らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

七輪

2014-08-13 | 雑学

今日は昔の必需品を取り上げます。

年配の方はご存知と思いますが、昔は、各家庭に七輪がありました。
土でできたコンロのようなもので、中に炭を入れて火を起こし、この上で魚を焼くなどの調理をしていました。

最近では家庭から姿を消していますが、焼き肉店など一部のお店では「肉はガスより炭で焼いた方がこんがりと焼けます」と言って、これを売り物に使っているところもあるようです。

この七輪、輪が7つある訳ではないのに何故七輪なのでしょうか?
調べてみました。

「七輪」と言うのは輪のことではなく、元々お金の「七厘」だったそうです。
「厘」はお金の単位で、1円の千分の1の価値ですが、その僅か七厘分の炭で魚を焼いたり、鍋を温めることができると言う意味から「七厘」が「七輪」に変化したと言われています。

・これが七輪です(ネットより)

そう言えば、落語の「目黒の秋刀魚」も農家が七輪で秋刀魚を焼いていたのではなかったでしょうか?
そのくだりは、供を連れて遠乗りに出かけた殿様が、目黒辺りに来たのが丁度昼ごろでした。
近くの農家から、秋刀魚を焼いているいい匂いが漂ってくると、殿様はそれを所望します。
その美味しい味が忘れられない殿様は後日、秋刀魚を所望すると、丁寧に調理されたサンマが出され、その味が不味かったことから、「秋刀魚は目黒に限る」と言う滑稽噺でした。

矢張り、炭火で焼いた魚は今も昔も美味しく、その器が七輪だったと言うことです。

(参考)
「円、銭、厘」
明治4年(1871)5月10日、新貨条例が制定され、貨幣制度の全国的統一と金本位制が実現しました。
その内容は、金貨幣を本位貨幣、一円をその原貨と定め、補助貨幣として五十銭・二十銭・十銭・五銭の4種の銀貨と、一銭・半銭・一厘の3種の銅貨を制定しました。
純金二分(1,500ミリグラム)を円の定量とし、円の100分の1を銭、銭の10分の1を厘とする十進法による貨幣単位も定められました。