らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「灯台もと暗し」の語源

2012-11-14 | 雑学

日本で初めて西洋式灯台が誕生したのは、明治初期だそうですが、それ以前の江戸時代には「日本式の灯台」が建てられていたようです。
そのころの灯台は、「灯明台(とうみょうだい)」と呼ばれており、石づみの台の上に、小屋を立て、その中で木を燃やす仕組みのものだったそうです。

・島根県の美保関灯台です。(平成22年(2010年)4月撮影)


灯台と云えば【灯台もと暗し】という諺があります。
この意味はよくご存じのように、灯台のすぐ下はかえって暗いことから、【身近な事情にうといこと】、【身近なことは案外わかりにくいものである】ということですが、この「灯台」は岬に建っている西洋式灯台のことと思っていませんか?
実は、この諺の「灯台」は、「家の照明具」の灯明台や燭台のことなのです。

・これが燈台です。(ネットより)


江戸時代には、室内の照明具としてロウソクや油からの明かりを取っていましたが、それらを灯す台のことを「灯台」と言います。
灯す台の真下は受け皿などで光が遮断されて光が届かず暗くて見えにくくなりますが、これから生まれた諺が「灯台もと暗し」で、転じて、『人は身近なことには案外気がつかないものだ』と云う意味となりました。
従って、『灯台暗し(とうだいもとくらし)』と書くのは間違いで、正しくは『燈台(灯台)暗し(とうだいもとくらし)』と「下」の字を書きます。

岬の灯台も下は暗いですが、諺の謂れではないので念のため。