明治安田生命は毎年自社の生命保険に加入した新生児の名前を調査しているそうですが、それによると2013年度の男女の上位は次の通りです。
・男の子の上位は、1位が悠真、2位、陽翔、3位、蓮
・女の子の上位は、1位が結菜、2位、 葵 3位、結衣
嘗て、女の子には「~子」のように「子」が付いた名前がたくさん見られましたが、この調査では上位50名の中では、21位の「莉子(りこ)」が辛うじて登場しているだけでした。
そこで、名前に「子」がつく由来と「子」離れについて調べてみました。
「名前に「子」がつく由来」
名前に「子」がつく由来は中国の春秋時代(紀元前770年~同403年)に遡ります。
この時代には孟子、孔子など優れた思想家が多く現れていますが、この人達の「子」は先生という意味の尊称だそうで、親はこれを子供の名前に使って才人や有名人たちにあやかろうとしたのだそうです。
そのため、日本でも蘇我馬子や小野妹子のように、当初は男性に「子」がつけられました。
「子」が女性の名前に使われるようになったのは平安時代の中頃で、それも上流階級に限られていたそうです。
公家や華族の女性にしか使われることのなかった「子」は、明治時代後期に入って、一般庶民の間で爆発的に流行したそうです。
特に大正から昭和20年代にかけては「子」の付く名前が全盛期で、明治安田生命の記録ではベストテンすべてに「子」の付いた名前だったそうです。
・明治安田生命HPより
「子」離れ
「~子」という名前は上の表から分かるように、昭和50年代前半(1970年代後半)までは圧倒的に多かったのが、それ以降は急速に「子」離れが進みました。
その変化の先駆けになったのが昭和40年(1965年)に首位に立った「明美」です。
これがきっかけとなって女性名の“子離れ”が進み、トレンドは「明美」「直美」「絵美」などにシフトし、さらに「愛」の黄金時代がだめ押しとなって、「~子」はランキングから姿を消すことになりました。
「美咲」の時代や「さくら」「陽菜」の時代になっても、「子」が付く名前が復活する兆しは見られないということです。