先日、大相撲九州場所が終わりました。
同場所では新横綱日馬富士の誕生で16場所ぶりに横綱対決が実現することから大いに期待されましたが、新横綱に先場所までの勢いが見られず、9勝止まりと新横綱として不名誉な記録を作り、協会の厳しい批判を受けました。
優勝は先輩横綱白鵬が4場所ぶりに23回目の優勝を飾って千秋楽となっています。
大相撲では力士たちが支度部屋から土俵まで往復する時に通る通路を花道と言います。
何故この道を花道と云うのでしょうか?
今日はその由来を調べました。
「花道の由来」
日本相撲協会監修の「相撲大事典」によれば花道は、平安時代の「相撲節(すまいのせち)」で相撲人(すまいびと)が髪に造花を挿して登場したことに因んだ名称だそうです。
「相撲節(すまいのせち)」とは、天皇が宮中で相撲を観覧する行事のことで、相撲人(すまいびと)とは力士のことです。
東方から登場する力士は朝日を受けて咲く「葵(あおい)」の造花を、西方から登場する力士は夕日を受けて咲く「夕顔(ゆうがお)」の造花を頭に挿して入場しました。
造花を頭に挿していたのは、儀式を艶やかにするための装飾の意味と、身を清めていると言う意味だと考えられているそうです。
この花道と言う言葉は、本来は、歌舞伎の劇場で、舞台の下手から観客席を縦に貫く通路のことで、役者が登場したり、退出したりするときに用い、そこで見せ場を演出することろでもあることから、転じて、華々しいさまをいうようになったようです。
一説には、役者に花(祝儀)を贈るために設けられたことから呼ばれるようになったとされています。
この花道は寛文年間(1661年~1673年)ごろ発生し、元文年間の(1736年~1741年)ごろ完成したようです。
またこの言葉は比喩的に、引退の場面でも「引退の花道を飾る」などと使われています。