三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

盛岡再生17_屋根板金

2006年05月03日 05時52分32秒 | Weblog
屋根は写真左側から、断熱層の上に通気層を確保して、
野地板~防水アスファルトルーフィング~板金工事の手順。
盛岡は冬の寒さは厳しいけれど、雪が多いとまでは言えない地域。
屋根はここでは、それぞれ傾斜屋根が採用され、
雪は落とすという考えで施工されています。

寒冷地でも、雪と寒さの質に地域差があり、
北海道でも大きく4地域に分けられると思います。
とくに屋根が問題になるのは、札幌などの日本海側の多雪地域。
年間の降雪が7m近い豪雪地帯で、人口密集という条件。
そこで、この地域では屋根をどうするか、が
歴史的に大変大きなポイントになるのです。
年々敷地が狭くなってきて、雪を落とす場所がなくなって
屋根に雪を乗っけておくタイプの屋根が普及したのです。
これは札幌の雪質も関係していたのでしょう。
北陸新潟から、秋田などの地域の
湿って重たい雪ではなく、からっとした軽い雪なんですね。
一方で、本州日本海側地域の雪はとにかく重いので
絶対に雪下ろしが必要ということから、屋根形状としては
傾斜屋根の方がより便利ということだったようですね。

ここでは雪は落とすという考えで
落とせない方向には雪止めという作戦だったようです。
最近は札幌なんかでは、三角屋根だけれど雪を落とさない屋根
というタイプの施工例も増えてきています。
いずれにせよ、屋根は一番トラブルになりやすい部分。
地域性をよく考えて、その土地に似合った屋根施工を選択すべきですね。
コメント
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