歳をとると姿勢が悪くなります。
自分では真っすぐに立っているつもりでも、他人が見ると前にかがんでいるのだそうです。
身体をかがめて後ろへ尻を突き出した姿勢を「へっぴり腰」と言いますが、いつの間にかこのような姿勢になっています。
何故、このような姿勢を「へっぴり腰」と言うのか、今日はその謂れを調べました。
「へっぴり腰」の「へっぴり」は「へひり」が促音添加した語だそうです。
「へひり」とは「屁をひる(おならをする)」の意味で、漢字では「屁っ放り腰」と書きます。
この言葉は江戸後期の川柳集に「からくりを へっひりごしで のぞいてる」と使われていて、箱の中に入れた数枚の絵が転換するのをのぞき穴から見る装置の、"のぞきからくり"をのぞく姿勢が「へっぴり腰」だと言っているのですが、何故、この恰好が「へっぴり腰」かと言うと、"屁を放る"時、即ち、おならをする時のように、上体をかがめてお尻を後方に突き出すような姿勢だからなのだそうです。
恐る恐る高いところで作業をしたり、自信なくバッターボックスに立つときなど、自信のない態度やびくびくした態度もこのような姿勢になることから「へっぴり腰」と言うようになりました。