この間から、時々触れてきた
ロシアによる露骨なエネルギー国家戦略問題。
ついに、アメリカの「ネオコン」がこの問題を取り上げてきましたね。
写真は、ここ2~3日の朝日の報道です。
最初に「副大統領」のチェイニーの発表があって、
そこではまことに正しくロシアの現状について
正面から明快に指摘し、まさに「世界の警察官」そのものの発言。
「ネオコン」っていうのは、どっちかというと民主党の考え方を
突き詰めたような勢力なのだ、と言われています。
世界の「民主化」のためには、直接その国に対して威圧的に
要求することも辞さない、むしろ積極的、という考えのようですね。
そういう「ネオコン」連中の仕掛けなのか、
米露の首脳会談が近い時期を選んで発言がされました。
一方左側は、それへのロシア側の反応。
これもまことに明快な「国内世論向け」の、勇ましい反感表明。
たぶん、外交交渉のなか、現段階決裂状態なので
表側に出して、国際的世論のなかにこの問題をオープンにした
ということなのでしょう。
いきなり、「副大統領レベル」で、こうして発表した以上、アメリカも
そこそこ本気で外交交渉するぞ、という脅しなんでしょう。
その背景には、中東が最大の関心事とはいえ、
エネルギー世界戦略の中でロシアと中国の連携が目立ってきて、
アメリカの世界戦略的にも、目に余ってきたということなのでしょう。
このやり取りの行方、
ちょっと気にかけておかなければならないだろうと思います。
どうも冷戦終結後のパワーバランスの変化が
こういうポイントとして顕在化しつつある現れなのかもしれません。
世界パワーバランスの中での日本の置かれた位置も
もっと明確になってくるのではないでしょうかね。