【あわてふためいたり驚きとまどう】ことをいう言葉に『めんくらう』があります。
今日はこの言葉の語源を調べました。
「めんくらう」を辞書で調べると「面食らう」の漢字が当てられており、、パソコンでも同じく『面食らう』と変換されます。
しかしこの「面」の漢字はあて字のようです。
語源を調べると、『面食らう』とは「橡(とち)麺棒を食らう」の略と説明されていました。
橡麺(とちめん:栃麺)は栃の実を粉状にして練り込み、麺棒で伸ばしていく方法で作られます。
製法自体は他の蕎麦と変わらないのですが、栃の実を粉にして練り込んだものは固まるのが早いため、急いで(慌てて)麺棒をふるう必要があるのだそうです。
ここから「橡麺(とちめん)棒を食らう(ふるう)」が不意のことでとまどったり、慌てふためくさまを表す意味となり、そして、これが省略されて『めんくらう(麺食らう)』となったそうです。
この言葉の「慌てふためく」と言う意味は悪い要因をイメージしがちですが、背後から大声で驚かされたり、急な出世や遠距離恋愛している恋人の突然の来訪といった良い意味での不意打ちでも使われます。
『めんくらう』が「麺食らう」からとは「面食らい」ますね。