お客様は予め家人が準備した座布団の位置は勝手に動かさないと言うマナーがありますので、準備する人は座る位置を考えて準備しましょう。
また、訪問先では家人にすすめられるまで座布団を使わないのがマナーです。
案内された時にすすめられた場合には、「失礼します」と会釈をして座布団に上がって構いませんが、先方が来られて挨拶する時には座布団を下りて行います。
案内時に何も言われない場合には、座布団の横(下座側)または後ろに座って待ちましょう。 (暮らしの歳時記HPより)
・案内時に何も言われない場合には、座布団の横(下座側)または後ろに座って待ちます。
「座布団の正しい座り方」
座布団の横(下座側)または後ろに、爪先を立てて膝をつく姿勢(跪座といいます)になり、軽く握った両手で体を支えるようにしながらにじり上がります。
座布団から下りるときも、同じようににじり下がります。
いずれの場合も座布団を踏まないようにしてください。
「座布団の表」
座布団にも表と裏があります。座布団の表は中央にある締め糸の房があるほうが表になります。
但し、最近では両面使えるように締め糸がない座布団や両面に房のある座布団も見られます。
・真中に房があるほうが表です。
「座布団の正面」
座布団は三方が縫い合わせてありますから、縫い目のない一方が丸くなっており、こちら側が座布団の正面となります。
また、座布団カバーをかけているときはファスナーのあるほうが後ろ側となります。
但し、正式に使用するときにはカバーのかけていない座布団を出します。
・縫い目のない側が正面となります。
座布団は、現在でも和室での作法の一つとして古くからの伝統が残っています。
お客様をお迎えする時の準備や訪問した時の作法など、くれぐれも間違いのないように気をつけましょう。