三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

今年も開催!学生の匠リフォームコンクール

2006年06月11日 05時35分30秒 | Weblog

よさこいの群舞が威勢良く響き渡るなか、
きのう、札幌市中央区の北ガス本社内会議室で
ことしの学生の匠リフォームコンクールのオリエンテーションが行われました。
学生さんへ向けての広報が十分ではないなか、
それでも60名を超える学生さんが集まって、ことしの
施主さんの希望条件のプレゼンテーションに熱心に聞き入っていました。

ことしのリフォーム対象となる建物は、リプランの本社屋にほど近い
建築後40年超という木造の建物。
施主さんは、東京での単身赴任勤務を20年ぶりに終えられ
これからの、第2の人生にふさわしい建物を希望されている方。
仕事がデザイン関係で、趣味を超える域の油絵創作が
これからの大きな目標という豊かな人生観にぴったりな、
若い感性による空間提案に期待されています。

既存の建物は、ご夫人の実家があった広い敷地に
兄弟姉妹の住宅が建っているというなかの、
一番道路側に面した建物。
これまでに何回かの変遷を経てきていて
現在は、一番日当りのいい1階東南の角部屋が使われずに
一日中カーテンで覆われているというもったいない使われ方。
また、建物としては、目視や一部機械による現状調査でも
基礎が鉄筋配筋されていない、とか、
以前のモルタル外壁にサイディングが直接上に張られている、
など、ほぼ全面的な更新変更が必要なもの。
構造的には、内部の床を一度撤去して、既存の基礎の内側に
新たに鉄筋コンクリートの基礎をプラスする方針。
こうすることで、既存の土台や柱の内側にあらたに
柱を立てて行くことになります。
既存の倍、200mmの主要構造ということになりますね(!)。
学生さんのデザインを活かしながら、建物としての構造強化を
同時にしっかり、施工にあたるプロの側で対応することになります。

審査委員長の建築家・圓山彬雄さんから
この建物の概略と、設計プランにあたっての的確なポイントの指摘があり
さながら、学生さんたちに取ってはまさに実地ゼミ。
オリエンテーションでも活発な質問が浴びせられていましたが
終了後、さっそくあちこちから、
「こういうのどうだべか」「俺、こんなふうにやってみたい」
という若々しい学生さんたちの声が、あがっていて
ことしも楽しい応募作品が期待できそうな雰囲気です。
なお、ことしの課題である住宅の内容や、既存写真、実測での図面など
情報は、12日月曜日から
主催のジャパン・リフォーム・ネットワーク(Japan Reform Network:略称JRN)
ホームページ  http://www.jrn.jp/
にて公開される予定で、追加の質問なども
このHPで受付け、随時更新されて行く予定です。
オリエンに参加できなかった学生さんも
このHPから資料などをダウンロードして
参加できますので、ぜひ多くの作品を寄せてください。
期待して、待っております!

<なお、写真は昨年のリフォーム後のもの>
コメント
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